べっく日記

偏微分方程式を研究してるセミプロ研究者の日常

アメリカ滞在記 part 06。

髪がだいぶ伸びてきました.切りたいなあと思いつつも,「あと2ヶ月もすれば帰国だし,まだ切らなくても何とかなるかな」と思うのもまた事実です.私は髪型にあまり強いこだわりを持っているわけではなく,前髪を切りすぎたら嫌だなあと思っていましたが,前髪がじゃまなのでさすがに切ろうと思った矢先,はさみがないことに気がつきました.どうやらまずはさみを購入することから始めないといけないようです.


前回の記事はこちら:

watanabeckeiich.hatenablog.com


目次:

06月30日(Day 37 / 100)

今日は久々に集中して研究できた気がする.いま(我ながら)一生懸命取り組んでいる研究,圧力項のコントロールが重要ということを再認識した.てか,いろいろ考えてみたけど,指導教員の圧縮性ナビエ・ストークスの論文で,圧力が既知関数だからといってアプリオリに圧力の評価を仮定するのははっきり言って間違ってる.たぶんこういう難しさを回避するためにいろんな論文では圧力の「表示」を書いているんだな.おそらく.これはちゃんと「示さないといけない」ことなんだな.密度関数の摂動が  L^\infty でコントロールできれば「自動的に」示せることだけど,それはちゃんと書かなきゃダメだよねって思う.少なくとも「仮定」ではない.やはり論文はちゃんと頭使って読まなきゃダメだな.反省.今後は気をつけよう.まあ指導教員にこのことを言ったところで「常識なので言及しませんでした」とか言われちゃうんだろうな.まあいいや.今後自分の論文ではちゃんと書くようにしよう.


さて,非線型項の評価をいろいろ考えていたけど,初期値の regularity をかなり上げないと iteration が回らない気がしてきた.本当は optimal な結果を出したいけど,regularity の下げ方がわからない.これは頭がいい方々の仕事として放置しよう.


さて,今日のお昼はピザを食べようと思ってピザ屋にきたけど,閉まっていた.窓は全開なのに.意味がわからん.割とショックだった.仕方ないのでスタバでアイスコーヒーとサンドイッチをいただいた.おなじみのサブウェイはたぶん明日行く.アイスコーヒー,ブラックではなくバニラかシナモンを加えるのがアメリカ流らしい.甘い.んー,個人的な偏見を申し上げると,アメリカ人は太りそうなものが大好きなのかな.正直ブラックで飲みたかったけど,説明するのが面倒だったのでやめた.英語ができるできない以前に面倒な注文が好きじゃないんだよな.


午後もいろいろ考えていたら,気づいたら夜になってしまった.今日はランニングしようと考えていたけどできなかった.失敗.気づいたら9時くらいになってしまったので,夕飯は,昨日買ったアイスのみ.こういうときにコンビニに行けないのが不便だよなあ.と思いながらスマホをいじっていたら祖母から「ハロ~元気にしてますか」ってラインがきた.私よりも随分かぶれてやがるな.やり取りしてて思い出したけど,近いうちに母がタイ(バンコク)に単身赴任している父のところに行くらしい.昔,ちょこっとだけ私も住んでいたけど,暑かった記憶と日本人学校で毎日ヘビが出没していた思い出しかない.振り返ってみると海外で一番長く住んでいたのはシンガポールだったのかな(0歳~4歳).弟と妹にとっては香港だけど.今となっては懐かしい思い出.


07月01日(Day 38 / 100)

とてもさわやかな朝だった.ランニング日和という感じ.走ってないけど.少しひんやりという感じの気温.


昨日はお弁当を作っていなかったので,今日はスーパーとドラッグストアの中間みたいなお店でサンドイッチを買ってみた.

サンドイッチというよりハムだった.まさにハムを食べてる感じ.パンはしなしなだった.よく見たけど賞味期間どこにも書いてない.これ食べても大丈夫なのかな.ちなみに,野菜はもちろん入っておらず,マヨネーズとかのソースもかかっていなくて,味はただの「ハム」だけだった.んーこれで3.3ドルなのか.ちなみに,ほかのラインナップはスモークハム・ローストハム・ツナ(without マヨ)のサンドイッチとちょっとしたサラダしか売っていない.あと売っているのは飲み物とお菓子くらい.なんかいろいろぐちぐち書いているけど,やっぱ日本のコンビニはすごいんだな.どこでもドアがほしい.


午後も集中しようと頑張っていろいろ計算していたけど,ボールペンを切らしたので仕方なく早めに帰宅.外はとても暑かった.朝の涼しさがうそのよう.もはや夏.セミはいないけど.そういえば歩行者の6割くらいはサングラスかけてた気がする.


夕飯はお米と野菜と鶏肉をいただいた.

鶏肉はシンプルに塩と胡椒のみ.本当はカオマンガイを作りたかったけど,味付けがよくわからなかったのでやめた.今度作ろう.

鶏肉は中身がちゃんと焼けているか心配だったけど,大丈夫だった.ぱさぱさすぎずいい感じ.我ながら上出来.そろそろお嫁に行けそうな気がする.


07月02日(Day 39 / 100)

昨日に引き続き研究についていろいろ考えていたけど,iteration が回らないことに気がついた.圧力の評価がやはりやつかいだな.やっぱ時間についての可積分性は  L^1 を考えないとダメなのかな.なんか無理な気がしてきたな.とりあえず線形の理論は完璧に仕上げて,帰国後指導教員に相談してみよう.


お昼は何日かぶりのサブウェイ.メニューがちょっと変わってて困った.野菜選ぶときも「これなんだよ.日本語でもわかんないよ」って思ったけど,前の人がちゃんと野菜を入れていたおかげで理解できた.まあ困ったら "This" と言えば大丈夫なんだけど.でも英語で議論するときに "This is this." みたいに恥ずかしい英語を言わないよう英語は勉強しなきゃな.


さて,夕食は久々にカルボナーラ

トマトベースのパスタソースがなくなったので,しばらくカルボナーラ.美味しかった.たまに食べる分にはちょうどいいね.いま気づいたけど,お米あるならリゾット作るのもありだな.気が向いたら試してみよう.

07月03日(Day 40 / 100)

いろいろ証明を確かめてみたけど,ちょこちょこ間違っているな.直さなきゃ......とてもいまさらだけど,自分の扱っている方程式系,回転の影響と言うよりは粘性の影響の方が強いからいろいろ上手くいっている気がするんだよな.とりあえず回転は諦め,「普通」の研究やるかな.回転付きのやつはもうちょっと賢くなったら再チャレンジしてみよう.いろいろ分散評価を考えていたけど,高田先生が導出した分散評価の鍵は multiplier が homogenous of degree 0 という点にあるんだな.なぜ今まで気づかなかったんだ.はあ,倒的才能と頭脳が欲しい人生だった.テレンス・タオになりたい.テレンス・タオ大先生は自分にとってのロールモデルだけど,ロールモデルにするのは間違っている気がしてきたな.ただ単に憧れているだけなのかもしれない.まあ,実際にテレンス・タオ先生になるには2歳で小学校の算数をマスターしなきゃいけないので難しいでしょう.たぶん何回生まれ変わっても同じ時期に私はきかんしゃトーマスを見て喜んでいると思う.


さて,帰宅すると部屋がモワッとしてて暑かった.エアコンもないので,すぐに部屋の窓を開け,気分転換に TRFEZ DO DANCE をかけてみた.


TRF / EZ DO DANCE

なんも変わんなかった.エアコンほしい.お米があるのでソーセージを焼いてみた.

味はふつう.でもやっぱりジャガイモよりもお米だよな.ただ贅沢を申し上げると,暑かったので冷やし中華が食べたかった.


今日はアメリカの独立記念日の前夜ということで花火が遠くから聞こえてきた.部屋に居たけど,びっくりするぐらいうるさかった.滞在先の家が川の近くだからかな.それにしてもうるさかった.せめて21時くらいには終わってほしかった.結局22:30くらいまで断続的に花火は上がっていたと思う.


07月04日(Day 41 / 100)

今日はアメリカの独立記念日.どうやらかなりめでたい日らしく,アメリカの星条旗がプリントされたシャツを着ている人がたくさん多かったように思う.なんて愛国心がある人たちなんだ.日本は昔から「日本」だから建国記念日ってなっても「いや,昔から日本は日本でしょ」って思う人が多いんだろうな.というよりはむしろ「あ,今日祝日じゃん.ラッキー」という人が多いと思う.


さて,今日は久々にピザを食べた.

太りそう.食べたらランニングしようって思っていたけど,なんかめんどくさいなあって思っていたら急に雨が降ってきた.雲さん,空気読める.まあでもさすがに週末は少し身体を動かそう.


午後から夜にかけて,ストリッカーツ評価と熱半群の時空間評価について考えていた.熱半群の時空間評価は儀我先生の結果(1986,JDE)が有名だと思うんだけど,証明が謎過ぎるんだよな.最近だと,Wang 先生が Besov 空間の場合に拡張したけど,フーリエマルチプライヤー定理に頼った証明で,私の研究課題の場合には適さない.なんとかならんかな.


07月05日(Day 42 / 100)

朝なんとなく Bahouri, Chemin, Danchin の本のフーリエ変換のセクションを読んでいたら,彼らは空間次元  d = 1 における  e^{x^2}フーリエ変換

 \dfrac{\mathrm{d}}{\mathrm{d}\xi} \Big(\mathcal{F} [e^{x^2}] \Big ) (\xi) = \mathcal{F} [- i x e^{-x^2}] (\xi) = \mathcal{F} \bigg[ \dfrac{i}{2} \dfrac{\mathrm{d}}{\mathrm{d}x} e^{x^2}\bigg] (\xi) = - \dfrac{\xi}{2} \mathcal{F}[e^{x^2}] (\xi)

 \mathcal{F} [e^{-x^2}] (0) = \int_{\mathbb{R}} e^{-x^2} \mathrm{d}x = \pi^{1/2} (- \xi^2 / 4)' = - \xi / 2 を合わせて  \mathcal{F} [e^{-x^2}] (\xi) = \pi^{1/2} e^{- \xi^2 / 4} と計算していた.実に鮮やかだ.いままでフーリエ変換をちゃんと求めるときは複素関数に対する積分の知識を使わなくちゃいけなくてめんどくさいなあって思っていたけど,この方法ならそういった類の知識が全く必要じゃないな.実に興味深い(福山雅治ボイス).


ところで,数日前にギブアップした研究,L^q-type の評価を出すのに補間を使わず,ダイレクトに導出すれば導出できそうな気がしてきた.たぶんこれがちゃんと機能すれば regularity を無理に上げる必要はなく,それゆえ iteration が回るようになるからちゃんと計算が進みそう.でも,回転がない場合のほうが簡単に計算が進むから,とりあえずこっちのほうをささっと計算してみよう.一石二鳥だな.最近少し思ったけど,○○を研究している過程の中で,実は(全く別の研究である)△△ができるんじゃないかという発想が生まれるようになる気がする.


昨日のピザがまだ少しお腹に残っていそうだったので,今日のお昼ご飯はリンゴ.

意外とお腹いっぱいになった.ただ,ちょっと食べにくかったので,今度からは予めカットしておこう.


午後は低周波の評価を計算した.たぶん optimal な結果を得た.中周波部分ももう一度考えたけど大丈夫そう.小林先生と柴田先生の論文,中周波部分の解析がずっと謎だったけど,単に留数定理を使っているのと,たぶん無意識のうちにフーリエ・マルチプライヤー定理を使っているのだろう.マルチプライヤーがちゃんと滑らかになるようにわざわざ  \psi をかけている気がする.部分積分を繰り返すことで空間微分を得ようとしているけど,support がコンパクトだからそんなことしなくても Bernstein の不等式から関数が滑らかであることは自明なんだよな.ところで,なんで隠居先生のグループは低周波部分はスペクトル解析による解析,高周波部分はエネルギー法による解析,とわざわざ分けているんだろうってずっと疑問だったけど,おそらく中周波部分の解析をカットするためなんだろうな.


そうこうしているうちに夕飯がやってきた.

写真ではわかりにくいけど,一応ステーキ.味は塩コショウだったけど,少し薄かった気がする.せっかくなら A1 ソースの方がよかったかな.今度買いに行こう.


07月06日(Day 43 / 100)

なんか研究もよくわからないし今日は気分転換にテレンス・タオ先生のキャリアアドバイスを読んで,それを自分なりにまとめよう.と考えていたけど,全然進まなかった.

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んー,まだ中高の数学の話の部分まで,つまり全体の五分の一も書いていない状況で1万字を超えてしまったのは想定外だな.今日明日じゃ終わらないな.もっと内容を抜粋してすっきりさせたほうがいいのかな.帰国までの週末,コツコツ書くことにしよう.


今日お昼ご飯をキッチンで作っていたら,Loes さんが今日帰国するらしい.彼女はベルギー人なのでベルギーに帰国するわけだけど,カナダ経由で行くらしい.トータルで8~9時間くらいのフライトなのだとか.気づけばこれで滞在先の家にいるのは私と Leo さんだけだ.Leo さんも今月末くらいで出て行くらしいから,そうすると8月中私はぼっち滞在と言うことになるのかな.別にいろんな人とおしゃべりしたいわけではないけど,ちょっとさびしい.


午後は少し散歩しようかなって思っていたけど,突然の雨.梅雨かよ.天候がやや不安定な気がするけど気のせいだろうか.



アメリカの滞在もとうとう残り半分近くになってきました.早く帰国したいという気持ちは当たり前として,それ以上に早く何かしら結果を出さないとまずいなという焦りの方が強くなってきています.焦っても仕方ありませんが,粘り強く頑張ろうと思います.また,進捗なくても飛行機に乗れれば帰国はできるのであまり神経質にならないよう気をつけようと思います.次回の更新は07月14日(日本時間)を予定しております.では.

アメリカ滞在記 part 05。

渡米して1ヶ月が経ちました.この1ヶ月を振り返ってみると,食事に悪戦苦闘した思い出しかありません.なんと悲しいことでしょうか.ところで,今週は計算に夢中になっていたので,あまり記事を書き溜めてません.先週の反動......かもしれません.まあ,正直なところ,書くことがなくなってきたというのが正しい解釈だと思われます.


前回の記事はこちら:

watanabeckeiich.hatenablog.com


目次:

06月23日(Day 30 / 100)

朝起きたら父と母から「ちゃんと食べてる?痩せてない?」という連絡がきていた.一応ピザとかパスタとか食べたりしているんだけどな.まあでも,昨秋ロンドンに行ったとき7キロ痩せてしまったという前科があるから,きっと親なりに心配してくれているのだろう.ありがたや.ちなみに弟や妹からは全く連絡がない.まあ,私は弟からラインをブロックされているので仕方ない.


不動点定理を回すのに必要な評価がいろいろ足りないことに気がついたので,線形の理論の見直しをしていたけど,高周波部分の計算が少し間違っていた.なので,今日はその修正を行った.大丈夫......だと信じたい.研究とかに行き詰ると,たまにふと「あ~テレンス・タオになれないかなあ」とか思っちゃうけど,テレンス・タオ先生のようになるには2歳で算数をマスターしておかなければいけない.


今日はランニングに行こうと思ったけど,論文のイントロ書いていたり,いろいろ計算しているうちに日が暮れてしまった.

さて,今日のお昼ご飯はスパゲッティー

おいしいんだけど,味に飽きてきた(N度目).個人的にはシーフードパスタが食べたかったけど,残念ながらシーフードが手に入れにくい.内陸地の宿命である.


06月24日(Day 31 / 100)

今日は論文のイントロを書いた.あとは中周波・高周波の評価を optimal な形に直した.たしかにちゃんと計算すると "admissible" な指数を考えなければならないことがわかった.なんかちゃんと不動点定理の iteration が回せるかどうか不安になってきたな.


今日のお弁当はジャガイモ.

味は普通.一昨日ぶりのジャガイモ.ジャガイモとそろそろ友達になれそう.昨日はスパゲッティーを食べたので,夕食はスパゲッティ,ジャガイモ以外が食べたいなあと考えた結果,マカロニ&チーズを食べることにした.

スパゲッティーと同様にこれもパスタだけど,まだマシ.


06月25日(Day 32 / 100)

滞在2ヶ月目に突入したので,今月分の宿泊費が引き落とされた.なんだかんだ滞在も残り 2/3 と思うと頑張れそうな気がしてきた.早く帰国したおいしいものとか食べたい.


午前中は論文のイントロを書いていた.あとは主結果を書くだけ.本当は,論文のイントロを書くのは最後にしなきゃいけないんだけど,計算する気がないときにイントロを書いていたらこうなってしまった.頑張って書いたイントロを無駄にしないためにも頑張って結果を出さないと......

さて,お昼ご飯は昨日の夕飯です.

チーズの匂いがすごかったので,マカロニ&チーズを弁当で持参するのは今回限りにしよう.


午後はさすがに計算を進めようと思っていろいろ考えてたけど,前に導出したものがちょこちょこ間違えていることに気がついた.結果的にはちゃんと修正できたからいいけど,いろいろ詰めが甘い気がする.まあでも段々と optimal な(つまり改良の余地がない)結果が出てきて気持ちいい.2ヶ月前の私,いろいろ勉強不足だったな.今もだけど.


今日はパスタかジャガイモ以外の夕食が食べたいなって思ったので,冷凍ピザをいただいた.

普通においしかった.でもやはり冷凍のピザかなあという感じ.週末晴れていたらピザ屋さんに行こうかな.


06月26日(Day 33 / 100)

今日のお昼はサブウェイに.注文にもだいぶ慣れてきた.またサブウェイ行ったのかよとか思われそうだけど,単純に「(他の飲食店に比べて比較的)安いし,野菜とお肉摂取できるし」という考えがあるだけなんだよな.味には飽きているけど,お弁当のパスタやジャガイモよりはマシ.お昼に定食屋とかラーメン屋とかに行っていた日々が懐かしい.個人的におすすめなのは高木やのつけめん(辛しみそ)です.ちなみに,今日は久々に現金で支払った.わずかだけど,渡米前に現金を両替したので,帰国までには使いきりたい.


今日は低周波部分の評価を直した.熱半群の力を借りることで上手く計算ができた.あとは  TT*-argument を施せばおしまい.頑張って今週中にやろう.帰宅中,高周波部分の評価の仕方について考えていたけど,ふつうに補間理論を使えば良さそうだ.リース・ソリンの補間定理使えなくて困ったなあって思ってたけど,実補間か複素補間使えば良さそう.帰宅後,スパゲッティーを作って食べたけど,写真を撮るのを忘れました.すみません.


06月27日(Day 34 / 100)

計算に夢中になっていたら夜更かししたので朝から眠かった.寝たのは1時くらいだったけど,6時半くらいに目が覚めてしまった.部屋にカーテンないのは厳しいなあ.とても眠い.


今日はとても暑かった.たぶん30度くらい.梅雨明けの暑さみたいな感じ.歩いているだけで汗をかいてしまうくらい暑い.サングラスが欠かせない.


日本でサングラスをかけている人はイケイケの兄ちゃんくらいしか見かけないけど,ここでは老若男女を問わず,サングラスをかけている人が多い印象を受ける.サングラスは目を保護するもの,という認識がちゃんとあるのかもしれない.私はまぶしいのが苦手だから,まぶしい日はサングラスかけて大学行くことがあるけど,周りの視線がやや痛いんだよな.みんな,(UVカットがついた)サングラスをかけよう.ただ,サングラスは5年で効果がなくなると言われているので気をつけよう.


今日はいい天気だなあって思って,院生室から外を眺めていると雲行きが怪しくなってきた.朝天気予報見たときは「晴れ」予報だったのに何故だろうと思って雨雲レーダーを見てみた.


*AccuWeather より引用

んー,ゲリラ豪雨みたいな感じなのかな.興味本位で,もう少し広い範囲で見るとどうなるかなって思って,地図を拡大してみた.


*AccuWeather より引用

んん?なんでこんな局所的に雨雲が発生するのだろう.私は傘をさすのが好きじゃないので,雨が降る前に帰宅した.帰宅して10分ぐらいすると土砂降りになっていた.我ながらいいタイミングでの帰宅に成功したと思う.


さて,今日の夕飯はジャガイモ.

見た目はしょぼいけど,まあまあおいしい.特にジャガイモはフォークだけで切れるほどホクホクしていた.でも,ジャガイモとパスタ以外の料理が食べたい.


06月28日(Day 35 / 100)

今日も少し夜更かししてしまった.今日は朝日がまぶしくて起きてしまったというよりは,部屋が暑くて起きてしまった.地球の温暖化が進んでいるこの時代,部屋にクーラーがないのはかなりしんどい.気をつけないと熱中症になりそう.とりあえず暑くても扇風機×2でなんとかするしかないのかな.なんて田舎な家なんだって思ったけど,ここは田舎だったわ.


大学に行く途中,今日はなんとなくいろんな家の壁を見てみたけど,どうやらエアコンを備えている家は少なそうだ.エアコンをつけていたとしても窓に直接つけるタイプのやつ.んー田舎っぽいなあ.まあ,暑い時期はほんの2ヶ月だけだし,なにより寒くなると雪でエアコンがぶっ壊れてしまうんだろうな.暑い時期は避暑地で過ごす......という裕福な家庭の夏の乗り切り方は非常に合理的なんだろうな.まだ持ち家があるわけじゃないけど別荘ほしい.


さて,今日のお弁当はジャガイモ.ただ,味に飽きてきたので,チーズをかけてみた.

ケチャップをかけすぎたのはミス.そういえばなんでジャガイモに飽きてきたのかなあって考えてみたけど,味がいつもマヨネーズかケチャップのどっちかだからだわ.さすがにもう少し工夫しよう.


今日は金曜日ということで院生室のみなさんは大変浮かれていた.どうやら毎週金曜日のお昼はバーベキュータイムのようだ.大人二人じゃないと運べないくらい大きいバーベキューコンロが院生室にあるのはそういうことだったのね.毎週金曜日はバーベキュー覚えましたし.行かないけど.そういえば,院生室を案内してくれた Galdi 先生がバーベキューコンロを見たとき苦笑いしていたから,購入したのはわりと最近,というか今年か去年くらいなんだろうな.


先々週のあのわんちゃんが今日も院生室にやってきた.

ぶれてしまった.もう一度撮ってみた.

はい,失敗.なんと躍動感あふれるイヌなんでしょうか.それにしても自分が飼っているイヌを院生室(というよりは大学の構内)に連れ込むのはいいのかな.たぶん本当はダメなんだろうな.外国人によく見られる「誰にも迷惑をかけてないから大丈夫でしょ!」みたいな感じなのかな.


しばらくしてトイレに行こうと思って入り口のほうに向かったらわんちゃんが近くにやってきて,出ないように気をつけようと思いながら扉を開けようとしたら「そいつのことなら全く問題ないよ」って言われた.心なしか「全く」という言葉が強調されていたような気がする.


バーベキューが終わり,しばらくするとマリオカート大会が始まった.せめて音量をもう少し下げてくれと思ったけど,なんか自分もやりたくなってきたなって思い,今日は少し早めに帰宅した.でも帰宅中に計算途中のことが気になったので,結局マリオカートはやらなかった.んー,大学に残っていればよかったな.ただ,大学はクーラーが効きすぎるんだよな.寒すぎて長袖の上着を着るくらい.ほかの人はみんなほぼ半袖だけど寒くないのかな.


今日の夕飯はピザ.


サラダがちょっとさびしいので,今度スーパーに行ったときはアボガドを買ってみよう.


06月29日(Day 36 / 100)

午前中は研究についていろいろ考えてみたけど,なんかちょっとよろしくない結果が出てしまった.頑張れば「結論」は出るけど,いい結果とは少々言いがたいような気がする.こういうときは指導教員に相談してみる,というのが最適解なんだろうけど,なんか気が進まない.まあ結果が出た後に報告することにしよう.


食材を切らしたので昼食は外で.せっかくだしレストランにでも行ってみようと思ったけど,めんどくさかったのでマクドナルドに行った.その後はバスに乗っていつも行っているスーパーに行った.普段は家から40分かけて歩いて行っているけど,やはりバスだと楽だな.ただ,バス停まで家から15分かかるから合計の時間としては30分くらい.なんだよ,時間あまり変わらないなら歩きでいいじゃんって思っていたけど,今日はとても暑かったのでバスにしよう......というストーリーである.


今日初めて気づいたけど,バス停は必ず交差点の近くにあって,その名前は交差する通りの名前を並べているだけなんだな.バスの電光表示見ると「〇〇+△△」って書いてあったのはそういうことだったのか.まあ,今日初めて気づいたというよりは,バスに乗るのが渡米初日以来だったので,「今日気づいた」という表現が正しい.


バスに乗って外を眺めているとそこそこ有名なカーネギー・メロン大学が見えてきた.やはり私立大学ということもあって建物や芝生が立派だ.私が在籍している大学も草ではなく芝生を生やしてほしい.明日ちょっとここまでランニングしてみよう.


バスに乗ること10分.スーパーの近くに到着.なんて自動車は便利なんだろう,と文明の進化を感じた.文明ってすごいね.そういえば「滞在記」と言っている割には街の風景がないなって思ったので少し写真を撮ってみた.

スーパーの近くはこういう感じの住宅街.マジで家しかない.スーパーがある通りはいろいろお店あるけど.ここからわずか徒歩10分くらいのところで昨秋,銃の乱射事件があったのはにわかには信じがたい.


スーパーで探索して「ジャガイモ買うしかないのかなあ」って考えていたら,電子レンジで炊けるお米を発見した.

おいしいかどうかはさておき,今度食べてみよう.通常,電子レンジでご飯を炊こうとする場合は「30分くらい浸水させて,電子レンジで20~30分くらい加熱する」というのが一般的(らしい)......という固定概念を壊すものである.うん,文明の進歩を感じるぞ.そして今日はジャガイモを買わずに帰宅した.奇跡.

*お米の写真は帰宅後に撮影したもの


友人に「魚は売っていないの?」って聞かれて,売ってないなあって思い込んでたけど,サーモンとナマズ(cat fish),タラ,海老だけ売っていた.このスーパーに来るのは3回目だけど,魚コーナーをお肉コーナーと勘違いしていた.普通に売っていたわ.でもお刺身として食べられるものではなく,完全に焼く用.そして値段は高め.ところで,冷蔵庫の(自分のものを置ける)スペースが広くなったので,お肉も買ってみた.楽しみ.気づいたけど,何もないこの街で,唯一の息抜きが料理なんだな(あとはマリオカート).


ということで,ジャガイモ料理とはしばらくおさらば.せっかくだし,今日は茹でずに焼いてみた.

味はコンソメ.ふつうにおいしかった.やはりコンソメは偉大.



だんだんと暑くなってきました.渡米前は「東京と違って梅雨はないし,比較的涼しいのはなんて素晴らしいんだ」とうきうきしていたのですが,雨は量は少ないもののかなりの頻度で(ゲリラ豪雨的に)降り,涼しかったのも先々週くらいまでだったような気がします.だまされた,とややショックを受けていましたが,単純に私が勘違いしていただけなのかもしれません.まあ私はよく勘違いするので,勘違いをしていたという事実に関してはあまりショックを受けていません.まあなんだか不思議な文章になってしまいましたが今回はこの辺で失礼します.あ,ちなみに,前回の記事で言及したことについてですが,メンタルは回復傾向にあります.一方で研究の進捗は雀の涙です.次回の更新は07月07日(日本時間)を予定しております.では.

アメリカ滞在記 part 04。

渡米してもう少しで1ヶ月が経とうとしています.案外あっという間だったなあというのが正直な感想です.父から「アメリカはピザ・ハンバーガー・ドーナツ・ホットドッグがおいしいから食べろよ」と命令されたのですが,このうち未だにピザくらいしか食べていません(マクドナルドはノーカウント).大学の近くにあるハンバーガー屋さんは「レストラン」という感じで一人で入店するのは少しためらってしまいます.一方,ドーナツとホットドックを売っているところはピッツバーグで見たことがありません.本当にここはアメリカなのかと一瞬思いましたが,スーパーにおけるポテトチップスの売り場がアホみたいに広いので,たぶんここはアメリカです.


前回の記事はこちら:

watanabeckeiich.hatenablog.com


目次:

06月16日(Day 23 / 100)

今日は雨が降る予報だったので自宅待機.結果的には降ったり止んだりしていた.まあでも雨予報だから外出しなかったというよりは,ピッツバーグは残念ながらスポーツ以外には見所がないらしいので休日外出するというイベントは買い物以外では発生しないということに起因すると思う.研究や勉強に集中できるという面ではいいのだろうけど,さすがに土日も一時も休まず集中するのは疲れてしまう.


ということで,今日は先週と同様に YouTube を見たりしていた.今日は J1 のハイライトとゲーム実況をみた.そしてゲーム実況の動画を見た上で,マリオカートを久々にやった.イメトレは完璧と思われてたけど,全然できなかった.私のテニスのプレーと全く同じような感じ.素振りだけは完璧だったと思う.


ゲームが(実力的に)全然できなかったので,仕方なく論文を書くことにした.今日は計算したくなかったので論文のイントロを少し考えてみた.久々に白紙から考えるとなるとやはり難しいな.まあ焦らず書くことにしよう.秋の学会の直前までに投稿できるよう頑張ろう.


さて,今日は昨日買った冷凍のピザを食べてみた.

味は思ったよりもおいしかった.ただ,生地はやっぱり冷凍だなあって感じ.きちんと時間かけて解凍してから焼いたほうがいいのかな.


06月17日(Day 24 / 100)

解のアプリオリ評価を考えていた.すぐできるだろうと思っていたけど,古典解を得ようと思ったらいろいろ乗り越えなければいけない「評価」がいくつかあるっぽい.今までにいくつか回転がない場合の論文は出版されているからそれらの論文を読んでみたけど,とても読みにくい.自分の勉強不足というのもあるかもしれないけど,記号が見慣れないものだからわかりにくいんだよな.でも知らなかった不等式とかあったから,それを使えば計算が少し楽になると信じよう.


今日のお弁当はトマトソースのスパゲッティ.今週からスパゲッティはトマトベース.しばらく......というか2~3週間くらいは昼と夜のご飯のうち1/3以上はこれになるんだろうな.飽きそうだなあ.もうすでに飽きているけど.


帰宅途中,宅配のおじちゃんが荷物を届けているシーンを見たけど,アメリカでは家のベルとかを鳴らすことなく(つまり在宅中かどうか関係なく),荷物を玄関に置くみたいだな.サンタさんみたい.盗まれたらどうするんだろうとか思ったけど,そういうのが心配な人は Amazon locker を使うんだろうな.


帰宅後は,論文を再チェックし,中の上くらいのレベルのジャーナルに投稿した.通るといいけど,まあ査読者次第だろうな.当分の間は別の研究課題に集中しよう.ちなみに,今日の夕飯はお弁当に引き続きトマトソースのスパゲッティだった.滞在日数が 70 日以上残っていると思うと悲しくなってくるな.まじで何を食べればいいんだろう.冷蔵庫のキャパはほとんどないから,食材は常温で保存でき,かつ買い置きできるものに限られてくるんだけど,そうなるとパスタとジャガイモ+玉ねぎしかないんだよな.いまさら思ったんだけど,そうめんとかそば持ってくればよかったな.お麩を持たせた母はいったい何を考えていたんだろう.棚を片付けているときにちょうど邪魔だから持たせただけだと思うんだよな.


06月18日(Day 25 / 100)

今日のお弁当もトマトソースのスパゲッティ.そろそろスパゲッティとジャガイモ以外のお弁当が食べたい.なんで大学の周りにあんまりお店ないんだろうなって思ったけど,たぶんここは田舎なんだな.不便.みんなお昼ご飯どうしているんだろうな.ポテトチップスかな.


今日は非線形項の評価を考えていたけど,思うように進まなかった.てかいろんな論文を参照してみたけど,みなさん何を持って「古典解」と呼んでいるんだろうな.自分の認識が正しければ,解が時間に関して連続的でかつ解が時間に関して1階連続微分可能であるときを古典解と呼ぶ(もう少し細かい条件は要るけど)と思うんだけど違うのかな.なんか解を時間変数に関して微分したものが連続であることを無視して「古典解を得ました」って書いてある論文が多い気がするんだけど,気のせいだろうか.Pazy の本には線形の方程式に対して,Tao の本には非線形も場合に対して古典解の定義が書いてあるから今までそれを信じていたんだけど違うのかな.まあ論文を書いた人と査読者が勘違いしていると信じよう.たとえそこそこ名の知れた雑誌であっても,やはり論文を鵜呑みにしてはいけない.気をつけよう.


さて今日の夕飯はジャガイモとソーセージ.今までと違い,週末に買ったブロッコリー(冷凍)も加えてみた.

さすがに味に飽きてきたな.ジャガイモとソーセージ,パスタ,サブウェイのサンドウィッチ以外のご飯が食べたい.このままでは本当にストレスが溜まりそうなので,真剣にググってみたけど,アメリカ人は本当にピザ,ハンバーガー,お肉,パスタくらいしか食べないんだな.人によっては中華料理をテイクアウトするらしい.

参考:

www.efjapan.co.jp

www.e-esta.jp


本当に毎日そういうのしか食べないのかな......アメリカ在住の柿沼君に以前話を聞いて,彼の話によると「スーパーでお惣菜とかサラダみたいなのを買って食べるといいよ」とのことなんだけど(写真も送ってくれた),スーパーが大学の近くにも滞在先の家の近くにもないんだよな.何かいい案ないだろうか.それとも「毎日ピザやハンバーガーなどを食べる」というのがアメリカの食文化というものなのだろうか.一応スーパーにお肉あるからそれを買ってもいいんだけど,売っている単位が1kgとかでどう考えても一人用のサイズじゃないんだよなあ.小分けにして冷凍保存するというのも手だけど,別にお肉が食べたいわけじゃないんだよな.んー,私はいったい何が食べたいんだろうか.


柿沼君はどうしているのか問い合わせたところ,どうやらパスタやラップ(トルティーヤで巻いたサンドイッチ)を食べているらしい.ほかには冷凍食品とかも食べているらしい.いろいろやり取りした結果「フルーツを食べる」というのがマンネリの打開策になりそう.とりあえず週末フルーツを買いに行こう.常温で保存でき,日持ちがよいものとなるとりんごかな.


さあ寝ようと思って部屋の明かりを消したら,窓が少し点滅していて「近所の子どもがいたずらでレーザーポインターを照射しているのかな」って思ったけど,よく見たら蛍だった(たぶん).15年ぶりくらいの蛍.うん,やっぱりここは田舎だな.


06月19日(Day 26 / 100)

朝コーヒー飲みながら論文を読んでみたけど,証明の上手い方法を思いついた.まあ,たいていこういうときは勘違いしているか何か大きなことを見落としているかなのであまり期待しないようにしよう.でもやっぱり非線型項を処理するにはヘルダーの不等式,ミンコフスキーの不等式,ソボレフの埋め込み,ガリアルド・ニーレンバーグの不等式を駆使するしか方法はない気がするんだよな.根気よく計算してみよう.


古典解をちゃんと扱った論文を探してみたけど,なんかいい加減なことばかり書いてある論文が多い気がする.自分の勘違いかな......?って思ったけど,きちんと "classical" な意味で解が方程式を満たしているということを証明(というよりは説明)している論文もあったので,たぶんこの姿勢が正しいのだろう.とはいえ,古典解の存在をきちんと証明するのは大変そうだから,自分の場合は松村・西田の結果を引用するしかなさそうだな.


今日の昼は昨日の同様にジャガイモ.夕食は何にしようか考えてみたけど,スパゲッティにもジャガイモにも飽きてきたのでサブウェイのサンドイッチを食べてみた.しかし,頼みの綱であったはずのサブウェイも少し味に飽きてきたな......そりゃ週に2度くらいのペースで行ってたら飽きるよなあ.マジで食事どうすればいいんだろう.別に高級なものが食べたいとかじゃないだけど,ちょっとした野菜炒めとか牛丼とかそういうのが食べたいんだよな.昨秋ロンドンに滞在したときも同じような食生活だったよなあって思い返してみたけど,ちょくちょくマフィンやサンドイッチを買っていた気がする.そういえば何故あんなにコンソメスープ食べていたんだろうって思ったけど,ふつうに寒かったからだわ.


06月20日(Day 27 / 100)

友人の友人がアメリカに半年くらい留学していたらしいので,食事をどうしているのかを間接的に質問したら「ピザ→ハンバーガー→ピザ→ハンバーガー→・・・+ときどき日本食」とのこと.やっぱそうなるのか......トランプ大統領とかビル・ゲイツとかウォーレン・バフェットとかが「マクドナルドが好き」っていうのを聞いて,偏食家なのかなって思ってたけど,ハンバーガーくらいしか食べるものがないんだよな.きっと.今だったら理解できる.マジでハンバーガーとかサンドイッチ,ピザくらいしか食べるものがない.パン屋(ベーカリー)すらないもん.ニューヨークとかの都市部は違うんだろうけど......はあ,とんだ地方都市に来てしまった.まあ,大学が夏休み中だから閉まっているお店が多いというのもあるのかもしれない.


というわけで,お昼ご飯はマクドナルド.たぶん2週間ぶりくらい.発音が一番簡単なビッグマックを注文した.味は普通.それでも食事のマンネリ化の打開のためには仕方ない.サブウェイのサンドイッチに飽きつつあるので,マクドナルドは最後の砦.なんか泣きそうになってきた.本当に残り2ヶ月も生活できるのかな.毎日何を食べるのか悩む生活は脱却したい.


さて,今日は bootstrap argument について考えていたけど,よくよく考えてみるとアプリオリ評価を示すだけじゃ不十分なことがわかった.というより,時間局所解の存在をサボらず証明しなきゃだめということが判明した.もし小さな初期値に対する時間大域解の存在を示すだけであればアプリオリ評価を示してしまえばOKなんだけど,私は大きな初期値に対する時間大域解を構成したい.そうすると,時間局所解の最大存在時間  T_* がパラメータ  \varepsilon に依存してはいけないんだけど,Matsumura-Nishida の結果を引用するだけでは最大存在時間がパラメータに依存してしまうので,bootstrap argument が機能しない.めんどくさいなあ.通常の圧縮性ナビエ・ストークス方程式だと可微分性の損失が生じるから,軟化子を施してガレルキン方程式のようなものを考えて,収束とかいろいろ考えることで解の存在を示し,解の一意性は別途グロンウォールの不等式を用いて示せばいいんだけど,こういう風にして自力で解いたことがないから時間がかかりそうだな.たぶんナビエ・ストークス・コルトベーグ方程式であれば可微分性の損失の心配は要らないからスラスラ~って解けると思うんだよな.今やっているやつが終わったらやってみようかな.もしくは可微分性の損失から逃げるために速度場ではなく運動量を未知関数とする方程式系を考えてもいいのだろうけど,それだと研究のインパクトが弱い気がする......と思ったけど,まだ誰もやってない研究だし,逃げることにしよう.まずは結果を出すことが重要.


夕飯はトマトソースのスパゲッティーを食べた.味に飽きてきたので,レッドペッパーをめちゃくちゃふりかけてみた.当然といえば当然なんだけど,味がアラビアータになった.どうして今まで気づかなかったのか.今後は①トマトソース,②カルボナーラ,③アラビアータ,④マカロニチーズ,のローテーションでパスタを食べることを試みよう.まずはパスタソースを買いに行かないと.


夕食後は気晴らしにマリオカートをやってみたけど,ちょっと飽きてきたな.もう少しゲームソフトを買っておけばよかったな.ポケモンの発売時期が半年くらい早ければよかったのに......と思う.


06月21日(Day 28 / 100)

朝起きたら,投稿した論文のステータスが Reviewer Invited に変わっていた.エディターキックは免れたので一安心(まあ Annalus とかじゃない限り,数学の論文はエディターではじかれることはほとんどないけど).さすがエルゼビア社,科学雑誌界のヤ〇ザと言われているだけあって(噂どおり)査読に回すまでが早い.


今日はなんとなくいつもとは少し違うルートで大学に向かったらパン屋さんを見つけた.滞在28日目にして大発見.何回か通ったことのある道だけど見落としていた.お店のドアに Bakary ってめっちゃ書いてあった.ちらっと店内を見たらパンはお店の置くのほうにおいてあるようだ.パン屋さん,もっと存在感をアピールしてくれ.


さて,研究についていろいろ考えてみたけど,古典解を得るのは難しそうだな.せめて mild solution かな.まあ,大きい初期値に対する global な mild solution の一意存在を証明するだけでも十分いい結果になるでしょう(たぶん).解が時間に関して連続であることくらいは示せそうな気がする.運動量を未知関数として考えれば,あとは underline space の適切な設定かな.頑張れば帰国までには論文になりそうな気がする.


いつも通り院生室でいろいろ計算していたら,対面の席にいる人が「ファッキン〇〇!」って言っていた.立ち聞きしてみると,どうやら講義のレポート課題が難しいらしい.この人から毎日ファックって言葉を聞くけど口癖なのかな.他人に対して言っているわけじゃないから別にかまわないけど,アメリカでは割とふつうの言葉なのだろうか.


いつも通りジャガイモ食べるかって思ってキッチンに行ったら見知らぬ人が.どうやらレオさんのお友達らしい.いや,友達を招待してはいけないっていう利用規約に反してない?って思ったけどオーナーの人は別のところに住んでるから問題ないのかな……あんまり知らない人と一緒にいると英語での会話にちょっと疲れちゃうので,水だけ飲んで部屋に戻った.しばらくしたら帰るだろうって思ってたけど,2時間くらいしても帰らない.たぶんこれは夜遅くまで盛り上がるやつだなって思い,仕方なく外食することに.


夜19:00以降出歩くのは初めてだったけど,意外と夜人いるんだな.そして,一番驚きだったのは夜になるとオープンするお店が意外と多いこと.大学が夏休み期間だから,てっきり夏休み中はほとんど開いてないものだと思ってた.


ただ,私は銃社会にビビってるマンということもあり,日没前(日没は21:00くらい)に帰ろうと決めていたので,今日は行ったことのないお店ではなく,一昨日も行ったサブウェイに足を運んだ.さすがに一昨日とは別のサンドイッチを注文した.そういえば,VISA のコンタクトレス決済(payWave)で支払いをいつも通りに済ませたら,店員がめっちゃ驚いてた.たしかにアメリカではあまり見かけないような気がする.カード社会のアメリカなんだからみんな使ってるでしょって思ったけど,カードを読み取る機械が Bluetooth に対応してないと payWave は使えないらしい.となると,対応してない機械がまだたくさんあるから流行ってないってことなのだろうか.


06月22日(Day 29 / 100)

今日はゆっくり寝ようと思っていたけど,6時くらいに目がさめてしまった.日の出が6時くらいなので,まあそういうことです.やっぱり部屋にカーテンがないのはちょっと困るんだよな.平日・土日関係なく,毎日ほぼ12時過ぎに寝て,6~7時には起きちゃうから毎日ちょっと眠いんだよな.せめて土日だけでもぐっすり寝たい.


さて,いつも通りメール等をチェックしていたら母親から日本学生支援機構から奨学金の書類が届いているという報告を受けた.どうやら,奨学金の返還免除の決定のお知らせだったようだ.修士課程の奨学金は半額しか免除にならなかったけど,博士課程の分は全額免除になった.いやあうれしいですね.ある意味借金が収入に変わったと解釈できるけど,借りた分のうち半分以上は授業料に消えているんだよな.一応大学から授業料のキャッシュバック(学内のほぼ誰でももらえる奨学金)は受けているけど,全然足りなかったんだよな.授業料高いなあって思う(約100万円 / 年).ところで,日本学生支援機構のホームページを見てみると「返還免除内定制の改善・充実」が行われているようだ.

www.jasso.go.jp

あまり知らなかったけど,

学生に大学院博士課程進学のインセンティブを付与し、給付的効果を充実するため、平成27年度から、奨学生採用時(予約採用においては奨学生採用候補者決定時)に特に優れた業績による「返還免除候補者」を内定できるよう制度の改善・充実を図ってまいりました。

と書いてある.これは大学院の修了に「給付の奨学金です.勉強や研究頑張ってね」って言われるってことなのかな.私は友達が少ないかもしれないけど,これになっている人を見かけたことがないな.続きに

経済的負担の軽減を図り、進学を促進するため、平成30年度以降、博士(後期)課程に進学して第一種奨学金の貸与を受けた者については、貸与終了者に対する免除者数の割合を全体で30%から45%(上限1,200名;割合は各大学一律ではありません。)に増やし、全額及び半額免除対象者数を拡充することとなりました。

とも書いてある.わかりにくいけど,前者と後者は別物なんだろうな.日本学生支援機構サンの意図を汲み取ると「家計が経済的につらくなくてもD進する人は奨学金の申請してね」ってことなのかな.たぶん.ということでこの記事を読んでいる学部や修士の学生のみなさん,博士課程への進学を考えてみよう.


ところで,奨学金の返還免除の申請の際に,指導教員に推薦所見を書いていただいたので,全額免除になったことと,ついでに最近の研究状況についてメールにて報告した.そういえばいわゆる推薦文というものは指導教員に全部書いていただいている気がするなあ.部外者の人(つまり社会人のみなさん)からみれば当たり前のことと思われるかもしれないけど,実は教員がその仕事を学生に投げるということが珍しくありません.つまり,自分に対する推薦文を自分書くよう強要することが珍しくありません.まあ,大学の先生は(思っている以上に)かなり忙しいというのは百も承知だけど,あまりよくない風習だと思う.


といろいろ考えながらスマホいじったり論文読んだりマリオカートをやっているうちに指導教員から返信がきた.相変わらず返信が早いな.日本は夜なのに.研究の進捗状況の説明において「こうすると上手くいくと思います」って言っただけなのに,「うん,順調ですね」みたいな反応が返ってくるのは何故なんだ.何をもって順調なのだろうか.わからない.一方で,contact line problem の方は「長いスパンでやる問題だと思いますが,まずは定式化が大切だと思います」と言われた.うん,やっぱり定式化が重要だよね.まずは定式化だけでも頑張ろう.わざわざ『長いスパンでやる問題だと思います』と言うということは,やっぱり難しい問題なんだろうな.ここでいう長いスパンは(最低でも)7年~15年くらいのことを指しているんだろうな.研究の進捗がちゃんと出せるかどうかわからない,いわばギャンブルに近いような研究になるだろうけど,こつこつ頑張ってみよう.


さて,今日の昼食は昨日発見したパン屋に行くことにした.めっちゃうきうきしてパン屋に行った.何のためらいもなくパン屋に入ったんだけど,パンがほとんどない.お店の看板に「ベーカリー / ブレッド」ってがっつり書いてあったのにパンはどこに消えたんだ.

店員と目が合い,何も買わずに出るのは気まずすぎるので,何かを食べようと腹をくくった.メニューを見た感じだと,パン屋というよりもカフェに近いようなメニューだった.ただ,私はサラダやパスタには少し飽きているので別のメニューにしようと考えていたら SOBA の文字が見えた.たぶんそばにチキンとか乗せて,よくわからないタレをかけたやつだろうなって思って注文してみた.地雷じゃないことを祈ろう.

はい,ワタナベ・ランチ失敗です.如何せんしょっぱすぎる.味は醤油......ではないけどしょっぱい.なんだろう.表現的には,醤油の作り方を知らない人がイメージで作った醤油みたいな味.はっきり言ってあまりおいしくなかった.無難にスープ頼めばよかった.んー,これで10ドルちょっとか.悲しい.せめておまけでついてくるパンは少しくらい温めてほしかった(冷たい上にぱさぱさだった).


味が濃い昼食をいただいたので,何か飲み物ほしいなって思ってスタバに行こうとしたけど,コーヒーというよりはコーラという気分だったので,結局コーラを買って帰宅した.お昼ご飯が残念すぎたので,アイスクリームも買ってみた.

写真だとわかりにくいけど,めちゃくちゃ大きい(14 fl oz).近所でおやつとかコーラとか買えるお店では,これが最小のサイズ.もっと小さいのがほしかったな......って思ったけど,ロンドンでもこのサイズしか売ってなかったような気がする.ちなみに,リッチな気分を味わおうとしてハーゲンダッツを選んだのではなく,一番安いからハーゲンダッツにした,という表現が正しい.値段は日本と変わらないと思う.いまさらだけどね,物価が地味に高い気がする.ファーストフード以外で外食したら10ドルは下らないし,ハムをただはさんであるだけのサンドイッチが4ドルくらいだし(こういうサンドイッチを買うくらいならサブウェイに行こうと考えてしまうので何度もサブウェイに行くことになる).電子レンジで調理できるご飯(主にパスタ)も1パック4ドルくらいはするから,決して安くはないんだよな.んー,日本の物価がふつうと考えてしまうのがよくないのかなあ.正直金銭面で困っているわけじゃないけど,「これに〇ドル払うくらいなら自炊したほうが(お腹も気持ちも)満足するな」っていつも考えちゃうから毎日パスタとジャガイモを食べるハメになるんだよな.


ちなみに,外食の選択肢は①アメリカンな料理(ハンバーガー・ピザ),②メキシカンな料理(タコスとか),③中華料理,④怪しげな日本料理(メニューが和中混合)の4択.こう考えるとメキシカンな料理のお店に行ってみるのがいいのかな.ただ,一人でただぼーっと料理を待つのはあまり好きじゃないんだよな......とか文句を言っている場合じゃないな.


夕食はジャガイモとソーセージを茹でて食べようとか考えていたけど,コーラがあるということもあり,冷凍ピザを食べることにした.

味はふつう.日曜日に食べたやつの方がおいしかったかな.


さて,今日はカロリーをかなり摂取し,このまま夜もグーたら過ごすとただのプー太郎になりかねないので,ランニングしてみることにした.渡米前はいろいろどたばたしていたので,めっちゃ久々のランニング.

*注)ASSICS Runkeeper のアプリより引用(リンク:【ASICS公式】ASICS Runkeeper™|アシックス).

途中疲れたので早めに帰宅した.タイムとしては悪くないけど,もう少しのんびり,そして長く走りたいところ.筋肉痛でなければ明日も走ろう(フラグ).



この滞在記は日々思ったことを,毎日書き溜めているのですが,今週は少し長くなってしまいました.今週は愚痴が多くなってしまいました.すみません.来週からはメンタルの回復と研究の進捗を出すことを目標に頑張りたいと思います.次回の更新は06月30日(日本時間)を予定しております.では.

研究進捗2019/06/20

研究進捗を2ヶ月ごとに更新しようと思って早くも半年近くが経過しました.過去の研究進捗を眺めてみると何を頓珍漢なことを書いているんだと思う部分がありますが,当時の私にとってそれが限界だったのでしょう.下につらつらと書いた研究進捗も来年読み返してみると何をアホなことを書いているんだときっと思うのでしょう.人は成長するもの,と Kyle Kashuv さんにも伝えてあげたいです.



<これまでの進捗>

東北大学で発表した.オーガナイザーの学生の方々,お世話になりました.発表時間を少しオーバーしてしまった.質問が飛んでくることを想定してもう少し発表内容を工夫したほうがよかったのかもしれない.

・その1週間後,アメリカのピッツバーグにやってきた.食事がワンパターンすぎて若干精神が病んできた.食事のときだけ帰国したい.あと何回パスタとジャガイモとサンドイッチを食べればいいのだろう.なんてことのない牛丼とか味噌汁が食べたい.あとはもやし炒め.

・二相流の Local theory の論文を書きなおして Nonlinear Analysis: Real World Applications に投稿した.個人的には Interfaces and Free Boundaries に投稿しようと考えていたけど諸事情により前者のほうに投稿した.事情はお察しください.アクセプトされるかどうかは査読者次第でしょう.

・外部リプシッツ領域におけるナビエ・ストークス方程式の論文が完成した.これは Patrick Tolksdorf さんとの共同研究である.Geissert et al. の証明のギャップはとても簡単に解決された.ギャップを埋めるために,切り落とし関数を2つではなく1つにしようとか,Bogovskii 作用素の定義からきちんと考えようとか考えていたけど,全く不要だった.まあ,寄り道していろいろなことを学ぶことができたのは良かったと思う.

・勉強したことをまとめてホームページで公開した.ただし,結構勘違いしていたり間違っている箇所があるので,なるべく早いうちに修正します.

・共著論文を Journal of Differential Equations に投稿した.投稿のプロセスは相手に完全に任せてある.アクセプトされますように.

・共著論文の結果を秋の学会で発表することにした.レッツ金沢.

・Geissert et al. の cut-off テクニックが自分の二相流の場合に応用できるか考えてみたけど,ちょっとよくわからない.応用できれば,局所エネルギー減衰評価とかめんどくさい計算しなくても済むのになって思ったけど,注意深い考察が必要そう.個人的には,局所エネルギー減衰評価に頼った証明は optimal じゃないような気がするんだけど気のせいかな.

コリオリ力を伴う圧縮性ナビエ・ストークス方程式について研究した.特に線型化問題の中周波・高周波部分での時空間評価の導出に成功した.高周波部分の解析が思ったよりも難しかった.

・線型化問題の解析が終わったから,もとの非線形の問題について考えたけど,思っていたよりも難しいな.仕方ないので最適(optimal)な結果は諦め,時間局所解の結果は松村・西田の結果を使う方針にした.彼らの論文では初期値を  H^3_x から取っているけど,私の場合はほんのわずかに高い regularity を課さないとダメそう(そういった意味で optimal ではない).どういう iteration を回すのか,どういう解を捕まえたいのかはよく考える必要有.当分はアプリオリ評価をコツコツ導出するのがメインのタスクになると思う.

・Galdi 先生から contact line が存在するようなナビエ・ストークス方程式の自由境界問題を提示された.いろいろ考えてみたけど,たぶん「壁」が垂直じゃないと解けないんじゃないかなあ.Galdi 先生曰く「まだ誰も解いたことのない問題」なので「解けたら君は有名人だ」って言われた.何かちょっとした結果でも出ればすごいと思うんだけど......難しすぎて笑っちゃう.Galdi 先生が今までに何人かにこの問題を投げたことがあるらしいんだけど誰も解いていないらしい.個人的な感想として,難しい点は

① Contact line,contact angle に対する仮定(境界条件)がよくわからない.

② Localization の方法がよくわからない(特に contact line をどのように扱えばいいのかがわからない).

③ 圧力の消去は「ふつうの」second Helmholtz 分解でよいのかがわからない.

④ Dirichlet 境界条件を課した場合,contact line 上で singularity が発生するので工夫が必要.

の4点だと思う.このうち,①と③については Galdi 先生に相談したけど,①に関してはいまひとつ納得しうる回答が得られなかった.①について,「contact anlge が固定されていたら contact line は動かないよね」って質問したら「contact angle は固定でもいいけど contact line は動くよ」って言われた.一応理由は聞いたけど,contact line が動く理由というよりは自由境界が動く理由だったと思う.個人的には「定常問題ではそれでもいいかもしれないけど,時間発展する問題は別じゃね?」って思った.Galdi 先生はこれについて物理的なことはあまり詳しくなさそうだったので自力で調べてみたら,Bothe 先生が最近これについての論文を発表していることをしった.やっぱりContact line が動くなら contact angle は動くじゃんって思った.そうなると問題となるのは contact angle についての発展方程式は何かってことになるけど,単純に contact angle の定義式を微分してこつこつ計算すればいいだけみたいだ.でも,Bothe 先生の論文では rigid wall を平面に取っているから計算が簡略化されているような気がする.まあBothe 先生が導出したモデルを考えるというのも一つの手だと思うけど,次に問題となるのは自由境界に対応する固定境界問題の導出なんだよな.Galdi 先生に表面張力を考慮して考えてねって言われたから,「いつも通り」自由境界問題に対応する固定境界問題を考えるとなるといわゆる半沢変換を考える必要があるけど,それが contact line がある場合でも使えるかよくわからないんだよな.もちろん,自由境界が tubular neighbourhood を許容するというのは納得できるんだけど,自由境界がちゃんと graph 表示できるのか定かじゃない気がするんだよな.そういう点で rigid wall は垂直じゃなきゃいけない気がするんだけど,Bothe 先生らの論文ではさらさら~って書いてあるんだよな.本当なのかな.今度考えてみてよくわからなかったらメールしてみよう.また,この場合,大きな初期値に対する時間局所解を得るためにはかなり工夫しなければいけないというめんどくささもある.②については「通常の」方法を適用するために極座標変換が必要になると思う.たぶん Wilke 先生の論文と Saal 先生の論文が参考になる.③については「contact line 上で圧力はないんだから普通の自由境界問題と同様なのでは」って言われて,なるほどなって思ったけど,細かい点では注意が必要なのだろう.④に関しては,contact line 上では Dirichlet 積分が非有界になるので,多くの論文では slip B.C. を課しているが,Galdi 先生は Dirichlet でやることに意味があるんだと力説していた.たしかに自身の本で言及するだけのことはあるな.唯一 Bothe 先生の論文では Navier-type の slip B.C.(いわゆる partial slip B.C.)を課して,slip と no-slip の場合と比較して考察していた(と思う).多くの物理系の論文で「Dirichlet 境界条件は不適当」って烙印を押されているのに,数学的に解決可能という理由で Dirichlet 境界条件を課して研究を行うってどうなんだろうな.数学者のエゴな気がする.まあ実際に singularity に「勝つ」方法はあるんだけど(実際に定常問題の場合はそういう論文がある).正直自分だけでは手に負えなさそうなので,興味がある人は一緒に研究しましょう.頑張っていい結果出して Annals of Mathematics に投稿しましょう(たぶんそれだけの難しさとインパクトがあると思います).本当に共同研究してくれる場合,メールにてご連絡願います.


<今後の目標>

・学会発表の準備をある程度終わらせる(8月中旬までに).

コリオリ力を伴う圧縮性ナビエ・ストークス方程式について,アプリオリ評価を導出する.たぶん Shibata-Enomoto の論文が参考になる.アプリオリ評価が出来上がったらさっさと論文を書く.秋の学会の直前までに仕上がるのが理想.

・Contact line problem について,Bothe 先生らの論文をよく読み,固定境界に変換するところについてメールを書いてみる.メールの有無に関係なく,理解したらcontact line 上の境界条件と contact angle の方程式をきちんと定式化する.Contact line problem が定式化できたら対応する固定境界問題を導出する.また,圧力の消去を考える.圧力を消去し,考えるべきモデル問題考える.でもモデル問題の解析は(一相問題の場合は)ほぼ出来上がっているので,座標変換を丁寧に考える必要がある.これについて丁寧に考察し,1/4 空間に対応する領域について丁寧に考える.領域の localization まできちんと考察できれば御の字.必要に応じて Galdi 先生にメールする.少なくとも,帰国までにコアになる部分については結果を出す.

・おいしいもの食べてメンタルを回復させる.そのためにはバスに乗って別の地区に出かける必要があると思う.



さて,早いもので2019年も残り半分となりました.先生からは今年中に博士論文書けたらいいね(にっこり)とややハラスメントに近い圧力がかかっているのは内緒です.そんなにさっさと私を大学から追い出したいのでしょうか(たぶんいろいろな事情も絡んでいるのでしょう).まあ,博士論文が書けるかどうかは夏の進捗次第でしょう.今年の夏はある意味学位をかけた戦いとなりそうです.頑張ります.次回の研究進捗は8月下旬を予定しております.では.

アメリカ滞在記 Part 03。

日々の食事がだんだんとワンパターンになってきました.現在のところ,サブウェイのサンドイッチとパスタ,ジャガイモ+ソーセージの三者でローテーションを組んでいます.ごく稀にマクドナルドのビッグマックが加わわります.また,最近先週食べたピザも仲間に加わりました.大学の周りにほとんどお店がないのでたぶん帰国までこのローテンションを回すことになるでしょう.さすがに飽きそうです.サブウェイのサンドイッチのメニューを制覇するのも時間の問題でしょう.



前回の記事はこちら:

watanabeckeiich.hatenablog.com


目次:

06月09日(Day 16 / 100)

今日はずっとごろごろしていた.YouTube ばかり見ていた気がする.やっぱお笑いの動画を見ていると元気が出る.明日から頑張ろう.


サンシャイン池崎#09【人間釣竿になってみた】

たぶん10回くらい見た.


【公式】Pick upプレー動画:レオ シルバ(鹿島)のミドルシュートは飯倉 大樹(横浜FM)がファインセーブ!

飯倉選手,この時期は輝いていた.鹿島アントラーズはこの試合で勝ち点が取れていればこの年J1で優勝できたと思うと,飯倉選手のスーパーセーブは鹿島アントラーズの優勝を阻んだのかなって思ったりする.飯倉選手には是非このときの輝きを取り戻してほしい.

06月10日(Day 17 / 100)

朝,なんとなく Research gate を眺めていたら,contact line problem のモデリングを扱った論文が(たぶんごく最近)出版されていたことを知った.やっぱり,contact angle を固定するのはおかしそうだな.contact line を動かすなら,contact angle も動かないとだめみたいだな.Physica D にアクセプトされた論文だし,過去の結果を(ほぼ)カバーしているし,有名な偉い先生が書いた論文なので,このモデルを信じても大丈夫だろう.さすがに Galdi 先生も納得してくれるだろう.この論文では Navier タイプの slip 境界条件(いわゆる partial slip B.C.)を用いているけど,no-slip にしたい場合はその「極限」として考えればいいだけなので no-slip の場合に直しても問題ないだろう.No-slip が極限の状態と考えれば,contact line 上で Dirichlet 積分が非有界になるという singularity が生じているのはとても自然な気がする.まあ,まずは No-slip の場合を研究して,その後 Navier-slip B.C. の場合を研究すればいいような気がする.難しい問題だけど,今後10年くらいは研究のネタには困らなさそうだな.自力で出来るかはわからないけど.


そういえば,帰宅後,こんな記事を見た.

gendai.ismedia.jp

昨年,ロンドンに派遣されたけど,確かに中国人は多かったな.記事にもあるように,親が「子どものため」というよりもむしろ「自分のため」に「投資」をするという意味合いの方が強い気がするんだよな.やはり移住のための「保険」って感じなんだろうな.現在では,先進国のどこに行っても中国人のコミュニティーはあるし,国外に移住するというハードルはそれほど高くないんだろうな.ちょっとうらやましい気がする.記事を読んで初めて知ったけど,ラグビーの由来は高校の名前だったんだな.何も知らない人に「私の出身校はラグビーです」って言ったら「はあ?」って言われるんだろうな.

06月11日(Day 18 / 100)

いつも通り大学に行ったけど,弁当は持参しなかったので(昨夜作るのがめんどくさかった),大学の近くにあるスーパーでサンドイッチを買ってみた.ハムだけ挟んである footlong サイズのサンドイッチを買ってみたけど,サブウェイで買うのと対して値段が変わらなかった.ふつうにサブウェイ行けばよかったわ.前から思っていたんだけど,院生室に居る人たちはお昼ご飯どうしているんだろうな.ダルムシュタット(ドイツ)に滞在していたときは,学食に行く人がほとんどだったから,お昼ご飯はみんな集まって行くみたいな風習があったけど(もしかしたらわざわざ誘ってくれてただけかもしれないけど),滞在先の大学では違うようだ.自分だけ誘われていない,ということではないと信じよう.大学の周りに生協とかスーパーがないのは普通に不便なんだよな.どっかにあるのだろうか.


夕飯はカルボナーラを食べたけど(2日ぶりN回目),夕食中に,滞在先の家に新しくやってきた Leo さん(仮称)と少しお話をした.Leo さんはフィラデルフィアからやってきたアメリカ人(?)で,ピッツバーグ大学にはスロベニア語を勉強しにやってきたようだ.何を勉強しているの?って聞いたときに "Language" って言われたから,てっきり言語学の研究かなって思ったけど,ピッツバーグ大学が開講する短期間のプログラムに参加するらしい.スロベニア語を勉強できる大学は,フィラデルフィアの近くだとピッツバーグ大学しかないとのこと(まあそれでも遠いけど).どうやら親がスロベニア出身らしく,来年行くから勉強したいとのこと.歳は聞かなかったけど,仕事の話は聞かなかったので,きっと大学生なのだろう.夏休みを勉強に費やすとかすごいと思う.このように見ず知らずの人と会話できるというのが Airbnb の良さなのかもしれない.まあ,個人的には会話を楽しむほどの語学力はないけど.

06月12日(Day 19 / 100)

朝6時過ぎに目が覚めたので,7時過ぎから作業を始めた.今日はなんかとても集中して作業に取り組めた気がする.やはり,朝早くから作業すると,時間を確保できていいなって思った.今日は論文の直しがようやく終わった.集中していたら少し夜更かししてしまった.気まぐれに集中するのは良くないと思いつつも,未だになんか自分自身でコントロールできない気がする.子どもみたいだ.とりあえず修正が終わった論文を指導教員に送ってみた.でもきっと「いいと思います」ってしか返信が来ないんだろうな.論文の修正が終わりましたってメールしてもなんか失礼な気がしたので,念のため「雑誌A,B,C のいずれかに投稿しようと思います」って付け加えてみた.そういえば,なんか振り返ってみると論文の執筆についてちゃんとした指導を受けたことがない気がするな.先輩に論文を読んでもらって助言をいただくことは何度もあったけど,論文の書き方自体はほぼ独学な気がする.んー,書き方が正しいのか良くわからないな.


ちなみに,夕食はサブウェイで食べた(N度目).注文するのもだいぶ慣れてきたので,今度から別のメニューも頼んでみよう.次は照り焼きチキンかな.

06月13日(Day 20 / 100)

朝起きたら,指導教員からメール来ていた.案の定「メイルありがとうございます.内容的には(雑誌B)でしょうが,(雑誌C)でもよいかと思います」(原文)という非常に大変ありがたい返信をいただいた.ゴールデンウィーク中にに先輩のSさんに相談したときに,雑誌B よりは雑誌A もしくは C の方がいいと思うよって言われたけどな.個人的には雑誌 A に出してみたいけど,完全にスルーされてしまった.渡米前に先生にあったときも雑誌 C がいいと思いますって言っていたし,雑誌 C に投稿することにしよう.論文の長さ的に雑誌 C はあっていない気がするけど,リジェクトされても知らん.査読中に新しい論文を書けばいいや.とりあえずコリオリ力付きの圧縮性ナビエ・ストークス方程式の論文を書こう.これは頑張って来月中旬までに完成させよう.


でも,論文を執筆するのに少し疲れてしまったので,今日は contact line probelm を考えることにした.月曜日に発見した論文は rigid boundary が水平方向にフラットな場合に contact angle の発展方程式を導出しているようだ.Contact angle problem はほとんどの場合「ぬれ」の問題を想定して研究されているから,contact line の発展方向が一方向だけだったり,定常状態がどうなっているかという研究ばかりな気がするな.何をどう頑張って考えても contact angle が「定数」の場合,それは平衡時における contact angle と一致していないとおかしいはずなので,この場合 contact line が「動く」というのは極めて不自然であるような気がするんだよな.数学者的には難しそうな方程式が解ければ満足するんだろうけど,その方程式が間違っていたら何も意味を成さないので,個人的にはきちんと(可能な限り)物理的なバックグラウンドを理解した上でいろいろ解析を始めたい.でもさっさと計算しろよとか言われちゃうのかな.やだなあ.ところで,表面張力が自由境界上で働いている場合はラグランジュ座標に変換して考えることは「出来ない」ので,いわゆる半沢変換を用いて考える必要があるんだけど,領域がシリンダーにように rigid boundary が垂直でないと自由境界をグラフ表示できない気がする.さらに,「一般」の領域の場合,平衡時における自由境界を極小曲面として考えた場合,極小曲面の一意性が成り立たないような領域があるみたいから抽象的な結果をエレガントに導出するのは難しい気がするんだよな.まあ,「そういう」領域を仮定すればいいだけなんだろうけど.まあ,わざわざ極小曲面として考えなくても済みそうな気はするけど......わからん.あと,前に Galdi 先生に相談したとき,シリンダーじゃなくてもいいじゃんって言われたけど,シリンダーじゃないとダメな気がしてきた.Rigid boundary が水平方向じゃなくてもフラットであれば contact angle の発展方程式は導出できる気がする.たぶん取り組もうとしている問題の難しさは ①問題の定式化 ②contact line における singularity の処理,の2点だろう.Localization argument と圧力の消去は Wilke 先生の論文を参考にすればどうにでもなって,②に関しては解決方法がすでに知られているので,個人的には①の定式化が大事だと思うんだよな.そんなの簡単だよとか言われそうだけど.まあ,帰国まであと2ヶ月半あるし,じっくり考えてみることにしよう.とりあえず,当分の目標は B 先生らの論文を理解して contact angle の発展方程式を導出することだな.修士のときは「先生がわからないなら私もわからない」って思っていたけど,最近は「私がわからないものは先生もわからない」って思うようになってきた.まあもちろんありがたい助言はいただけるけど,なんか的外れな場合が増えてきた気がするんだよな.まあ,私が傲慢になってきただけでしょう.反省.


ところで,そろそろ秋の学会(日本数学会)の申し込み期限なので,今日は学会のアブストラクトを作成し,学会に申し込んだ.学会に申し込んだのは金沢に出張したいからといっても過言ではない(動機が不純).投稿した論文について報告するつもりだけど,いい結果だし発表しないのはもったいないんだよな.共同研究者も発表していいよって言ってたし.この記事を読んでくださっている数学関係の皆さん,金沢でお会いしましょう.


と,数学の話ばかりではつまらないので今日の夕飯を紹介しよう.今日はジャガイモとソーセージを食べた.

見た目以上においしかった.ジャガイモを丸ごと(自分で)茹でたのは1年と8ヶ月ぶりだけど,ジャガイモを水に入れ,沸騰するまで強火で茹で,沸騰後は弱~中火で30分茹でるとちょうど良かった.ところで,ジャガイモをカットした場合は点火してから15~20分くらいが目安.これで君もジャガイモマスター.ジャガイモをカットして茹でたときの煮崩れを防止したい場合は茹でる前にささっと炒めると良いでしょう.カレーの作り方のからくりと同じ.

06月14日(Day 21 / 100)

今日は金曜日だからバーベキューやるのかなあって思っていたら,案の定開催されていたみたい.マジで毎週やるんだな.日本でいう飲み会と同じようなノリなのだろうか.うすうす思っていたけど,金曜日はみんな帰宅するのが早い気がする.浮かれているのかな.自分もまだまだ学生だから偉そうなことはいえないけど,学生気分が抜けていないなって思う.いや,まあ学生なんだからいいんだけどさ,同級生の人たちは働いているのに......って思う.でもさすがに院生室に犬を連れてきたのは笑ってしまった.

写真はちょっとぶれてしまったけど,これは犬.ぶらぶらぶら下がっていたのでたぶんオスでしょう.犬種は......ラブラドールレトリバーだろうか.懐かしい.また飼ってみたいな.今度はゴールデンレトリバーもいいかもしれない.大学に,しかも院生室に犬を連れてくるなんて本当に自由な国だな.まあたぶん本当は連れてきちゃだめなんだろうけど.


今日は久々にコリオリ力付きの圧縮性ナビエ・ストークス方程式について考えた.Anisotropic Lebesgue 空間についていろいろ調べた.あまり知らなかったけど,実はわりとメジャーな関数空間みたいだ.まだまだ勉強が足りないな.粘性がない場合は初期値の関数空間をこの空間から取っていたけど,粘性がある場合はここから取らなくても良さそうだ.たぶん初期値は  H^{3 + \varepsilon}_x でOKだと思う.Besov 空間を使えばより optimal な結果が得られるんだろうけど,より詳細な解析が必要になるし,それは私の仕事ではないな.とりあえず初期値はこのクラスから取るとして,後は非線形項を評価して,global なアプリオリ評価が導出できればOKだな.まあでもこれは先月少し計算したからあとはコツコツやればたぶん大丈夫だろう.それでも計算が終わるまでに(早くても)0.5~1ヶ月くらいはかかるかもしれないな.そもそも計算が正しいかどうかなんて知る由もないしな.


さて,今日のお弁当はジャガイモとソーセージ.

基本的に夕食と翌日の弁当は同じメニューだけど,さすがに飽きてきたな.あと80日近く滞在するけど,マジで何を食べればいいんだろう.仕方ないので夕飯はサブウェイで済ませた.

06月15日(Day 22 / 100)

今日は遅く起床した.たぶん9時くらい.久々にぐっすり寝た気がする.いつも朝起きたらまず iPhone でメールのチェックをするけど,日本とアメリカの時差が半日あるということもあって,めっちゃメール溜まっているんだよな(当たり前).個人的にはメールは全部処理したい派だからちょっと疲れちゃうんだよな.処理......といっても返信しなきゃいけないメールはほぼなくて,だいたいはメーリスや大学からのメールの処理.なんで大学からあんなに意味のないメールばかり届くんだろうな.大学のポータルサイト,My Waseda から自動的に配信されるメール,控えめに言って迷惑メールなんだけどなんとかならないのかな.知っている人がいたら教えてください.あとは arXiv のメーリスが(アメリカ時間で)深夜に配信されるから,朝からよくわからないアブストラクトに目を通さざるを得ないのが地味に疲れる.もう最近はタイトルと人の名前しか見てない場合がほとんどだけど.やっぱ iPhone でメールのチェックするのはやめたほうがいいのかなあ.


ところで,明日はどうやら天気が悪いみたいなので,今日は食材の調達に出かけた.いつも通りジャガイモとレタスを買った.ただ,さすがに違うご飯も食べたいので,今日は新たにマカロニアンドチーズ,冷凍ピザ(3種類)を購入した.


レタス(1玉)は使い切るまでに1週間~2週間かかるんだけど(私の場合),(鮮度を保たれるという意味での)賞味期限が1週間みたいだから,いつも最後のほうはしなしなになっちゃうのが悩みの種だった.でもどうやら,小麦粉を使うともう少し賞味期限を延ばせるみたいなので,早速試してみることにした.

www.kagome.co.jp

本当に効くかどうかは知らないけど,何もしないよりはマシなのかな.一方で爪楊枝の方が効くという意見もあるようだ.

woman-money.nifty.com

残念ながら爪楊枝は持っていないから,小麦粉でのチャレンジということになるのかな.一人暮らしすることになったら爪楊枝でチャレンジすることとしよう.もし何か知っている方がいたら教えてください.さて,今日の夕食は早速マカロニアンドチーズを食べてみた.

味はもう少しチーズ感がほしいといったところ.まあ,まとめ売りされていたちょっと安いやつを買ったから仕方ないかもしれない.1箱(250gくらい?)全部使ったけど,少し量が多かった.たぶん,夕食とお弁当でちょうどいいくらいの量だろう.お弁当が少しパワーアップされることに期待しよう.



気づけば滞在を始めて3週間が経ちました.これまでの食事を挙げると

・ジャガイモ(+ときどきニンジン),

・ソーセージ,

・レタス(+玉ねぎ),

・スパゲッティ,

・(サブウェイの)サンドイッチ,

・(マクドナルドの)ハンバーガー,

・ピザ(1回),

・マカロニアンドチーズ(1回),

かなと思います.もう少しおいしいものが食べたいなあと思いますが,アイディアが浮かびません.何より,「お米+おかず」という Japanese style が通用しないのが難点です.アメリカ人たちはいったい夕飯に何を食べているのでしょうか.不思議です.さて,次回の更新は06月23日(日本時間)を予定しております.では.

アメリカ滞在記 Part 02。

渡米して2週間が経ちました.時差ボケもようやく克服し,生活にも慣れてきました.でも,スーパーなどの店員との会話に慣れません.店員と会話をするというのは欧米(?)ならではの文化ということは知っていますが,"How are you?" って言われても「別に」としか思えないのはどうしてなのでしょうか.周囲の人を見る限り,皆さん感情豊かに会話していますが,なぜあんなに感情をこめて話すことができるのかとても不思議です.


前回の記事はこちら:

watanabeckeiich.hatenablog.com


目次:

06月02日(Day 09 / 100)

Galdi 先生からもらった問題の定式化はなんとなくわかってきたけど,やはり難しい問題だなあ.いわゆる  L^2-framework で考えれば領域の滑らかさを全く考えずに圧力の消去とかは可能だと思うんだけど,領域を localized することは可能なのだろうか.って思ったけど,Rayleigh-Taylor instability の論文ですでにやられてたわ.まああんまり深刻な問題ではなさそうだ.


今日は天気がよかったので食材の買出しに出かけた.40分くらいかけて Giant Eagle に行った.いかにもスーパーって感じのスーパー.こういうお店が滞在先の近く―少なくとも大学の近く―にあればいろいろ楽だったのになあって思った.今日はパスタソース,スパゲッティ,ジャガイモ,玉ねぎ,レタスなどを買った.行きは道路の(進行方向に対して)右側を歩いてので,じゃあ帰りも(進行方向に対して)右側を歩いて帰ろう......って思っていたら,徒歩では渡れない道を歩いていたということもあり,帰りたい方向とは全く違う方面に向かってしまった.前から思っていたけど,歩行者に優しい道路設計ではない気がする.ドライバーは歩行者に優しいのに.


やや萎えつつ全く違う方向に歩いていたけど,どうやら大学の方向には向かっていたようだ.多少回り道になるけど無事に帰れそうだ.J1 オリエンテーションが行われた建物が見えてきて安心したけど,(簡易的な)スーパーがあることを発見してしまった.

Googleストリートビューだとセブンイレブンになっているけど,スーパー的な感じなものになっていた.種類は少ないけどとりあえず食べ物に困らなさそうだ.ちょっと安いというのもポイントが高い.これで一安心.今度からここ行こう.レタスはないけど.


なんかふと「あ,大学の写真撮れって言われていたな」と思い出して,大学の写真を撮ってみた.

資金援助を(部分的に)受けているから当然の義務とはいえ,自分が広告材料になるのはなんか腑に落ちないんだよな.


さて,昼食をサブウェイ(3日ぶり3度目)で食べた後,帰宅.帰宅後は Jin-Padula (Math. Ann., 2004) の論文を少しまじめに読んでいた.重みつきソボレフ空間とかは参考になった.論文読んで思ったけど,contact line problem は Finn 先生も結構精力的に研究していたんだな.気が向いたら彼の本と論文を読もう.


06月03日(Day 10 / 100)

滞在10日目.なんだかんだ滞在日数の10%が過ぎてしまった.朝,Galdi 先生から「明日私のオフィスに来い」というメールが来た.私の経験上,こういう場合は質問をもう一度説明する感じになるんだよな.ということで,今日はわかったことをまとめよう.


と思って大学に行ったら,初めて会った人に,「そのディスプレイ僕が使っていたやつなんだけど」と言われてしまった.仕方ないのでディスプレイは彼に返却し,代わりに床に放置されていた(いかにも古そうな)ディスプレイを使うことにした.先週院生室に来たとき念のため周りの人に使っていいかどうか確認したんだけどな.やっぱりアメリカ人はいい加減なのだろうか.


今日は領域の localization について考えていた.Wilke 先生の論文をちらちら見た感じだと,二相問題の場合,いわゆるモデル問題として

(1) 全空間(一相);

(2) 半空間(一相);

(3) 全空間(二相);

(4) 1/4 (quarter) 空間(一相);

(5) Contact line 付きの半空間(二相)

を考えれば良いみたい(?).Contact angle が90度だと normal 微分が境界上で vanish するから (4) と (5) の問題はそれぞれ (2) と (5) に帰着されるみたいだ.うーん,個人的には contact angle を 90度に限定せずにいろいろ考えてみたいけどやはり無理なのだろうか.モデル問題を経由せずに考えることは出来るのだろうか......圧力の消去もよくわからないし,明日 Galdi 先生にいろいろ聞いてみよう. L^2-framework で考えれば上手くいくってことはあるのかな.


06月04日(Day 11 / 100)

朝はちょっとのんびりしつつ,Galdi 先生に質問したい内容を整理していた.滞在先のキッチンにコーヒーメーカーあるのはめっちゃ助かる.コーヒーうめえ.


しばらくしてから大学に行き,Galdi 先生とのミーティング.Galdi 先生から「君の進捗を聞かせてくれ(意訳)」と言われた.いや,1週間でそんなに出るわけないでしょって思った.そんなことできるのは九大のT先生みたいな人だわ.見栄を張っても仕方ないので,正直にいろいろ頭を悩ませていると報告し,

・自由境界は動くのか?動かないよね?

・圧力の消去はどうするのか?(Edge が気になる)

・通常と同じように領域を localize していいのか?

ということを聞いた.結論からいうと,最初のやつは「動く」で,残りの2つは通常と同じようにしてできるはず,とのことだった.自由境界は動かなくない?って思ったけど,自由境界なんだから動くでしょ(意訳)とのことだった.これに関しては,物理的な説明ではなかったので,個人的には正直納得できないけど,偉い Galdi 先生が動くと言っているのだからきっと動くのだろう.まあ,動くと信じて境界条件をもう一度考察することとしよう.また, 理科大の K さんにも質問メールを送ってみよう.


ミーティングのあと,リジェクトされた論文はどこかに投稿しなおしたのかってことを聞かれたので,まだ書き直している途中です(ちょっとサボっているけど),って言った.まあ確かに「新しい問題」を考えているから,論文は書きなおし終わったって思われても仕方ないな.さすがにそろそろちゃんとやらなきゃな.頑張って今月中には投稿しよう.


ところで,夕方はたまった PDF ファイルを整理していた.とても地味でつまらない作業だけど,役に立つ.一応バックアップとしてメモリースティックと外付けのハードディスク以外にも Mendeley にバックアップを取っているけど,ストレージ大丈夫かな.もりもり溜めた論文ももうすぐで500だけど,まじめに読んだのは20にも満たない気がするんだよな.少しずつでもちゃんと読まなきゃな.まあでもたまに「100本の論文よりも1冊の本」という先輩のLさんの言葉が頭をよぎるんだよな.


06月05日(Day 12 / 100)

ちょっと夜更かししてしまったけど,9時くらいには目が覚めてしまった.部屋にカーテンないから日が出ると自然と目が覚めちゃうんだよな.まあ健康的でいいことだ.


朝起きたらKさんからメールが来ていた.めっちゃ丁寧に説明してくれてて笑ってしまった.やはり優秀な人は性格も良いみたいだ(P値=1%).Hieber 先生と Saal 先生のサーベイ論文で contact line problem について言及されているのは初めて知った.Kさんありがとう.というか Saal 先生も少し取り組んでいるみたいだな.やっぱり Dirichlet 境界条件は「嫌われ者」みたいだな.でも境界の regularity が Lipschitz なのは "too general" って書いてあるけどほんまかいな.ところで,Saal 先生の論文はちらっとしか(2分)論文読んでないけど,contact angle が一般の場合は極座標で考えると上手い具合に処理できるっぽい(?).後でちょっとまじめに読んでみよう.


今日の夕飯はコンソメスープ.

見た目は微妙だけど意外とおいしい.


06月06日(Day 13 / 100)

今日は朝スタバに行ってみた.コーヒーをテイクアウトするために.コーヒーにいろいろ入れられるのは困るので,「コーヒー,アメリカーノ,ブラック」と言ったらちゃんとブラックコーヒーが出てきた(当たり前).店内は空いてたけど,レジは結構混んでた.平日の夜,夕飯食べたあとスタバで作業できるかなって思ってたけど,どうやら19時に閉まってしまうらしい.


今日は論文の修正していた.意外と直さないといけないところが見つかった.頑張って仕上げないとなあ.というか修正しないといけない論文が2本,書き途中の論文が1本だから,とりあえずこれらを片付けてから新しい問題に取り組むほうが効率的な気がするんだよな.


ところで,contact line の問題は,たぶん contact angle を固定しないと解けないんだろうな.実際に,contact angle も未知関数だった場合,contact angle についての発展方程式がないと「つじつまが合わない」と思う.シリンダーで slip boundary の場合はすでにちょっとやられているから,slip の代わりに Dirichlet を考えるだけでも十分良い結果になるだろう.とりあえず,Jin 先生の結果を,非定常かつシリンダーではない場合に拡張することを試みよう.まあでもそのためには重み付きソボレフ空間について勉強しなければいけない.


さて,今日の夕飯はカルボナーラ

先日よりもおいしくできた.そろそろお嫁にいけるかもしれない.


06月07日(Day 14 / 100)

今日はいつもよりも早く目がさめたので,少し早く大学に来た.といっても9時過ぎくらい.それでもすでに何人か院生室にいた.彼らは何時から居るのかはしらないけど,たぶん結構早く来ているんだろうな.今度から8時くらいに大学行くかな.


今日も論文の修正をした.もう少しで終わりそう.今日はもうちょっと頑張ろうかなって思ったところ,院生室内でマリオカートバトルが始まった.うるさいからイヤホンつけて作業していたけど,それでもやっぱうるさかったので,今日はかなり早く帰宅した.マリオカートをやっていない他の人たちは全く気にせず集中していたのはすごいなあって思った.むしろ真剣に議論していた人がいたぐらいだし.いや,普通のゲームだったら早く帰ろうとは思わないけど,マリオカートのアイテムボックスを取ったときの「ぴろぉぴろぉん~ぴろぉぴろぉん」っていう効果音が気になって仕方なかった.まあ,集中力がなかったと言われればその通りだったのかもしれない.ちなみに,今日も先週に続きバーベキューに誘われた.即答で断ったけど.ひょっとして毎週やっているのかな.


夕食はソーセージを焼いてみた.

んー,なんかこげちゃうんだよな.やっぱ一度ボイルしてから焼き目をつけるのがいいのだろうか.


06月08日(Day 15 / 100)

今日も論文を直していた.iPad との併用,かなり便利だな.なぜ今まで気づかなかったんだろう.そろそろ論文の修正が終わらないと指導教員に怒られそうだな.


ただ,週末は息抜きがしたいので,今日は解析関数の零点についてまとめてある,ヘルマンダー先生の本の付録を少し読んでみた.よくわからない部分もあったけど,とりあえず LaTeX でまとめた.まだ公開はしないけど,いずれ公開すると思う.


さて,今日はピザを食べてみた.

LサイズもMサイズも値段があまり変わらなかったのでLサイズを買ってみたけど思ったよりも大きかった.実際に

これくらい大きい.これで10ドル(+税)は安いと思う.今後毎週通うことにしよう.滞在先の(アパートじゃないけど)家に,新しい住人(?)がやってきた.彼の夕飯をチラッと見たけど,めっちゃおいしそうだった.ジャガイモとスパゲッティばかり食べている自分が惨めに思えてきた.今後はもう少し工夫しよう.



振り返ってみると,今週はブログに書くような面白いことがありませんでした.すみません.ところで,ようやく共著論文が完成しました.

arxiv.org

研究がスタートしてから完成までに2年くらいかかったけど,無事完成してよかったなあと思います.共同研究者のパトリックさんありがとうございます.共同研究者から学ぶことは非常に多かったように思えます.というより,やっぱ英語は大事だなあって思いました.英語で会話するようなお友達はいないですが,帰国までに,少なくともスーパーなどの店員と会話できるよう,英語を勉強しようかなって思いました.さて,次回の更新は06月17日(日本時間)を予定しております.では.

アメリカ滞在記 Part 01。

ピッツバーグに来てから1週間が経ちました.生活に徐々に慣れてきた......といいたいところですが,なかなか慣れません.大学から近いという理由で滞在先を決定しましたが,これがそもそも間違っていたような気がしてきました.滞在先の周辺にスーパーがないので生活がとても不便です.多少大学から遠くても生活しやすい場所に滞在できればよかったなあと思います.まあ治安は良さそうなので良しとしましょう.ところで,日々思ったことをブログの記事として書き溜めていたら,ところどころ研究日誌のようになってしまいました.研究に興味がない人は適宜読み飛ばしてください.


前回の記事はこちら:

watanabeckeiich.hatenablog.com


目次:

05月26日(Day 02 / 100)

起床後,ブログを更新した(これが前回の記事).今日は大学までの道順の確認と大学周辺のお店のチェック.大学まで15分だと思ったけど,数学科がある棟までは20分だった.だまされてしまった.大学までの道はほぼ平坦で,思ってたよりもシンプルな道順だった.大学の周辺にスーパーとかあればいいなあとか思ったんだけれども,全く見当たらない.ドラッグストアみたいなお店があったので入ってみたけど,冷凍食品とお菓子しか食料がない.一応サンドイッチと思われるもの(ハムをパンでサンドしてあるだけのやつ)が売ってたけど,4~5ドルくらいだった.この国の物価はどうなっているんだ.いや,ドラッグストアだから高いんだろうか.


今日は日曜日ということもあって,閉まっているお店が多かった.レストランで食事をするのはいろいろと(店員とコミュニケーションやチップとか)めんどくさいので,仕方なくマクドナルドで昼食を済ませた.マクドナルドでも,いろいろなメニューがあって「あれ食べてみたいなあ」と思ったやつもあったけど,結局一番発音が簡単なビッグマックを食べた.もうちょっと英語勉強していればよかったなあって感じる.


午後は雨予報だったので,昼食を済ませたあとは帰宅.大学の周りにお店がなさ過ぎて,このままでは生活がやばいなと思い,数年前ピッツバーグに1ヶ月ほど滞在したことのある先輩のMさんにメールしてみた.すぐ返信が来たけど,やっぱり生活に不便な街だそうだ.この国は本当に自動車社会なんだなあって思う.自動車に乗れない人はマジで生活弱者って感じだ.帰宅後は眠気がすごかったのでがっつりお昼寝した.起きた後は夕飯を食べ,すぐ寝た.時差ボケがかなりひどい気がする.数年前アメリカ(ロスとラスベガス)に旅行したときはそれほどひどくなかったのにな.


05月27日(Day 03 / 100)

当然ながら,よく寝れなかった.夜はほとんどずっと起きていた気がする.スマホばかりいじっていたけど.でもそのおかげで(?),滞在先の近くにそこそこ評判のいい,個人経営のスーパーがあることがわかった.ただ,営業時間が朝8時から夕方5時か6時までなので,帰宅途中に寄って買い物をするというのは難しそうだ.今度土曜日に行ってみよう.


今日は雨予報だったので,家から出なかった.今日は二相流の論文をいろいろ書きなおしていた.お昼ご飯はジャガイモを食べた.

このままでは味がなさ過ぎるので一応ケチャップとマヨネーズをつけて食べた.昼食後は眠気がやばくて,このまま寝てしまったら時差ボケが解消されない......起きなきゃ......!とか思ってたけど,気づいたらベッドの上でがっつりお昼寝してしまった.昨日と同じだ......起きたのが21時だったので,夕食を食べず,お風呂入って歯を磨いてすぐ寝た.この1週間は時差ボケとひたすら戦う感じになるのだろうか.


05月28日(Day 04 / 100)

昨日は祝日だったので(渡米してから初めて知った),今日から大学に行く.ピッツバーグ大学は理科大と同じような感じで,大通り沿いに大学の建物が並ぶという感じのようだ.特に撮りたい写真があるわけでもないけど,写真を撮って来いとSGUの秘書の人に言われているので,今日はとりあえず1枚撮った.

昨年 Imperial に行ったときの写真(大学の建物とか)が少なすぎてちょっと注意されてしまったので,本当はもっと撮らなきゃいけないんだろうけど,暑いのでまた今度にしよう.


10時に Galdi 先生と会うことになっているので5分前くらいに先生の部屋の前に着いたけどまだ来てなかった.やっぱイタリア人は時間にルーズなのかなあって思ってたらちょうど10時に先生がやってきた.どうやら Galdi 先生は時間ぴったりに行動する人みたいだ.自己紹介しようと思ったら,以前に何回かあったことあるよねって言われた.たしかに数回会ったことあるけど,2016年の秋に早稲田で行われた研究集会と2017年の夏のCIMEのサマースクールでしか会ったことないよな?どんだけ記憶力がいいんだよ.やはり,いろいろな研究集会に出席することは先生に顔を覚えてもらうという点で重要なのだろう.


先生から事前に,会ったときは自分の研究についての説明よろしくねって言われていたので,一応準備していたけど,先生の頭の回転が速すぎて,あまり説明しなくても研究内容を理解してもらえた.個人的にはコリオリ力付きの圧縮性ナビエ・ストークスを渡米中に完成させようと思っていたけど,ほとんど興味を示してもらえなかった.悲しい.つまらない問題なのだろうか.結局,ある自由境界問題を提示された.問題もらえたのはうれしいけど,CIMEのサマースクールで見たのと全く同じ問題(Future work として提示されていた問題)だった.なんか普通に難しくて草生える.この問題の難しい点は,大雑把に言うと,自由境界が「2つ」ある点と contact angle problem を考えなければならない点の2つ.もちろん,「空洞」がない場合はすでにいろいろやられているけど,どうやらほとんど L2 framework を経由しないと解けない問題みたいだ.Contact line problem は過去に Solonnikov 先生とかによる結果がいくつかあるみたいだけど,全部2次元の結果なんだよなあ.3次元の場合だとなにか違うんだろうか.せっかくだからいろいろ悩んで,わからないことがあったら積極的に Galdi 先生に質問することにしよう.


と,数学の話ばかりではつまらないので,夕飯の写真でも挙げておこう.

ちなみに,昼ごはんは Subway だった.おいしかった.

05月29日(Day 05 / 100)

今日の午前中はホームページスケジュール欄を見やすく直していた.だいぶ見やすくなったと思う.また,今日からお弁当男子になった.

うん.スパゲッティは安定.


午後は contact line problem についていろいろ調べてみたりしたけど,なんかよくわからないなあ.Solonnikov 先生いわく「(contact line problem の場合)2次元と3次元の間にはさほど違いがあるわけではないけど,問題の formulation が簡単だから2次元で考える」ってことらしいけど,だったらなぜ3次元の結果がこれほど少ないんだろうな.Bothe-Prüss はちゃんと formulation を考えているから参考になりそうだけど,数学解析するにはちょっと仮定があいまいな気がする.しばらくは(領域の設定なども含めて)問題の formulation を考えるのが課題かなあ.でもこんなことする前に書き途中の論文を仕上げないといけない.頑張れば金沢の学会で発表できるかもだけど,そんなに無理する必要はない気がしてきた.学会には行くけど.


05月30日(Day 06 / 100)

朝起きたら父親から Line がきていた.


父「食べ物はイギリスよりいっぱい選択肢あるよね?アメリカは,ピザとフライドチキンとドーナツがうまいぞ」


数年前にアメリカに旅行に行くときに,アメリカはピザとドーナツがおいしいって聞いていたけど,フライドチキンもおいしいのか.でも大学の周りにケンタッキーないんだよなあ.そういえばドーナツが売っているのも見ていないな.ピザはよく見る.


今朝は昨晩と同様に,雨が降ったり止んだりしていたので,雨が止んでいる時間を見計らって大学にきた.渡米前は「梅雨を回避できる......!」って喜んでたけど,日本より雨が降っているような気がするのは気のせいだろうか.今日は昨日よりも早く大学に行ったけど,思ったよりも多くの人が作業していた.明日は無理だけど,今度からもう少し早く大学行こうかな.まあでも,院生室の部屋の鍵がもらえればあんまり気にしなくて済むんだけどな.今度鍵がもらえるかどうか聞いてみよう.


今日も昨日に引き続き contact line について考えていたけど全くわからなかった.んー.本当に「解ける」問題なのだろうか.阪大にいるKさんは「Contact line が存在するような自由境界問題を解くには30年早い」って言っていたし,まだまだ未熟な私が手をつけるのは危険な気がするんだよな.Galdi 先生もいろんな人に問題を投げてるけど誰もやってくれないみたいなことを言っていたしな.


よくわからないことを考えていても埒が明かないので,帰宅後は気分転換に,考えたい問題の図の「お絵かき」をした.私が考えたい問題の図は次の通り:

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なんてことのない図だけど,描くのに1時間くらいかかった.数学が専門でない,このブログの閲覧者に問題を説明すると,ここでは「水が入っていたペットボトルを振る」問題を考えている.この問題は見かけによらず非常に難しい問題になっている.難しい点は水が「中途半端」に入っている点にある.なんでこんなに難しい問題を考えなきゃいけないんだろうな.できたらすごいんだろうけど,どんなに早くても「解く」のに2年はかかりそう.


05月31日(Day 07 / 100)

今朝は J1 ビザのオリエンテーションに参加.家を出る前に洗濯していたら遅刻しそうになった.危なかった.めんどくさいから J1 ビザのオリエンテーションサボろうかなって一瞬思ったけど,出席しないと SEVIS(アメリカのビザ情報的なもの)が有効化されないってことを思い出し,頑張って出席した.


オリエンテーションではいろいろ説明されたけどよくわからなかった.たぶん日本語で説明されてもすぐ理解できないと思う.出席して初めて知ったんだけど「24ヶ月ルール」というものがあるらしい.これは J1 ビザを保持した人が再度新しく J1 ビザを申請する場合,最低でも24ヶ月空けなければならない,というルール.ただし,私のように6ヶ月未満の短期滞在用(?)の J1 ビザには適用されないらしい.まあ知ったところで,私がアメリカで研究者として生きる可能性は極めて少ない(というかもう海外に住みたくない)ので,あまり関係ない話だろう.


そういえばオリエンテーションで,ピッツバーグプロスポーツの紹介があった.どうやらアメフトは強いらしい.野球はあんまり強くないらしく,ひどい試合もよくあるけど,観客席からの「街の景色」はすばらしいとのこと.いや,何のためにスタジアムに行くんだよって思った.まあでも昨年ロンドンに滞在したとき,大学からチェルシーのスタジアムまで近かったけど一度もサッカーの試合を見に行かなかったのでたぶん今回も行かないんだろうな.


その後は院生室に行き,contact line 上の境界条件について考えた.ただ,ほとんどの論文では contact angle を固定するか,2次元で考えるか,定常状態を考えるか,(partially) slip 境界条件を課すか,のどれかなんだよな.なんかこれ以上考えても何も生まれなさそうなので Galdi 先生に境界条件について何か知っているかどうかメールした.


今日は早めに帰宅したけど,なんか疲れていたので夕食も食べずに寝てしまった.時差ボケはだいぶ治ってきたと思ったけどまだ残っているのだろうか.


06月01日(Day 08 / 100)

気づいたら6月.今日の最高気温は27度だし,日本と同じような気候だなあって思って明日の天気予報をチェックしたら明日の最低気温は9度らしい(震え).上着を除くと半袖のシャツしかないので,明日はおとなしく家に居ようかな.そういえば今日は妹の13歳の誕生日.たしか中間試験の最中だけど,ラインの返信が秒で返ってきたのでたぶん勉強していないんだろうな.勉強していたらごめん,と先に謝っておこう.


今日は行こうと思っていた,個人経営のスーパーに行ってみたけど,野菜はほとんど売っていなかった.たぶん評判が良いのはサラミとか生ハムなのだろう.何も買わずに店を出るのは(お店が狭いということもあり)気が引けるので,人参と玉ねぎだけ買った.会計のときカードで払おうとしたら「カードが使えるのは10ドル以上の支払いのみ」って言われた.アメリカ来てカードでの支払いを断わられたのは初めてだ.現金は350ドル(3.5万円)しか持ってきていないから極力使いたくないんだよなあ.でもまあ仕方ない.


いろいろお店を調べた結果,どう考えても Giant Eagle に行くのが正解なんだけど,徒歩50分くらいなんだよなあ.自動車だったら一瞬なのに.滞在先に自転車があるから,自転車で移動するというのは一つの手なんだけど,アメリカの交通ルールよくわかんないんだよな.ロンドンほど厳しくはなさそうだけど.仕方ないから,徒歩30分のところにある Aldi に行くことにしよう.帰り道はめっちゃ上り坂だけど.


さて,今日も contact line 上における境界条件を考えていたけど,もしかしたら Dirichlet (no-slip) 境界条件の「おかげ」で contact line は動かないと考えることで導出できるかもしれない.具体的には Blake モデル(T.D. Blake, Dynamic Contact Angles and Wetting Kinetics, in: J. C. Berg (Ed.), Wettability, Marcel Dekker, 1993, pp. 251--309)から,contact line が動かないための contact angle に対する必要十分条件がわかる.もしこのアイディアが正しいとすれば,contact angle は fixed として問題を考えれば良さそう(理論的にはこれで正しいが,実際には contact angle が fixed した値の近傍であっても contact line は動かないことという実験結果がある;これを contact angle hysteresis と呼ぶらしい.まだ物理的な裏づけは出来ていないらしい(?)ので,私はこのケースには絶対に手を出さない).ところで,Young の法則の観点から contact angle が 90 度と仮定するのはおかしい気がするので,別の角度  \theta と固定して考える必要があるけど,Pukhnachov と Solounikov の有名な論文(1982)で指摘されているように,contact line 上では Dirichlet 積分,すなわちエネルギー散逸が非有界になるという singularity があるので,重みをつけたソボレフ空間を考える必要があっていろいろ面倒だなあ(これを回避するために境界条件に "slip" を考えることが多いけど,たぶん slip させると contact angle が動くようになるので,かえって境界条件が複雑になるのかもしれない).まあ,そもそも Dirichlet (no-slip) 境界条件を課せば contact line は動かないとしていいのかどうかよくわからん.てか,Galdi 先生からまだメールの返信ないし,メールの返信がきたらこのことをメールしてみよう.


と,数学ばかりでは飽きるので今日のご飯を紹介しよう.まずは昼食.

んー,写真が少し暗いなあ.なんかほぼ毎日スパゲッティを食べている気がするな.味にも少し飽きてきたので,唐辛子を少しかけた.一方で,夕食はコンソメスープとサラダ.

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見た目はしょぼいけど意外とおいしい(はず).ちなみに,夕食の写真をインスタグラムに投稿したら,アメリカのジョージア州に住んでいるイケメンの友人柿沼くんからラインが来て,スーパーでこういうものが買えるよって教えてもらった.うん,たぶん Giant Eagle に行けば買えるはずなんだよな.自転車の利用を強く勧められたし,今度ホストの人に自転車の交通ルールを聞いてみよう.自転車ならたぶん15~20分くらいで行けるはず.



今日,バージニア州バージニアビーチで銃の乱射事件があったようです.被害者の方々に哀悼の意を表します.私が滞在しているペンシルベニア州は,銃規制が割と緩めな州なので他人事じゃないなあって思います.実際に昨秋ピッツバーグでも銃乱射事件があったし(場所はカーネギーメロン大学から徒歩20分弱のところにあるシナゴグ).銃の乱射事件は頻繁に起こるものではないですが,私は「アジア系の外国人」ということもあり,自分の身に何が起こるかわからないので,休日はおとなしく大学か家で過ごそうと思います.まあ,そのおかげでブログの更新も昨年と同様に行うことができそうです.ここまでこの記事を読んでもらってもわかるように,非常に地味なことしか書いていません.なんか私の正確を表しているかのようです.もし書いてほしいことがあれば Peing で質問してください.なお,次回の更新は06月10日(日本時間)を予定しております.では.