べっく日記

偏微分方程式を研究してるセミプロ研究者の日常

アメリカ滞在記 part 12。

あっとう間に8月も下旬に差し掛かろうとしています.滞在中に取り組んでいる contact line problem の研究を,かれこれ2ヶ月くらいまじめに取り組んでいるのですが,全く進捗がありません.したがって毎日憂鬱です.とても優秀な人ならば「なんて難しい問題なんだ!このやろー(にっこり)」と楽しんで研究に取り組めるのかもしれませんが,私のような未熟者の場合は憂鬱になってしまいます.この問題が「解けた」ということは,半世紀以上に渡って私の専門分野の研究を牽引してきた Solonnikov 先生(86歳・現役)を超えたといっても過言ではないので,もともと私にとっては無謀すぎるチャレンジだったのかもしれません.この研究を通じていろいろ学ぶことができたのはいいことだと思いますが,悪く言うと「ただお勉強しただけ」だと思います.そろそろお勉強から研究に進歩したいものです.


前回の記事はこちら:

watanabeckeiich.hatenablog.com


目次:

08月11日(Day 79 / 100)

朝ブログを更新した.最近更新時間が(日本時間の)夜になっているのは,単純に土曜の夜にパソコンを開かなかったというだけで,特に深い意味はない.でも頑張って(日本時間の)昼に更新できるよう善処します.


いつも通りスーパーに買出しに行こうかなって思ったけど,買うものがせいぜいレタスくらいしかなく,そのためにわざわざ片道 2.75 ドルかけてバスに乗るのはアホらしいので,結局買出しには行かず.残りの滞在日数を考えるともう行かないかな.まだお米とかパスタ少し残っているし.


研究を考えようと思ったけど,気づいたら YouTube を見ていた.どうやら研究に対する拒絶反応が出ているらしい.YouTube はお友達.最近はまっている動画は飛行機のファーストクラスの搭乗レビュー.ファーストクラスに気軽に乗れるくらい(態度は謙虚な)ビッグな人間になりたいね.


さて,無性にハンバーガーを食べたくなった.今日はマクドナルドではなく,Five Guys というチェーン店にやってきた.どうやら注文を受けてからパティを焼いてくれるらしい.

店内を見渡すと「今日のポテトは〇〇産です!」って書いてあった.

ハンバーガーにはトマトとかレタスをはさむのにそれらの情報よりもジャガイモの方が上位にくるあたり,アメリカ人はフライドポテトを野菜だと本気で思っているのかもしれない.いろんなハンバーガーがあるようだけど,無難に「ハンバーガー」を注文した.店員に何かトッピングしますか?とかサイドメニューはいかがですか?とか言われたけど,店員とあまり会話したくない(というより極力英語を話したくない)ので,「大丈夫です(I'm fine, thank you)」と断った.そうして出来上がったハンバーガーがこちら.

うん,どうやら何かトッピングしなきゃダメだったらしい.パティしかない.これだから初見のお店は嫌なんだよな.そう,注文システムがわからないんだよな.んー,普通にマクドナルド行けばよかった.ちなみに,このハンバーガーのお値段は8ドルちょい.これがアメリカの(田舎の)物価である.やっぱ日本の物価は安すぎるのかな.


これだけではちょっとお腹が満たされなかったので,ドーナツでも買って帰るかと思ってドーナツ屋さんに行ったら,改装工事中でやっていなかった.悲しい.ついていない.後厄は終わったはずなんだけどな.


08月12日(Day 80 / 100)

今日で滞在も残り20日.ふつう20日の海外出張となると「長いね」ってなるけど,なんかあっという間に終わりそうな気がする.


日本ではちょうどお盆休みが始まったらしい.インスタグラムとか見ているとみんな夏を満喫していていいなあって思う.うらやましい.ひさびさにハンバーガーを食べて喜んでいる私とは雲泥の差だ.いままで田舎に住んだことなかったけど,田舎に住んでいる人はこのような気持ちなのだろうか.そりゃ都会に憧れますわ.


さて,今日はちょっと用事があっていつもとは違う大学のビルに行ったんだけど,エレベーターで降りていて,エレベータに乗り込もうとしている人に "What are you doing?" と言われてしまった.どうやら違う階のボタンを押してしまったらしく,その階に到着した何も関わらず降りない私を不審に思ったらしい(乗り込もうとした人は上の階に行こうとしていたらしい).そりゃ "What are you doing" ですわ.言われたとき "I don't know" と言わなかった私偉い.


まじめに頑張って Wilke 先生の論文読んでたけど,明らかに間違っている気がしてきたな.Reflection でいろいろ上手く考えていく,という気持ちは理解できるんだけど,reflect したときに「消える」境界における条件を無視しているような気がする.正直,あまり引用されていない論文だし,どこかのジャーナルに載っている論文じゃないし,信じないほうがいいのかな.


やっぱり極座標で考えてメリン変換を使ってやるほうがいいのかなあ.でも一部の人の論文でしか見かけたことがないし......と思っていたら,超有名な本に普通に書いてあったわ.

link.springer.com

いやあ無知ってだめだね.時間をロスする.人生を無駄にしている.この本では  L^2-theory しか書いていないような気がするけど,この方法で  L^p の場合でも上手くいくかなあ.どうなんだろう.ということを未熟な学生が考え込んでも仕方ないので,Galdi 先生に報告してみた.


さて,今日の夕食はこちら.

ピクルス意外と美味しいな.はまりそう.もぐもぐ夕食を食べ終わったところで Galdi 先生から返信がきた.

I found Wilke's Habilitation. Please have a look at it, because it brings much more details than the paper.

Please, let me know.

とのこと.え,Habilitation って何?いろいろ調べてみたけどよくわかんないな.これがリハビリを表す比喩なのか教授になるために必要な Habilitation なのかどっちなんだろう.一応 Wilke 先生の Habilitation 論文を読んだけど,arXiv にアップロードされているほうが詳しいような気がするんだけどな......真意がわからない.


08月13日(Day 81 / 100)

今日は久々に雨が降っていた.ふつうに肌寒い.どう考えても冷房は必要じゃない気温なのに冷房をつけるのはなぜなんだ.別に動物や植物を飼育しているわけでもないし,スパコンみたいなやつがあるわけでもないのに.


Mellin 変換についていろいろ調べていた.学部4年のとき少し勉強したけど,すっかり忘れてしまった.もう全然覚えていないな.いつもと同じように,Mellin 変換を施したあと,いろいろ形式的な計算をしたあと,その逆変換を施して,multiplier にあたる部分を計算して......という感じのストーリーを描いていたけど,① 逆変換の "定義" はよく考える必要がある,②  L^p の元に対する Mellin 変換がどう定義されるかよくわからない,③ Mellin 変換と Fourier 変換の関連がわかりにくい(関連がないわけではない)の3点がネックなんだなってことがわかった.たぶんいくつか面倒な点を回避するために  L^2-framework で考えるのが常套手段って感じなのかな.たぶん.


慶大の谷先生とかは昔,非斉次の境界条件を伴う定常ストークス方程式の解の存在を2次元の場合に示しているので(リンク:https://www.worldscientific.com/doi/abs/10.1142/S0219530506000826),これを3次元かつ非定常の場合に拡張する,というのがファーストステップになるのかな. L^2-framework で考えるならば,Mitrea-Mitrea によってすでに対応するノイマン問題とヘルムホルツ分解の成立は示されているから,contact line problem に応用すること自体はさほど難しくないように思える.


いろいろ考えてみたけど,やっぱり Wilke 先生のような reflection argument は上手くいかない......というか失敗すると思うんだよな.一応 Wilke 先生にメールしてみようかな.正直 Galdi 先生に質問するよりも適切な気がするし.


08月14日(Day 82 / 100)

Wilke 先生にメールを送ってみた.返信来るといいな.


今日のお弁当はから揚げ弁当.

もちろん(?),チキンは冷凍.本当はふりかけをかけたかったけど,ないので,仕方なくレッドペッパーとコンソメのもとをかけてみた.意外と悪くない.


さあ午後も頑張ろうと思ってたら,院生室内でマリオカート大会がはじまった.最近ここの学生は毎日マリオカートやっているな.以前はバーベキューがある金曜日だけだったなのに.まあ気持ちはわかる.やっぱりお盆の時期は研究や数学を忘れてのんびり過ごしたい気持ちはあるよね(アメリカにお盆はないけど).なんか最近昼にすごい眠くなるのはなぜなんだろう.疲れているのかな.ちゃんと寝ているはずなのになあ.


と,ぼけーっと考えていたら Wilke 先生から早速返信がきた.Wilke 先生いわく「〇〇は明らかで,△△から~~が従う」ってことなんだけど,〇〇の部分が知りたいんだよなあ.そんなに「明らか」と言うのならばきっと明らかなのだろう.もう少し考えてみることにしよう.


今日は無性にピザを食べたくなったので,6ドルの美味しくて安いピザ屋にきた.

前回(Day 70 / 100)はトッピングの注文が少なく,店員に「え,おまえこれだけしかトッピングしないの?」みたいな顔されたので,今日は店員が「もういい?」って顔をするまでトッピングをしてみた.サブウェイでもそうだけど,基本的にトッピングに制限はないんだな.ここのピザ屋,渡米後早めに見つけていればもう少し充実した食生活を送れていたのかもしれない.


08月15日(Day 83 / 100)

Wilke 先生の証明,たぶん正しいし,オーソドックスだと思うんだけど,理解できない.Gladi 先生からも返信がないし,どうすりゃいいんだ.思ったけど,Galdi 先生から文献を紹介されることがあっても,アドバイスはされていない気がするな.私にアドバイスをするのは時間の無駄とでも考えていらっしゃるのかな.これがアメリカン・スタイルなのかもしれない.


上手い解表示を行うために,領域を円柱(軸対称)の場合に何ができるか考えてみた.いろいろ調べたけど,「底面」が存在するような場合の研究ってほとんどないんだな.おそらく底面が存在すると領域が滑らかでなくなるからってことだと思うんだけど.でも,それ以上にフーリエ変換を軸の方向に施せないってことがあるのかな.なんかいろんな方法を考えれば考えるほど,結局はどうやって上手く reflection(拡張)を考えるかってことに帰着される気がする.


さて,今日のお弁当はリゾット.

いつもは前日の夜にお弁当を作っているけど,今日は朝に作ってみた.そのためほんのり温かかった.


夜も MathSciNet とかでいろいろ文献を探していたけど,上手い方法が見つからないな.唯一 Zajączkowski 先生の方法が参考になるのかなって思ったけど(前にも考えたけど),少しテクニカルすぎて気が引ける.一方で "bounded" なシリンダーで考えるのを止め, "semi" infinite なシリンダー(底面が1つだけあるような無限に伸びているパイプ)ならば上手く考えられそうなので,cut-off で上手くつなぎ合わせるばいけるかなって思ったけど,圧力の decay を出すには Lipschitz 領域で考える必要があり,可積分性をかなり制限しないといけなくなるから,結局この場合は  L^2-framework でしか理論が作れないのかなあ......とはいえ,この方法なら,半群の decay の導出が(optimal ではないけど)少し簡単になるので,検討する余地はあるのかな.Farwig 先生がこのような領域で研究していたみたいなので,明日は彼の論文を読んでみよう.ちなみに,Mellin 変換によるアプローチは一般に  L^p-framework では機能しないことがわかったので断念.



08月16日(Day 84 / 100)

母から自宅で飼っている猫の写真が久々に送られてきた.

写真を見ただけだと小顔に見えるけど,体がでかいだけなんだよな.たぶん運動不足.帰国したら近所のホームセンターでキャットタワーでも買ってあげようかな.


今日も Wilke 先生の論文を読んでいたけど,全く意味がわからなかった.この記事を閲覧している人の中には,私と同じ研究分野の方もいらっしゃると思うので,悩んでいる点をちゃんと書こうと思います(わかった方はコメント欄に書き込むか,メールしていただければ幸いです).


まず,私は,シリンダー領域における二相非圧縮性粘性流体の Rayleigh-Taylor instability について扱った Wilke 先生の論文(arXiv:1703.05214)を読んでいます.この論文ではいわゆる contact line problem が生じているような場合を考えている点が特徴的です.Contact line が生じているので領域は滑らかでない(いわゆる Lipschitz 領域)ものの,contact line 「以外」のところは滑らかなので,領域の単位分解を考えて解のパラメトリクスを構成することが可能であり,そのためには全空間,半空間,Quarter space における解析が本質的かつ重要になります.Quarter space とは半空間の半分の空間のことを指し,より厳密には infinite sector 領域の agnle が  \pi /2 のことを指します.この angle が  \pi / 2 であるという利点から,Wilke 先生は折り返しの方法(reflection argument)を使っていろいろ上手く考えています.一般に,infinite sector 領域で考える際には,原点で singularity が生じるので,重み付き sobolev 空間を考える必要がありますが,angle が  \pi / 2 の場合は重みを「外す」ことが可能です.


さて,私はこの論文を読んでいて,いろいろ疑問に感じる点は多いのですが,この論文の最初のほうに議論されている Theorem 1.1 の証明を理解することをまずは目指しています.この証明は,Wilke 先生の論文の p. 6--7 に書いてあります.方程式 (1.8) の解を見つけることができれば,Theorem 1.1 の証明が完結することはわかっています.しかし,方程式 (1.9) の解が方程式 (1.8) の解になっていることが理解できません.Wilke 先生にこのことを問い合わせたところ,下記の返信をいただきました(原文ママ).

this is due to the following reason: It is easily shown that the function

v(t,x_1,x_2,x_3)=[\hat{u}_1(t,x_1,-x_2,x_3),-\hat{u}_2(t,x_1,-x_2,x_3),\hat{u}_3(t,x_1,-x_2,x_3)]

is also a solution of (1.9). Hence, by uniqueness, it follows that \v=\hat{u} or equivalently

\hat{u}_1(t,x_1,-x_2,x_3)=\hat{u}_1(t,x_1,x_2,x_3)

\hat{u}_2(t,x_1,-x_2,x_3)= - \hat{u}_2(t,x_1,x_2,x_3)

\hat{u}_3(t,x_1,-x_2,x_3)=\hat{u}_3(t,x_1,x_2,x_3)

which means that \hat{u}_1 and \hat{u}_3 are even and \hat{u}_2 is odd with respect to the variable x_2. Now it is obvious that the restriction of \hat{u} satisfies the boundary conditions on S_1 in (1.8).

個人的には,v がなぜ方程式 (1.9) の解になっているのか全く理解できませんが,この説明を読む限り,既知関数  f, f_d, g f_1, f_3, f_d, (g_3)_1, (g_3)_2 については偶拡張, f_2, (g_3)_2 については奇拡張しているという点が重要であるように思います.しかしながら, f_d, g は空間に関してそれぞれ  H^{1,p}, W^{2 - 2/p} の元であるので, f_d を偶拡張, g_3 を偶拡張・奇拡張することは不可能かと考えています.つまり,それぞれの拡張  \tilde f_d, \tilde g_3 H^{1,p}, W^{2 - 2/p} の元になっていないような気がするのです.そうすると,「拡張した」方程式 (1.9) の一意可解性が成り立ちません.このような難点を回避するためには, C^\infty_0 の関数を用いた density argument が有効に見えますが,Lebesgue 空間の場合とはことなり,一般に  C^\infty_0 (\Omega) W^{m, p} (\Omega) で稠密ではないので,density argument が機能するかは不透明です(もしかしたら可能かもしれませんがこのことに全く言及していないのはあまりにも不親切であると思います).一方で, f_d, g_3 に対して,偶拡張や奇拡張ではない「適切な」拡張を考えた場合は,方程式 (1.9) の解を quarter space に制限した際に,境界  S_1 で vanish することを示すのが難しいように思えます.


長くなってしまいましたが,要は「方程式 (1.9) の解を制限したものがなぜ方程式 (1.8) の解になっているのか?」ということについてずっと考えているわけです.Wilke 先生のような reflection argument に頼らずに何とかできないか考えていましたが,上述の通り,上手くいきません.ちなみに, L^p-framework で考えることにこだわっているのは,単に馴染み深いから考えやすいというだけで,最悪の場合は  L^2-framework で取り組もうと思います.おそらく,私はとても基本的なことを見落としてるだけであるように思えますが,未だに全くわからないので,親切な方は教えていただければ幸いです.


と,まじめに書いたら憂鬱になってしまった.やはり「面白い」研究と「取り組める」研究は別物だなと実感した.テレンス・タオや小薗先生みたいにもりもり研究できる人になりたかった.


08月17日(Day 85 / 100)

今日のお昼ご飯のモチベーションはピザだったので,最近行っていなかったピザ屋に行ってみたら開店していなかった.営業時間のはずなのに.仕方ないので,マクドナルドでハンバーガーを頼んでみた.ビッグマックは飽きたので,頑張ってクォーターパウンダーを頼んでみた.せっかくだし,普通のではなく,deluxe のほうを頼んだ.思ったよりも多くてお腹がいっぱいになってしまった(当たり前).


その後,大学のギフトショップでお土産を探していたけど,どれもふつうだなあ......個人的にはパーカーを見つけたかったけど,Tシャツみたいにぺらぺらなパーカーばかりった.やはり暑がりなアメリカ人は上着というものを着ないのかもしれない.一応いろいろ聞いてみてから買うことにしよう.


その後ささっと帰宅し,研究についていろいろ考えてみたけど,なんかもうだめな気がしてきた. L^2-framework ならすぐできるだろうと高をくくっていたら,圧力があるので,ほとんど同様に解けるわけでもないことが判明した.んー,Mellin 変換を施して計算すればいい,と思っていたけど,レゾルベントパラメータの扱いに注意する必要がありそう.熱方程式でできたなら Stokes 方程式でもできると信じていたのが間違っていた(Dirichlet-Slip の mix boundary なら Helmholtz 射影を施すだけなのでたぶんできるけど,これだけでは面白くない).最終手段として Zajączkowski 先生の方法を考えてみようと思って,論文を読んだけど,Neumann B.C. だと機能しないって書いてあった.ちーん.いったいどうすりゃいいんだ.


八方塞になったので,定常の contact line problem はどのようにして解かれたんだろうと思って,Slonnikov 先生や Padula 先生,Jin 先生の論文を改めて読んでみたけど,3次元で解析する際に,2次元の結果を使っていることがわかった(いままでまじめに証明を読んでいなかった).んー,やはりまずは2次元で取り組んだほうがいいのかな.そういえば2次元の場合は Schweizer 先生が well-posedness を証明していたなと思い,彼の論文を読んだけど,本当に正しいのかよくわからないな.時間微分を離散化して考えているあたり,もうよくわからない.途中で領域を periodic に拡張しているし,本当に証明は正しいのかなあ.わからない.あと思いつく手段としては,semi-infinite な cylinder 領域で自由境界問題を考える,ということが挙げられるけど,Dirichlet の場合を扱った Farwig 先生らの論文と違って,boundary data の扱いに苦労しそうなんだよな.結局は Wilke 先生のような reflection を考えることが本質的であるように思える.


さて,今日の夕食はリゾット.

そう,一昨日のお弁当と全く同じ.あと2週間くらいの滞在だけど,お米がそこそこ余っているので頑張って消費しなければならない.



あっという間に1週間が経ちました.早いものです.今までつらつら書いてきたように,最近数学の論文を素直に信じられなくなってきました.それだけ研究に参っているのかなと自己分析をします.あまり良くない症状だと自覚していますが,不透明な論文が少なからず存在するのも事実かなとも思います.もうなんか早く帰国したい気持ちになってきました.葉加瀬太郎の Another Sky が聞こえてきます.さて,次回の更新は08月26日(日本時間)を予定しております.諸事情により更新が少し遅れる見込みです.では.