UCLAのテレンス・タオ先生が書いた測度論の教科書を翻訳した、『ルベーグ積分入門』が生協の本屋に並んでたので少し立ち読みしてみた。以下、個人的な「感想」です。
内容は至って普通だった。測度論の一般的なテキストと大して変わらないと思う。レイアウトはかなり見やすい方だと思う。
この本の特徴として、後半に「問題の解き方」が載っていることが挙げられる。ツイッターを眺めてみると、この「問題の解き方」が載ってるからこの本を買った、それぐらい素晴らしいんだ。と力説してる人がいた。でも、全く同様の内容がタオ先生のブログに書いてある(もちろん英語だけど)。ちなみに私は、ブログのその記事を印刷してファイリングしてある(まあ、それくらいよくまとまっている)。
私としては、数学の解き方を学ぶために本を買うなら、タオ先生の "Solving Mathematical Problems: A Personal Perspective" という本の方がいいかと思います。この本は「難しく」はないので「楽しく」読み進めることができ、どんな人にもオススメです。
タオ先生のブログ: 245A: Problem solving strategies | What's new
タオ先生の本:
Solving Mathematical Problems: A Personal Perspective
- 作者: Terence Tao
- 出版社/メーカー: Oxford University Press
- 発売日: 2006/10/05
- メディア: Kindle版
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こう言っては怒られてしまいそうだけど、すでに測度論・ルベーグ積分のテキストを持ってる人は「わざわざ」買う必要はないかと思う。やはり数学は1冊の本を完璧に理解し、その内容を再構成できるくらいまで読み込むことが大切なのかなと思います。
そういえば、最近論文等を読んでばかりでじっくり本を読んでない気がします。誰か一緒に自主ゼミをやりましょう。ご連絡お待ちしております。では。