べっく日記

偏微分方程式を研究してるセミプロ研究者の日常

「映像の世紀バタフライエフェクト」が面白い。

こんばんは.べっくです.最近研究のばかり記事にしていて古くからの友人に怒られそうなので,気分転換に最近ハマっていることについて記事を書いてみようと思う.


夜に自宅のテレビのチャンネルをいろいろ変えていて何かおもしろいのはないかなと漁っていたのがきっかけであった.というのも,地上波でモザイクなしでショッキングな映像が流れていたのが強烈に印象に残ったためである.当番組は,NHKの「映像の世紀バタフライエフェクト」である.

www.nhk.jp

NHKの「2022年度国内放送編成計画」によれば,当番組は

世界中からアーカイブス映像を発掘し、歴史を追体験する「映像の世紀」の新しいシリーズ。蝶の羽ばたきが嵐を引き起こすという意味で使われる「バタフライエフェクト」 。歴史は、このバタフライエフェクトの積み重ねだと捉え直し、罪と勇気の連鎖の物語を描く

らしい.確かにそのように編集されていると思う.Wikipedia によれば,新シリーズが放送されてすぐに「ギャラクシー賞」の2022年4月度月間賞を受賞しているようである.


調べてみたら,当番組は,1995年から放送が開始された「映像の世紀」の新シリーズとのことだけど,定期的な放送は今年が初めてなのではないかと思う.内容の構成としては,小学校や中学校のときに見た「プロジェクトX」に通ずるものがあるが,「プロジェクトX」は一種の「成功体験」を巧みに表現している一方で,「映像の世紀バタフライエフェクト」は一貫して「悲劇」を表現していることが多いのが特徴的だと思う.一言で表せば,当番組はこれまでに小中高で学んできた歴史の授業で習ってきた内容の「答え合わせ」と言ってもいいと思う.内容はノンフィクションであるが,当番組の面白さを引き出しているのは,心の奥に訴えかけるような山田孝之さんのナレーションと,なんとも言い難い絶妙な音楽にあると思う.


学校の授業でも活用できるのはないか,と思えてしまいそうだけど,当番組では,地上波での放送であるにも関わらず,遺体の映像が平気で出てくる.いろいろショッキングではあるが,おそらく「この悲劇から決して目を背けてはならない」というNHK(のこの番組の制作陣の)の強い思いであると思う.最初に申し上げた「ショッキングな映像」というのは,損傷の激しい遺体の映像のことを指す.これまでに何回か(残念ながらすべてではない)当番組を視聴しているが,定期的に遺体の映像が,断りなしに流れてくる(もちろん,トラウマになりそうなレベルの映像には事前に注意が出る).月曜日の夜10時放送なので,完全に社会人向けの番組ではないかなと思われる.


これまでに放送された内容のうち,個人的に面白かったと思ったエピソードは

1.「ベルリンの壁崩壊 宰相メルケルの誕生」

2.「スターリンプーチン」初回放送日: 2022年5月23日

3.「9.11 同時多発テロへの点と線」初回放送日: 2022年9月12日

ですね.過去の放送回は定期的に再放送されているので,機会があればぜひ見ていただきたい番組だと思います.なお,次回のエピソードは

ルーズベルトリンドバーグ 大戦前夜 アメリカは参戦すべきか」放送日: 2022年9月26日

とのことである.内容の重さから全員におすすめできる,というわけではないけど,ここまで当ブログ記事を読んでみて面白いかも?と思った方には強くおすすめできる番組だと思います.