べっく日記

偏微分方程式を研究してるセミプロ研究者の日常

映画『聲の形』をみてきた。

昨日公開された映画『聲の形』をみてきた。映画をみるのは約半年ぶりである。声の映画はYoutubeに予告PVがアップされていて、君の名は。と同様に面白い映画だ、と思われているようだ。

 

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ところが、このPVから想像つかないほど内容が生々しく、映画を観終わったあと、「途中きつかったな」と聞こえたのがとても印象的であった。私はこの原作を読んだことがあるので、それを踏まえてこの映画について思ったことにつて綴っていこうと思う。なお、ネタバレはしない

 

まず、この原作は聴覚障害者に対するいじめを題材としていて、連載する際に講談社の法務部や弁護士、全日本ろうあ連盟との協議したほど、内容が生々しい。現在のところ、アメリカやフランス、スペインや韓国、台湾などで翻訳されたものが発行されている。タイトルで「声」ではなく「聲」となっているのは気持ちを伝える方法は声だけではないという思いが込められているようだ。

 

予告PVをみると、「いじめ」や「聴覚障害」がテーマのようにみえるが、本質的なテーマは「コミュニケーションの難しさ」であって、主人公に限らず、さまざまな人が上手く他人と意思疎通ができず、思うように気持が伝わらないシーンが多々見受けられる。よくあるアニメのように、喧嘩しても一瞬で仲直りするような感じではなく、ある意味リアリティーあるシーンがこの映画では多い。そのため、なかなか生々しいシーンが散見されるが、原作ほどではない。

 

やはり、コミック7冊を2時間の映画にまとめたため、原作では描かれていたシーンが映画ではカットされたシーンが少しあった。また、それに伴い、途中で少しストーリーが修正されていた。ただし、ストーリーの大まかな流れは変わっていなかった。

 

原作を見てないとわからないシーンや、手話だけのシーン(字幕なし)があり、わかりにくいシーンは少しあったけれども、原作を見てない人でも十分理解できると思う。原作みていた人はそれがどのようなアニメーションになるのかという点で映画を見る価値はある。一方原作を読んでない人は映画の背景はどのようになっているのかを知る上で原作を読んでみる価値はある。いずれにしても、原作と映画の両方をみることでより楽しめる作品だと思います。