べっく日記

偏微分方程式を研究してるセミプロ研究者の日常

研究進捗2021/12/30

今年も早いもので明後日は元日です。帰省するということもあり、昨夜は冷蔵庫の中にある食材を鍋にして食べました。

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ちょっともやしが多かったですね。鍋にレモンを入れるのは珍しいと思いますが、鍋キューブの説明にレモンを入れると美味しいよと書いてあったのでそうしました。たしかに美味しいなと思いつつも、やっぱりキムチ鍋の方がおいしいかなと思いました。

 

* * * * *

 

<これまでの進捗>

・国際研究集会の運営を行なった。ホームページの作成以外、ほぼすべての業務を行った。いろいろ忙しかったけど、学生時代のサークルのテニスの大会の運営に比べたら大したことはない。ただ、一人ドタキャンした講演者がいて困った。本当にあれは困った。優秀な方だっただけにアカデミアから去ってしまうのは少しもったいない気がするけど、本人が決めたことなので仕方ない。

 

コリオリ力を伴う圧縮性ナビエ・ストークス方程式の共同研究を行なった。共同研究者が頭良すぎるせいでかなり研究が進展した。私ももっと研究に貢献しないと。

 

有界領域におけるストーク作用素の最大L1正則性を示した。ついでに最大Lp正則性も示した(ただしpは有限)。補間理論と双対性の議論からすべて導出できることがわかりました、と上司に言ったら「どこか Hard analysis はないの?なんか残念だなあ」と言われた。すでに出来上がってる抽象論にある程度頼りつつ、簡単にできた方が応用範囲は広いし良いと思うんだけどな。そんなに難しい関数解析は嫌いなんだろうか。

 

・外部領域におけるストーク半群の局所減衰評価を斉次べゾフ空間の枠組みで示した。これも補間理論と双対性から従う。あとは摂動理論を使って外部領域におけるストーク半群の減衰評価を導出するだけだ。

 

接触角を生成するナビエ・ストークス方程式の時間局所解についての論文がアクセプトされた。

www.sciencedirect.com

 

・国際研究集会で発表した。優秀な先輩 M さんから研究に興味があると言ってもらえて嬉しかった。文献を教えてほしいと言われたので、メールで送った。やはり知り合いの方だとこういったことはお願いしやすいのかもしれない。ひさびさに英語での発表だったけど、ちょこちょこ文法を間違えてしまうこと以外は大丈夫だった(はず)。そろそろ英語の勉強も再開しないとな。

 

・SIAM Conference on Analysis of Partial Differential Equations (PD22) における Minisymposium に採択された。Thomas Eiter 氏と共同で国際シンポジウム "Recent Developments in the Mathematical Analysis of Viscous Fluids" を開催します(セッション番号:MS13, MS27, MS40)。

meetings.siam.org

 

・障害物周りでの非圧縮粘性流体の方程式を考えた。ただし、領域の境界はリプシッツであることを仮定する。これは 4年前にドイツのダルムシュタット工科大学に行ったときに H 先生から提示された問題である。優秀な後輩 T 君と一緒にやろうとということになっていてしばらく放置していたけど、有界領域の解析は Stokes 方程式からの摂動として考えられることがわかった。外部領域の場合については適当な切り落とし関数を使えば半群を構成することができると思う。その際圧力の減衰評価が必要になるが、これは P さんとの共同研究研究でやったアイディアを援用すれば解決できると思う。問題は半群の減衰評価だと思うけど、どうなんだろう。

 

・共同研究者のPさんとしばらく連絡が取れてなくて、コロナにやられてしまったのかな?と心配してたら、クリスマスに「メリークリスマス」とメールが来た。どうやらD, H, M 先生らとの共同研究に忙しかったらしい。寝る間を惜しんで研究してて「溺死状態でした」と表現するくらいなんだからよほどなんだろうな……やはり、海外の研究者の方がハングリー精神が旺盛な感じがする。いろいろ不勉強なところがあって共同研究を放置していたからそろそろ再開しないとな。

 

・ホームページを更新して、投稿中の論文をすべて書いた。現時点でプレプリントは5編あるらしい。今年はだいぶ論文を書いたな。来年もたくさん書こう。

 

<今後の研究目標>

今年は6編論文(すべて単著)を執筆したので、来年は(共著論文を含めて)7編以上論文を書くことを目標にする。具体的には以下の論文を書く。

 

1. コリオリ力を伴う圧縮性ナビエ・ストークスの時間局所解についての研究する。特に、回転速度を上げていくとで解の最大存在時間をどんどん延ばせることを示す。これは優秀な後輩F君との共同研究である。

 

2. コリオリ力を伴う圧縮性ナビエ・ストークス方程式の時間大域解については研究する。特に、回転速度を上げていくことで、速度場の大きさを制限することなく時間大域解を構成できることを示す。これもF君との共同研究である。

 

3. 外部領域におけるナビエ・ストークス方程式を斉次べゾフ空間の枠組みで考察し、スケール不変な関数空間に属する強解の一意存在を示す。だいたいの解析は終わったので、あとは細かいところを計算して確かめるだけである。春休み中にまとめて投稿したい。論文の長さが短かったら時間周期解のことについてもついでに書く。

 

4. 障害物周りでのナビエ・ストークス方程式の時間大域解を構成する。ただし、半群の gradient の減衰評価を導出するのは一筋縄ではいかないと思うので、これについては別の論文として扱う。これは優秀な後輩T君との共同研究である。

 

5. 4の研究に関連して、半群の gradient の減衰評価を導出する。これも優秀な後輩T君との共同研究である。半群の gradient の評価を導出できれば、強解を(弱)L3空間で構成できるので、これも重要な研究である。

 

6. 一様に滑らかな領域におけるストーク作用素の最大正則性を示す。特に境界はC^{1, \alpha}であることを仮定し、従来の weak Neumann implies Stokes の結果を大幅に改良する。一様に C^1級の領域でできればベストだけど、難しいと思う。これは優秀な先輩Pさんとの共同研究である。

 

7. 有界領域におけるナビエ・ストークス方程式の非自明な定常解の安定性を示す。今年は軸対称な定常解の安定性は示たので、来年は軸対称でない定常解の安定性を示す。この場合、定常解は時間周期解になるので、必ずしも今年やったこととパラレルになるわけではないけど、大まかなアイディアは一緒だと思う。これはそんなに難しい解析は必要ないと思うのでさっさと論文にする。

 

8. 有界領域におけるナビエ・ストークス方程式の非自明な定常解の不安定性を示す。特に,軸対称な定常解の不安定性を示す。これを研究するには、力学系の勉強がもう少し必要だと思うので、頑張って勉強する。

 

9. 有界領域におけるナビエ・ストークス方程式の非自明な定常解の不安定性を示す。特に,軸対称でない定常解の不安定性を示す。可能ならば Hopf 分岐が起こることを証明する。

 

列挙したら9編になってしまいました。まあ、頑張ります。できれば以上に加えて次の課題にも取り組みたい。

 

10. 表面張力を伴う、有界領域における非圧縮性粘弾性流体の時間大域解の強解の一意存在を示す。これができれば表面張力を伴う有界領域における圧縮性粘性流体の自由境界問題の時間大域解の構成のヒントにつながると思う。半空間の場合はいくつか結果があるので、これも興味深いものになると思う。

 

上記の論文執筆とは別に、次のことを行う。

 

A. 8月にドイツのS先生、K先生と共同で国際研究集会を行う。できればドイツで開催したいけど、コロナの状況次第。対面が難しい場合はハイブリッドもしくはオンライン形式で行う。私が主催者なので、上司の意見は参考程度に聞こうと思う。

 

B. 若手の方々と定期的な勉強会を行う。長く研究していくには勉強して知識のアップデートが必要だと思う。

 

C. 後輩の修論の添削を行う。後輩は半空間における圧縮性ナビエ・ストークス方程式を扱った隠居・小林の結果の改良を行なっていて、線形化方程式に付随する半群の Lp-Lq 評価の導出が主な課題となる。低周波の解析だけですでに40ページを超えているので、きっと100ページを優に超える壮大な修論になると思う。添削は大変だけど、自分の勉強になると思うので頑張ろうと思います。

 

* * * * *

 

おかげさまで先日28歳になりました。30歳で准教授が(ここ数年の)目標なので、あと2年しかありません。30歳で准教授になることを考えれば、来年が勝負かなと思います。来年は今年よりももっとたくさん論文を書いて自身のレピュテーションを高めるとともに、学術界に貢献できればいいなと思います。ところで結婚して一年が経ちました。そこで記念に東京タワーが見えるところに泊まりに行きました。

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東京タワーは翌朝に登りましたが、150m のところにある展望台から見えた景色はビルだらけでした。

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十数年ぶりに登りましたが、高層ビルだらけでショックを受けました。やはり過去を美化してしまいがちなようです。たくさん論文を書いた今年を美化しないように、来年はもっと頑張ろうと思います。将来的には、できれば毎月論文を書きたいですね。

 

つらつら書いていたら長くなってしまいました。今年も沢山の方々にお世話になりました。来年も引き続き、関係者の皆様、ご指導ご鞭撻の程よろしくお願いいたします。次回の更新は2月の予定です。では良いお年をお迎えください。

日記(2021年12月8日)

こんばんは。べっくです。緊急事態宣言が終わったこともあり、先日、大学生のとき入っていたサークルの友人や先輩、後輩とお会いしました。そのとき、私が普段どんな生活(仕事)をしているのか?と聞かれました。以前から答えていたような気がしますが、酔っ払ってしまって細かいことは覚えていないということかもしれないので、今回は私がどんな生活をしているのかを箇条書きで書いていこうかなと思います。ちなみに、ノンフィクションです。

 

* * * * *

 

7:30 目覚まし時計(iPhone)が鳴る。

寝たのは1時前くらいでしたが、スッと起きることができました。

 

7:50 ベッドから脱出する。

寒かったのでオフトンの中でぬくぬくしていました。ちなみに、ニュースをスマホで読んでいました。ちょっと気になったニュースはファイザー製のワクチンがオミクロン株に対して「部分的に」有効ではないか、というニュースですね。

ファイザー製ワクチン、対オミクロン株で部分的防御を提供-南ア研究 - Bloomberg

 

8:00 家を出る。

10分で支度をして家を出ました。昨夜はちゃんとお弁当を用意したので、お弁当を持参します。

 

8:30 大学の部屋に到着。

雨の影響で電車がやや遅延していましたが、8:30 に大学に到着しました。私の仕事は裁量労働制なので、何時に出勤しても構わないのですが、私は朝出勤して夜帰るスタイルを採用しています。

ちなみに、私の部屋はこんな感じです。

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右手には本棚があり

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奥には机と

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机の後ろには冷蔵庫とコーヒーメーカーがあります。

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助教程度のポジションなのに、一人部屋なのはかなりの好待遇だと思います。場所は上司である S 先生の隣の部屋なので、先生の話し声はよく聞こえます。冷蔵庫と電子レンジを譲ってくれたサークルの後輩 M さん、ありがとうございます。

 

8:40 メール対応と講義の準備。

コーヒーを飲みつつメールのチェックや返信をします。その後、Foundations of Analysis 1 という講義の準備を行います。今回は、学部2年生で習うコンパクト性の導入です。

 

10:00 国際研究集会に参加。

RIMS(京都大学数理解析研究所)の国際研究集会 "Mathematical Analysis of Viscous Incompressible Fluid" に参加します。本来は京都大学で開催される予定でしたが、新型コロナウィルスの感染拡大の影響もあって、今年も昨年に引き続きオンラインでの開催です。今日は最終日で、2名の先生方の講演を聴講しました。自分の研究に関連することを学びました。

 

12:00 昼食。

持参したお弁当を食べます。本日はカレーです。

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カレーを食べつつ、この記事を執筆したり、Twitterを通じて arXiv に投稿された論文をチェックします。今日は気になった論文はありませんでした。ちなみに、昨日は次の論文が気になりました。

arxiv.org

arxiv.org

 

12:25 生協に行く。

生協の書籍部から注文した本が届いた旨の連絡をいただいたので、生協に行きます。また、ついでに生協の購買部でバインダーも購入しました。あと、ラッキーなことに Macbook Air が入荷されたそうなので、Macbook Air を注文しました。諸事情により年内にノートパソコンが欲しかったのでありがたいです。

 

12:45 部屋に戻る。

部屋に戻ったあとは請求書の処理と Macbook Air 購入に伴う発注入力を行いました。秘書がいればやらなくても構わないが、私の場合は経理処理を全て自分でやらないといけません。でも、弊大学は他大学よりも楽という噂をよく聞きます。また、生協に行くついでに本を注文しようと思ってすっかり忘れていたので、メールで注文しました。

 

13:00 研究開始。

今日は共同研究を進めます。明日から福岡に出張なので、明日議論するための準備をしました。よく「研究っていったい何をするのか?」と聞かれますが、大雑把に言えば数学の証明です。ただ、大学入試などのように「正しい主張(定理)」が何なのかは研究の場合はわからないので、試行錯誤しながら、「正しい主張」および「正しい証明」を考えます。そのためには、既存の知識からどのような論理が得られるかを考える必要がありますが、私の場合は未熟なので、専門書や学術論文などとにらめっこしつつ、自分の頭で考えています。

 

16:00 研究を一時中断し、講義の準備を行う。

5限(16時30分)から Advanced Analysis という学部3年生向けの講義があるので研究を一時中断し、講義の予習を行います。講義ノートは先日用意しておいたので、ここでは今日扱う内容の再確認と講義ノートに誤植がないかチェックします。

 

16:20 部屋を出て講義の部屋に向かう。

自室から講義の部屋まで少し距離があるので、10分前くらいには部屋を後にするようにしています。いつも通り講義の部屋に向かったら、前の講義の先生が講義を延長していました。随分長いなと思いながら25分になってしまったので、教員室の事務の方に相談しに行きました。その後、(事務の方と一緒に)講義の部屋に行ったのですが、どうやらようやく前の講義が終了したようです。かれこれ10分以上延長していることになるわけですが、受講生のみならず私にまで迷惑がかかるのでやめてほしいところです。研究発表や講義は予め時間が定めっているので、その時間を守れないのは教員として、いや社会人として失格だと思います。大いに反省してほしいところです。もっと「プロ」としての自覚を持ってほしいと思います。

 

16:31 講義開始。

前の講義が長引いた影響で急いで講義の準備を行います。具体的には、ノートパソコンで Zoom を起動し、教室に備え付けてあるカメラを接続し、一方で iPhone でも Zoom を起動し、AirpodsiPhone に接続させます。ノートパソコンに直接 Airpods を接続すればいいんじゃないかと考える方もいらっしゃるかもしれませんが、いろいろテストしたところ、iPhone に接続するのが音質が良かったのです。

さて、今日は講義開始になっても出席者がいなかったので、誰も着席していない中で講義を開始しました。最初はショックでしたが、だいぶ慣れてきました。その後、数分してから受講生(1名)がやってきました。一安心です。この講義は対面で行うことになっていますが、留学生のクラス(つまり講義は英語)なので、対面講義に出席できない学生がいるのです。ちなみに、今日はソボレフ空間の復習および楕円型偏微分方程式の弱解の一意存在について講義しました。来週はエネルギー評価および弱解の存在について証明する予定で、順調にいけば最後の講義で熱核の評価について講義できると思います。

 

18:01 講義終了。

前の講義のせいで1分遅れて講義を開始したので、18時01分に講義を終えました。私の講義の後、教室では別の講義が控えているので、無駄に延長などはできないのです。外はすっかり真っ暗です。

 

18:10 部屋に戻り、講義動画のアップロード。

自室に戻り、講義動画の変換を待ちます。その間にこの記事も執筆します。変換が終わった後は講義動画を LMS (Waseda Moodle)にアップロードします。正直なところ、講義ノートも講義動画も制限なく閲覧できるので、わざわざ対面講義に出席しなくても問題ないんですよね。そりゃみんな来なくなりますよね。ただし、その分、レポート課題はやや難しく、やや多くしてあります。学生のレポートを拝見した感じだとみんなよく勉強しているなあと思います。

 

18:30 メールの返信。

朝送ったメールの返事が届いたので、その対応をします。また、メールを送った後は帰り支度をします。今日は早めの帰宅を目指します。

 

18:55 退勤。

退勤しました。雨は弱まっているようです。お疲れ様でした、筆者。電車の中でこの記事を執筆します。

 

19:35 近所のスーパーで買い物を済ませて帰宅。

近所のスーパーで少し買い物をして帰宅しました。今日は白菜が安い。しかし、実家のある横浜と比べると物価は少し高いなと感じます。都民の宿命です。ちなみに、駅の改札にハンカチが落ちていたので駅員に届けました。小さな善の積み重ねが運を引き寄せるって昔読んだ本に書いてありました。

 

19:45 夕食を食べつつ、なぎスケ!を視聴する。

夕食はパスタにキューピーのパスタソースをかけたものです。夕食を食べつつ、Amazon prime でなぎスケ!を視聴します。

 

20:35 ソファで横になる。

疲れたので横になります。横になりつつこの記事を執筆します。

 

21:00 荷造りを始める。

ダラダラしてたら21時になってしまいました。出張の荷造りを始めます。

 

21:40 お風呂。

荷造りを終え、洗濯物を片付けたので、お風呂に入ります。

 

21:50 ゴロゴロ。

お風呂から上がりスッキリしました。共同研究でやることを考えつつ、ベッドでゴロゴロします。ゴロゴロしつつ、メールの返信も行います。

 

22:00 TVer を見る。

WBS を見ようと思ったら水ダウの録画が始まってしまったので、日経モープラを見ます。最初のニュースは米露の首脳会談のお話。ウクライナNATO に加盟したがっているけどロシアはそれを阻止したいと……世界が平和になればいいのになって思いました。個人的な「夢」は朝鮮半島が統一されて、北朝鮮にある金剛山を訪れることですね。人生で一度でいいから行ってみたいところの一つです。あとはオミクロン株のことについてなど。どうやら来週に新たなデータが出るとのことです。

 

23:20 眠くなる。

この記事を執筆しつつ、ダラダラネットサーフィンとかをしていたら眠くなってきました。そろそろ寝ようと思います。

 

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いかがだったでしょうか(突然)。眠いので寝ます。おやすみなさい。

研究進捗2021/10/31

今日はハロウィンですね。こんばんは。せっかくなのでデパ地下でケーキを買ってみました。

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どうやらテレビに出てたらしいです。見た目通り濃厚な味でした。ハロウィンが終わったのでそろそろクリスマス一色になるのでしょうか。ただ、紅葉を見に行きたい気もします。おすすめの場所があれば教えてください。

 

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<これまでの進捗>

・外部リプシッツ領域におけるストーク半群の gradient 評価を導出し、前の共同研究の結果を改良した。特に、加藤の方法で強解の一意存在を示すことができた。論文はとっくにできているので、そろそろ投稿したい。Pさんに連絡しないと。

・Chemotaxis-Navier-Stokes 方程式の時間周期解の一意存在を示した。特に、任意の凸領域(境界の滑らかは一切仮定しない)における時間周期解を構成し、境界が滑らかになれば解の正値性を導出できることを示した。論文にまとめて投稿した。Under Review になったので一安心。

・研究室の意向もあり、Stokes 作用素の最大 L1 正則性の研究に取り組み始めた。半空間の場合は上手く考えることで半群の評価を出すことができ、実補間を使うことで最大 L1 正則性を得られることを示した。ただ、研究室の意向としては有界領域とか外部領域のように「曲がった」領域における方程式系の解析なので、有界領域における最大L1正則性の証明に取り組んでいる。いろいろ考えたけど、たぶんできると思うけど、bent half 空間におけるヘルムホルツ分解の存在をまず示さないといけない。まあ、たぶんできるでしょう。

コリオリ力を伴う圧縮性ナビエ・ストークス方程式の解析に取り組んだ。優秀な後輩の力もあって、理解が進みつつあるけど、やっぱり上手くいかない点が多い。そもそも方程式系があっているのかどうか……考える方程式系の定式化を任されたので、やらないといけない。後輩さんごめんなさい、早めに取り組むようにします。

接触角を生成するナビエ・ストークス方程式についてドイツのKさん、S先生と議論した。重み付きの関数空間で上手くできないか聞いてみたけど、そうすると接触角付近における特異性を「消して」しまうから、接触角付近の情報を上手く引き出せないのではないかと言われた。また、8月の国際会議でモデリングについて発表した人が「接触角付近には additional な境界条件はいらない」と言っていて、それについて考えているとのことだった。モデリングについてよくわからないから、ill-posedness について研究するのがいい気がしてきた。

科研費(研スタ)の書類を添削した同僚(代数系)が無事採択されたらしい。また、大学の優秀な後輩たちも無事学振DC1, DC2 にそれぞれ採択された。めでたい。うちの大学の解析系の研究室、近年(2019年以降)だと学振採択率8割(9/11)を超えているのはすごいと思うだよな。みんな早稲田に来よう。

・12月の国際ワークショップの準備を進めた。ホームページの管理とかはその手の人がやってるけど、プログラム編成とか講演者(20人超)とのやりとり、アブストラクトの作成とかは全部私がやっているんだよな。今更手伝ってほしいとは思わないけど、仕事を全部抱えてしまうのは少しずつ控えていきたい。

 

<今後の研究目標>

・外部リプシッツ領域におけるストーク半群の論文を投稿する。

コリオリ力を伴う圧縮性ナビエ・ストークス方程式の研究を進める。

有界領域におけるストーク作用素の最大 L1 正則性を示す。だいたいのアイディアは固まってきたので、あとは計算しつつまとめるだけだと思う。年内には論文にして投稿できたらいいな。応用として時間周期解も構成できると思うけどどうなんだろうな。もう少し勉強が必要な気がする。

・上のやつができたら外部領域の場合についても考えてみる。Danchin-Mucha (2015) も考えているけど、ストーク半群の評価を補間で作っているので、optimal な結果ではないし、それだけでは強解を加藤の方法で作れないと思う。おそらく、局所エネルギー減衰の方法を使えばできると思う。ただ、時間的に取り組むのは来年になりそう。

境界条件が「足りない」場合の ill-posedness について勉強する。

・国際ワークショップの運営を頑張る。たぶん大丈夫。

 

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先日、大学時代の友人の結婚式に参加してきました。披露宴でのお食事、ウェディングケーキ美味しかったです。ありがとうございました。

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大学のサークルの同期達と未だに繋がりがあるというのはいいなってしみじみ思います。ちなみに、披露宴のときは「○○さんは大学進学後テニスサークルに入り、厳しい練習を通じて……」と紹介されてました。たしかに当時は(サークルなのに)辛かったけど、今となってはいい思い出です。こうして過去は美化されていくのかもしれません。今の生活が(将来に)美化されるよう頑張ろうと思います。次回の更新は12月頃の予定です。では。

自分が誰の門下生なのか辿ってみた。

こんばんは。先日新宿御苑に初めて行ってみました。

 

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芝生はとても綺麗で、ずっと寝転んでいたいくらいふかふかであった。大学の中庭もこうだったらいいのになあと思いました。

 

さて、先日ふと「自分の指導教員の指導教員とかを辿っていくと誰になるんだろう?」という疑問が湧きました。やっぱりニュートンとかになるんだろうか。

 

ということで調べてみました。もし間違っているところがあれば教えてください。

 

まず、私の指導教員(だったというのが正しいけど)は柴田良弘先生です。柴田先生の指導教官は、柴田先生の「ルベーグ積分論」によると村松壽延先生のようです。

【訂正:2021年10月25日】正しくは松村睦豪先生でした。以下の記事では村松壽延先生だとして書いてあります。間違っていて申し訳ございません。しばらく下にスクロールしてもらうと、松村先生の指導教官についての記述があります。【訂正ここまで】

 

ルベーグ積分論

 

村松先生はべゾフ空間、ソボレフ空間に関する研究のプロです。

 

次に、村松壽延先生の指導教官は誰なのでしょうか。いろいろ調べてみたところ、どうやら「ルベーグ積分」の本を執筆した伊藤清三先生のようです。

 

参考: https://www.ms.u-tokyo.ac.jp/library/file/gakui/rdoctor2018.htm

 

村松先生は1971年に学位を取られたようです。ところで、東大数理の論文博士の一覧を見てみると知っている先生ばかりで驚きます。また、伊藤清三先生は、増田久弥先生、藤原大輔先生(儀我美一先生の指導教官)、井上淳先生(小薗英雄先生の実質的な指導教官)、宮地晶彦先生らの指導教官であったようです。流体力学のメッカと言われた今井功研究室の影響もあって、伊藤先生はナビエ・ストークス方程式の解析をやられていたので、もし今井先生が東大にいなかったら日本でこんなにナビエ・ストークス方程式の数学解析の専門家は生まれなかったかもしれません。

 

ところで、柴田先生は村松先生の師匠は伊藤清先生、とおっしゃっていた記憶がありましたが、もしかしたら実質的な指導教官は違ったかもしれませんが、私にはわかりません。どなたかご存知の方がいらっしゃいましたら教えてください。

 

では、伊藤清三先生の指導教官はどなただったのでしょうか。これは探すのにとても苦労しましたが、どうやら世界中の誰もが知る吉田耕作先生のようです。これは伊藤清先生がまとめた、吉田先生の論文集の前書きに書いてありました。

 

Collected Papers | Kôsaku Yosida | Springer

 

また、吉田耕作先生は、ナビエ・ストークス方程式の数学解析の「研究の祖父」として知られる加藤敏夫先生や藤田宏先生の指導教官でもあったようです。Wikipedia によると加藤先生の指導教官は寺沢寬一先生と書いてありますけど、寺沢先生は1943年に退官されていて、加藤先生は1941年に東京帝国大学理学部物理学科を卒業されているので、Wikipedia の記述は間違っているんじゃないかなと思います。

 

【訂正:2021年10月25日】この記事を公開後、何人かの知り合いから藤田先生の指導教官は加藤先生ではないか?と聞かれました。たしかに、藤田先生も加藤研の第1期生であることをおっしゃっているみたいなので、やっぱなんか間違っているのかなと思って、上述の吉田先生の論文集の前書きをもう一度よく読んでみたら

This volume was complied with the eager cooperation of the following mathematicians, most of whom were Yoida's students: Hiroshi Fujita, Daisuke Fujiwara, Takeyuki Hida, Teruo Ikebe, Seizo Ito, Yuji Ito, Tosio Kato, Tosihusa Kimura, Hikosaburo Komatsu, S. T. Kuroda, Shigetake Matsuura, Sigeru Mizohata, Shinzo Watanabe.   

と書いてありました。大変失礼いたしました。【訂正ここまで】

 

吉田先生まで辿ることができましたが、まだまだ20世紀から抜け出せていません。吉田先生の指導教官はどなたなのでしょうか。吉田先生くらいまで遡ると戦前の話になるので、現在とは博士号を授与する仕組みとかは変わってくるので、一概にどの先生のもとで学位を取得したかが曖昧になって来ます。というのも、戦前だと、学位の授与する基準が、Wikipedia によると

学位授与の資格は、帝国大学大学院に入り試験を経た者、または論文を提出して帝国大学分科大学教授会がこれと同等以上の学力ありと認めた者、もしくは、博士会が学位を授くべき学力ありと認めた者に、文部大臣が授けることとされた

だからです。

 

とはいえ、どなたかから指導を受けたのか気になります。調べてみたところ、吉田先生は吉江琢兒先生の指導のもと、1931年に東京帝国大学理学部を卒業したようです。

 

参考: Kosaku Yosida (1909 - 1990) - Biography - MacTutor History of Mathematics

 

吉田先生は卒業後も東京帝国大学で研究を続け(当時は大学院がなかった?)、論文を何本か執筆したのちに、1933年に大阪帝国大学理学部数学科の助手として着任されました。そこで、南雲道夫先生と角谷静夫先生と出会ったようです。その後、吉田先生は角谷先生と共同研究を行い、エルゴード理論に関して有名な論文を出版されました(Ann. of Math., 42, 188-228, 1941)。Wikipedia を見て初めて知りましたが、角谷先生は国籍をアメリカに変更されてたようです。もしや、と思って加藤先生の国籍も確認してみましたが、日本のままでした。国籍を変更する基準がよくわかりません。吉田先生は1939年に学位を取得されました。

 

さて、そうすると吉田先生の指導「教官」は角谷先生なのか?というとそうでもないような気がします。というのも、角谷先生も吉田先生と同じタイミングで大阪帝国大学の助手に着任されたからです。南雲先生とも年齢が近いので、指導「教官」というわけではないように思います。ということは、「指導教官だったか?」と考えるよりも、「誰の門下生なのか?」と考える方が、自分のルーツを辿っていく上でいいような気がして来ました。ということは、吉田先生の「ルーツ」は吉江先生にあると言っても良さそうです。

 

吉江先生について調べてみましたが、ほとんど資料が見当たりません。やはり100年以上前となると難しいのでしょうか。頑張ってみたところ、吉江先生は東京帝国大学理科大学数学科の第1期生のようです。当時、8人入学したらしいのですが、吉江先生以外に(留年せず)4年で卒業できたのは高木貞治先生だけだったようです。

 

参考: 吉江琢兒

 

このウェブサイトによると吉江先生は

一年志願兵として服役。退役後、ドイツに留学。ドイツの地で高木と合流。ゲッティンゲン大学で現代数学の父と称されたヒルベルトやクラインに師事し、微分方程式論を研究した

らしいです。Wikipedia を見ると、高木先生の指導教官は David Hilbert と書かれているので、吉江先生の指導教官も David Hilbert であると考えていいと思います。

 

【訂正:2021年10月25日】上で述べたように、柴田先生の指導教官は松村先生でしたので、上の話は少々ずれています。どうやら、松村先生の指導教官は溝畑茂先生で、溝畑先生の指導教官は岡博先生だったようです。岡先生の指導教官は誰なんだろうと思っていろいろ調べてみましたが、指導教官はいなかったみたいですが、上で紹介した吉江先生の影響を強く受けたみたいです。したがって「ルーツ」をたどると吉江先生に行きつく、と思ってもいいかもしれません(たぶん)。結局は Hilbert にたどり着くってことですかね?誰か教えてください。【訂正ここでまで】

 

さて、Hilbert まで辿ることができました。ヨーロッパの先生まできたので、この先を辿るのは簡単です(そう、Wikipedia ならば)。以下は辿ってみた結果です。

 

David Hilbert → Heinrich Martin Weber → Ludwig Otto Hesse → Carl Gustav Jacob Jacobi → Enno Dirksen → Johann Tobias Mayer → Abraham Gotthelf Kästner → Christian August Hausen → Johann Christoph Wichmannshausen → Otto Mencke → Jakob Thomasius → Friedrich Leibniz

 

残念ながらここで記録がなくなってしましたした。ただ、1622年まで遡ることができました。どうやらは私のルーツを辿っていくと Friedrich Leibniz に辿り着くようです(誰?)。

 

驚くことに、上に挙げた外国人は皆ドイツの人らしいです。私の研究分野にドイツのコミュニティが多いというのは自然なこと、むしろ Hilbert の影響が大きいのかもしれません。

 

さて、ひさびさにブログを書いたら深夜になってしまいました。そろそろ寝ようと思います。では。

ブログのアクセスが50万を超えた。

こんばんは。べっくです。

 

おかげさまでこのブログの知名度が上がってきました。例年夏に開催される若手向けの研究集会では「べっく日記書いてる人ですか?」と言われるのがもはや恒例行事になってきました。

 

さて、ブログのアクセス数を調べてみたところ、50万アクセスを超えたようです。

 

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ありがとうございます。このブログを始めたきっかけは、学振DCをはじめとする様々な申請書の作文の練習のためにいろいろ文章を書こうというものでしたが、5年経ってみると、初めて応募したDC1以外は(ありがたいことに)全部採択されているので、少なからず効果はあったのかなと思っています。

 

最近は数学のことばかり書いているので、これからはもう少し日常について書けていけたらいいなと思います。

 

まあ、実はこの前食べたカップ麺のレビューを書こうと思ったのですが、あまり美味しくなかったのでやめました。

 

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もし「こんな記事を書いて欲しい」というのがあれば教えてください。

 

これからも当ブログをよろしくお願いいたします。

 

べっく

研究進捗2021/8/27

ホームページを google site で作成しているので,先日 google アナリティクスと連携させました.これによって,ページ毎のアクセス数だけでなく,どの地域からアクセスがあったかわかるようになりました.どうやら海外からもわずかにアクセスがあり,これまでにベルリン,シンガポールインドネシア,ロンドンからアクセスがありました.今週は横浜,川崎,札幌からアクセスがありました.札幌に知り合いはいないので誰か気になるところですが,もっと更新できるように研究を頑張ろうと思います.


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<これまでの進捗>

・8月のオンラインによる国際研究集会を開催・運営した.ご協力いただいた方々,ありがとうございました.

www.sgu-mathphys.sci.waseda.ac.jp

無事に終了してよかった.聴衆は平均50人ちょいで,参加登録者数は70人弱だったので,まずまず成功したと思う.開催日程が名大と丸被りしてしまったのは想定外だったけど,アナウンスが遅かったから仕方ない.ここだけの話,ある先生に講演依頼したんだけど,運営が忙しいからごめんねと言われたのよね.いま思えば,もう少しちゃんとスケジュールを聞いて,開催時間を1時間くらい遅らせても良かったかもしれない.


・この研究集会を通じて,contact line の問題に対するアプローチについての理解を深めた.Guo-Tice をはじめ,みんな2次元で,特異性を「回避する」ように解析している印象を受けた.研究集会のあと,Amann 先生の論文を読んだけど,空間の次元は一般で,特異性は重み付きの関数空間で対処していた.また,講演で聞いたように,関数を regular な部分と singular の部分に分けていたので,どちらかというとAmann先生の手法を応用する方が自然な気がした.ただ,論文を読むには微分幾何をもう少し勉強しなければいけない.


・Thomas 君から連絡がきた.そう,ピッツバーグで仲良くしてた彼である.

watanabeckeiich.hatenablog.com

彼はいまベルリンのワイエルシュトラス研究所にいるんだけど,どうもベルリン工科大学で SIAM の国際研究集会が開催されるので,その mini-symposium の公募に応募しないか誘われた.

www.siam.org

ということで,何人かに声をかけ,講演の依頼をするとともに,企画書を書いた(というよりは書いてくれた).締め切りは来月中旬.採択されるといいけど,そもそも渡独できるかだよな.


・若手セミナーに申し込んだ.講演もする予定.どうやら今年は大学の後輩が結構参加するみたいなので,恥ずかしくない講演をしたい.若手セミナーに参加する方でこの記事を見ている方がもしいたら,(オンライン)懇親会のときにでも声かけてください.


ナビエ・ストークス方程式の自由境界問題の安定性に関する論文は,非線型項の表示と評価に関する記述が少し足りないと思ったので,記述を増やした.よくよく考えてみたけど,自由境界は必ずしも単連結じゃなくてもいいと思うんだよな.開催した研究集会で D 先生にも質問したけど,結局のところ,定常状態における自由境界の存在が重要であって,自由境界が単連結がどうかは関係ないんだ,ということがわかった.実際に,自由境界を極座標系で表示したりしないので.定常状態における自由境界の存在はずっとよくわかっていなかったけど,Appell の本にふつうに書いてあった.

gallica.bnf.fr

Google 翻訳と DeepL を駆使して読んでみたところ,楕円積分とかなんかいろいろ使うと存在するための十分条件を導出できるっぽい.ただ,流体力学についての文献なので,一意性は不明.もっと丁寧に読めばいろいろ面白いことがわかると思う.


・上の問題に関連して,Brown と Scriven (1980) の論文を読んだ.どうやら,角速度をパラメータとみなした場合,Hopf 分岐がおこるようだ.Solonnikov 先生はこのことは研究していなかったので,これを明らかにできればパイオニアになれると思う.今後はこれを(最終的な)研究目標にして頑張ろう.


・外部リプシッツ領域におけるストークス方程式に取り組んだ.局所エネルギー減衰評価はそれほど難しいことではなかったけど,それを使って実際にストーク半群を構成することが難しいことがわかった.実際に,ストーク半群の生成をいうためには,剰余項に現れる圧力の評価が重要になり,これはそれほど簡単な問題ではない.最初は,圧力のレゾルベントパラメータに関する減衰が導出できるので,そこから簡単に圧力の時間減衰が従うなと思っていたけど,実際には,(別の方程式の)解を Duhamel の原理で書いたときに,積分項が出てくるので,圧力を評価するには,ストーク半群の減衰評価を負べきのソボレフ空間で考える必要が出てくる.でも,そのためには,補間不等式だったり,いろいろ使う必要があり,本質的には速度場に関する  W^{2, p}-正則性が必要となり,この研究では上手くいかない.そこで,ストーク作用素が最大正則性を持つことに着目し,さらに,最大 L^p-正則性を使えば問題となっている項を評価できると思う.計算してみたところ,たぶん正しいけど,念のためもう一度確認しよう.これが意味しているのは,リプシッツ領域におけるストーク半群の gradient estimate を導出するには「ストーク作用素が最大正則性をもつ」という性質が必要になるということであり,これはいままでにない考えだと思う.つまり,Iwashita の方法は直接機能しないということだと思う.


・共同研究を再開した.Pさんは9月末まで忙しいらしいので,それまでは(上の論文が書けた後)私が頑張ることになった.bent-half 空間における解析が終わったので,あとはパラメトリクスを構成するだけだなとか思っていたけど,Pさんの話ぶりだとそんなに自明ではないそうだ.とりあえず,Hieber 先生らの論文を丁寧に読んで隅から隅まで理解することから始めよう.


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先日,歯医者(定期健診)もかねて実家に行きました.いま通っている歯医者,高校生のときから通っているので,かれこれ10年近く通っていることになりますね.おかげで虫歯もなく,健康的に過ごせていると思います.写真がないと味気ないので,実家の猫の写真をあげておこうと思います.

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3匹もいるけど,全部保護猫です.妹の話によると,もしかしたらもう1匹増えるかもしれないとのことです.三毛猫は一度 FIP (猫伝染性腹膜炎) にかかって死にかけたけど,とある動物病院での投薬を経て元気になりました.このワクチンもできるといいなと思っています.実際,治療は高額だし,私も〇0万円くらい出したので.

次回の更新は10月末を予定しております.では.

セブンプレミアム 蒙古タンメン中本 北極ラーメンを食べた。

2度目のワクチンを接種してから2週間経ちました。これで欲しかった抗体を手に入れたことになります(たぶん)。これでコロナに対しては無敵ですね(?)

 

さて、欲しかったものがもう一つあります。そう、今日 8月17日から全国のセブンイレブンで発売される「セブンプレミアム 蒙古タンメン中本 北極ラーメン」です。今日は、明日から始まる国際会議の準備もあって出勤してたわけですが、自宅までの帰り道にセブンイレブンがあるので早速買いました。

 

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税込で224円でした。今まで「セブンプレミアム 蒙古タンメン中本 辛旨味噌」(以下: 今までのカップ麺)は何度も食べたありますがどう違うのでしょうか。食べてみましょう。

 

まずはお湯を注いで待つこと5分。見た目は今までの中本のカップ麺と変わらない……というよりは少し具が少ないような気がします。

 

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食べてみた感じだと、辛さは中本の店舗で食べられる北極に近づいているような気はしますが、味がパワーアップしたかと言われると少々疑問です。まあ、十分美味しいんですけどね。

 

そういえば、カップ麺の蓋の裏には中本の社長である白根さんが写っているけど、ひさびさにちゃんと見たら息子さんが写ってた。そろそろ白根さん引退するのかな?数年前大久保公園で開催されてた激辛フェスで写真撮ったことあるけど、もう一度撮りたいな。

 

さめ、食べ進めてみるとスープが北極のそれに近づいてきました。

 

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たしかに北極の味を再現してるような感じがします。ただ、正直なところ今までの中本のカップ麺と比較して美味しさがパワーアップしたとは言い切れないような気がします。いや、美味しいんですよ、美味しいんですけど、あともう一押し何かほしい感じです。

 

よくよく思い出してみると、今までの中本のカップ麺食べるときに一味唐辛子がかけて食べることが多かったような気がします。今までの中本のカップ麺の方が具は多いし、辛さは一味唐辛子で出せばいいのでそれで十分じゃないかなって気がします。ただ、具が足りなかったらもやしを入れればよかったなと思いました。そうするともう少し「本物」の北極に近づくような気がします。

 

今回買ったカップ麺をおすすめするか、と聞かれたら即答でおすすめするというと思います。具が足りなかったらもやしを足せばいいもんね。

 

さてダラダラとブログを書いているうちに22時近くになってしまいました。これから頑張って明日の夕飯とかの作り置きを作ろうと思います。では。