べっく日記

偏微分方程式を研究してるセミプロ研究者の日常

「人間を磨く」を読み終えた。

今年の6月から読み始めた田坂広志著の「人間を磨く」を読み終えた.読み始めた理由としては本屋でパラパラと眺めてみると何となく面白そうだった,というだけである.

 

人間を磨く 人間関係が好転する「こころの技法」 (光文社新書)

人間を磨く 人間関係が好転する「こころの技法」 (光文社新書)

 

 

この「人間を磨く」は読者にいろいろ問いかけ,また読者から予想されるであろう質問を取り上げ,「こころ」のあり方について述べられている.「人間を磨く」とは人間としての成長を遂げ,人間力を高めていくこと,とこの本では定義されている.人間を磨くにはどうすればいいのかについて,特に人間関係を好転させる方法についてわかりやすく書かれている.

 

いろいろ書いてしまうとネタバレになってしまうので,ここでは筆者が我々にどんなことを問いかけているのか,をつらつらと書いてみようと思う.

 

・はたして,「人間を磨く」とは,「非のない人間」や「欠点のない人間」をめざすことなのだろうか?

 

・古典を読んでも,なかなか,その「人間力」が身につかないと感じているのではないだろうか?

 

・非もあり,欠点もあり,未熟さも抱えているのに,周りの人から好かれる人物がいる.それはなぜか?

 

・人は,自分に自信がないから,謙虚になるのではないか?逆に自分に自信がつくと,傲慢になっていくのではないか?

 

・誰かを「好きになれない」ということは,「感情の問題」なのだろうか?

 

・なぜ,「顔も見たくない」という別れ方をするのか?

 

・なぜ,我々は,墓参りに行くのか?

 

・「人生を大切にする」とは,何か?

 

 

これらの質問の答えを知りたい人は本を買ってみてもいいかもしれない.読めば読むほど自分という人間がどれほど未熟か痛感させられる.久々に読んでみて「面白い」本だった.