べっく日記

偏微分方程式を研究してるD1の日常

蒙古タンメン中本「汁なし麻辛麺」を食べてみた。

蒙古タンメン中本「汁なし麻辛麺」を食べてみた。これはセブンイレブンで発売されているが、売り切れていることが多く、なかなか手に入れることができなかった。

 

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スペックを確認しておくと、

定価: 321円(税込)

熱量: 551kcal(1食350gあたり)

たんぱく質: 17.8g

脂質: 21.3g

炭水化物: 72.0g

食塩相当量: 3.2g

となっている。カップ麺に比べたら健康的な感じはする。

 

開封してみる。

 

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ぱっと見はパスタ。温めてみる。

 

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匂いは中本の麻婆丼な感じ。辛いソースをとりあえず全部かけてみる。

 

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食べてみる……

 

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……

 

 

「あっ、これは中本」という味だった。ふつうにおいしい。辛さはふつうくらい。お店の中本の方がやや辛い感じはする。麺はお店よりも太め。ただ、カップ麺のやつとは違い、麺にもちもち感がある。

 

個人的な感想としては、冷凍食品としてはやや高めだし、あくまでも「汁なし麻辛麺」なので、「北極」のような辛くて汁も味わいたい場合はカップ麺の方がいいような気がした。でも、また食べてみたい、そんな商品であった。

オリエンテーションに参加して来た(2018)。

今日、昨日と学部3年生を対象とした、数学科応用数理学科のオリエンテーションにTAとして参加して来た。

 

場所は軽井沢のセミナーハウス。この場所に来るのは去年ぶりである。

 

オリエンテーションに参加して来た。 - べっく日記

 

あれから1年も経つのかあと思うと時の流れを早く感じます。ここに来たのがつい先週のように感じる。なんとも不思議な感覚だ。

 

去年とは違って、テニスをやる時間が少し長かった。1年ぶりのテニスです。思ったよりは打てた。楽しかったです。ちなみに、去年はグリップテープがボロボロだったけれども、今年はマシになってた。

 

夜の懇親会では、ビールを美味しくいただいた。日本酒をもらいそびれたのが残念。去年の場合は、先生や先輩方と主に会話してたけれども、今年は3年生の相談ーー特に、研究室の選び方についてお話した。これについては、

 

研究室の選び方。 - べっく日記

 

を参照してくれって言おうと思ったけど、ツイッターのアカウントがバレたら恥ずかしいので、結局、

 

1. 研究室の飲み会の雰囲気

2. 研究内容(興味が湧くか湧かないか)

3. OBOGの進路

 

で決めようって言った。参考になるかはわかんないけど、一応先輩っぽく助言した(つもりである)。

 

なんかみんな研究室を「悩んでいる」のであって、「考えている」わけではないのかなって感じがした。まあ、3年生で研究内容が理解できるって方がすごいような気がする。

 

そういえば、「研究室は楽なところがいいです!」っていう素直な人がいた。うん、素直でとてもいいと思う。ただ、個人的には楽な研究室よりも「楽しい」研究室を選ぶ方がいいような気がした。楽しければ多少大変なことも頑張れる気がする。

 

自分が学部3年生のときを思い出すと、この時期は大会のレセプションの準備したりしてて大変だった気がする。今度昔の日記でも開こうかな。それに比べるとオリエンテーションに参加してた学生はきちんと将来のことを考えていてすごいなあって思った。

 

オリエンテーションを通じて、ほかの研究室の人と仲良くなれたらいいなあって思ったけど、一緒の部屋で過ごしたひとの名前を残念ながら確認してなかった。残念すぎる。

 

まあ、何はともあれ、今年も(個人的に)楽しく参加できたような気がする。最後に、みなさんお疲れ様でした!そして、幹事のUさんありがとうございました!

よくわかるナビエ・ストークス方程式ーver. 2。

ここ3週間くらい研究が進んでいなかったんですが,ついさっき良い進捗(半群の exponential decay estimate)を得たので,暇つぶしに記事を更新しようと思います.先輩にアウトリーチ活動は大切と言われたので,しっかり実行しようと思います.さすがに土日に論文を書きたくないのです...


さて,弊ブログの記事のアクセスランキングを見ると第2位がナビエ・ストークス方程式になっています.閲覧いただきありがとうございます.
watanabeckeiich.hatenablog.com


以前サークルの後輩に「ナビエ・ストークス方程式について調べたらべっくさんのブログが出てきましたよ」と言われたことがある.この記事を書いた当初は,数学専攻の読者を想定して書いたが,どうやら工学系の人も見ているみたいだ.そこで,今日は,前よりも物理的な説明を加え,実際にナビエ・ストークス方程式を(簡単に)導出しようと思う.

【目次】

1. 応力

まずは,応力について考えよう.固体(例えば氷など)に外力が作用すると,固体は変形し,その内部にない力が発生する.ここでは,固体の変形が小さいと仮定しよう.いま,内力について考察したいので,固体内部の図形の面積・方向などの変化は小さいとして無視しよう.すなわち,物体の点は移動しないとして内力を考察する


固体への外力の作用は

① 圧力や支持力のように,固体の境界面を通じて固体の各部分に間接的に作用する力

② 重力のように境界面を通じてではなく,固体の各部分に直接的に作用する力

の2通りが考えられる.① の力を表面力 (surface force) といい,これは境界面の単位面積当たりの量として定義されるベクトル量である.一方,② の力を体積力 (volume force) といい,単位体積当たりの量として定義されるベクトル量である.


表面力を  \mathbf{T}(\mathbf{n}) dS としたとき, \mathbf{T}(\mathbf{n})応力テンソルという.ここで,境界面を  S,単位法線ベクトルを  \mathbf{n},単位面積を  dS とした.応力テンソルは,境界面上の点  P と単位法線ベクトル  \mathbf{n} を指定すると決定される.また,作用・反作用の法則より  \mathbf{T}(-\mathbf{n})= - \mathbf{T}(\mathbf{n}) が成り立つ.

 

2. 平衡方程式

ここでは,固体が体積力  \mathbf{f} の作用のもとで運動しているする.また,固体の密度を  \rho とし,固体内に任意の領域  V をとる.領域  V の境界面  \partial V の単位法線ベクトル  \mathbf{n} V の外側に向けてとるものとする.


領域  V が受ける力は

・表面力: \displaystyle \int_{\partial V} \mathbf{T}(\mathbf{n})\, dS,

・体積力: \displaystyle \int_V \mathbf{f} \, dV

の2つである.また,領域  V の慣性力は  \displaystyle \int_V \rho \mathbf{a} \, dV である.ここで,\mathbf{a} は固体の各部分の加速度を表す.したがって,領域  V における運動方程式(運動量保存則)は

 \displaystyle \int_{\partial V} \mathbf{T}(\mathbf{n})\, dS + \int_V \mathbf{f} \, dV = \int_V \rho \mathbf{a} \, dV

と書ける.ガウスの発散定理 \mathbf{f}= f_i e_i,  \mathbf{a}=a_i e_i,  \mathbf{T}(\mathbf{n})=(\sigma_{ij} n_j)e_i より

 \nabla_j \sigma_{ij} + f_i - \rho a_i=0

が成り立つ.これを平衡方程式 (equation of equilibrium) という.特に,固体が静止している場合は, a_i=0 より

 \nabla_j \sigma_{ij} + f_i=0

が成り立つ.

3. 体積モーメント

電場内で誘電体が影響を受ける場合,あるいは磁場内で磁性体が影響を受ける場合などでは,固体の各部分がモーメント(= 物体を回転させる力)を受けることがある.このとき,単位体積当たりに働くモーメントはベクトル量である.このベクトル量を体積モーメントといい  \mathbf{M} で表す.
 
上で説明した平衡方程式と角運動方程式を用いると

 \varepsilon_{ijk} \sigma_{kj} + M_i = 0

を得る.ここで, M_i は体積モーメント, \sigma_{kj} は応力テンソル \varepsilon_{ijk}\varepsilon テンソル,すなわち,

 \varepsilon_{ijk} = \begin{cases} 1 & \text{($(i,j,k)$ が偶順列),}\\ -1 & \text{($(i,j,k)$ が奇順列),}\\ 0 & \text{($i,\,j,\,k$ のうち等しいものがある)}\\ \end{cases}

である.特に,体積モーメント  \mathbf{M} が 0 であれば,応力テンソルは対称テンソル,すなわち  \sigma_{ij} = \sigma_{ji} である.

4. 主応力

固体内の点を通る微小面分  dS をとり, \mathbf{n} を微小面分  dS の単位法線ベクトルとする.この微小面分を通じて作用する応力ベクトル \mathbf{T}(\mathbf{n}) \mathbf{n} 方向への成分: \widetilde{\mathbf{T}}(\mathbf{n}) = \mathbf{n} \cdot \mathbf{T} (\mathbf{n})\mathbf{n} 方向の垂直応力という.


応力テンソル \sigma_{ij} とすると  \mathbf{T}(\mathbf{n}) = \sigma_{ij} n_j e_i であるから, \mathbf{n} の第  i 成分を  n_i とすれば,

 \widetilde{\mathbf{T}}(\mathbf{n}) = \sigma_{ij} n_i n_j,

 n_i n_j =1

である.微小面分  dS 上の点  P を固定し,単位ベクトル  \mathbf{n} を変化させたときの \widetilde{\mathbf{T}}(\mathbf{n})極値を点  P での主応力といい,\widetilde{\mathbf{T}}(\mathbf{n}) が主応力となるような  \mathbf{n} の向きを点  P における主方向という.


主応力は応力テンソル  \sigma_{ij} \sigma_{ij} は対称テンソル)の固有値であり,主方向は各々の主応力(固有値)に対する  \sigma_{ij}固有ベクトルの向きを表す.よって,ある点  P における応力テンソルの互いに垂直な3つの主方向を座標軸とする直交座標系に関して,応力テンソルの成分は

 \displaystyle (\sigma_{ij}) = \begin{pmatrix} \sigma_1 & 0 & 0 \\ 0 & \sigma_2 & 0 \\ 0 & 0 & \sigma_3 \end{pmatrix}

と書ける.ここで, \sigma_1,\, \sigma_2,\, \sigma_3 は主応力である.

5. 等方応力・偏差応力

応力テンソル  \sigma_{ij} のトレース  \sigma_{ii} は不変量である.主応力を  \sigma_1, \, \sigma_2, \, \sigma_3 とすれば, \sigma_{ii} =\sigma_1 +\sigma_2 +\sigma_3 である.そこで,

 p = \displaystyle \frac{1}{3}\sigma_{ii} = \frac{1}{3} (\sigma_1 +\sigma_2 +\sigma_3)

等方テンソル(hydrostatic stress)という.さらに, \delta_{ij}クロネッカーのデルタとして, S_{ij}

 S_{ij} = - p \delta_{ij} + \sigma_{ij}

と定義する.このとき,  S_{ij}偏差応力(deriatoric stress)という.ここで,応力テンソル  \sigma_{ij} と偏差応力  S_{ij} の主方向は一致している

6. 変形速度テンソル

一般に,流体の応力  \mathbf{T}(\mathbf{n}) は流体の速度の空間的な変化  \displaystyle \frac{\partial u_i}{\partial x_j} によって引き起こされると考えられている.すなわち, \sigma_{ij} \displaystyle \frac{\partial u_i}{\partial x_j} の関数である.ここで,ベクトル値関数  \mathbf{u}=(u_1,u_2,u_3)微分  \nabla \mathbf{u}

  \nabla \mathbf{u} = \begin{pmatrix} \frac{\partial u_1}{\partial x} & \frac{\partial u_1}{\partial y} & \frac{\partial u_1}{\partial z} \\\frac{\partial u_2}{\partial x} & \frac{\partial u_2}{\partial y} & \frac{\partial u_2}{\partial z}\\
\frac{\partial u_3}{\partial x} & \frac{\partial u_3}{\partial y} & \frac{\partial u_3}{\partial z}\end{pmatrix}

と定義する.このとき, \nabla \mathbf{u} の反対称部分・対称部分をそれぞれ

 \displaystyle \mathbf{G}(\mathbf{u}) =\frac{1}{2}(\nabla \mathbf{u} - {}^\top\!(\nabla \mathbf{u})),
 \displaystyle \mathbf{D}(\mathbf{u}) =\frac{1}{2}(\nabla \mathbf{u} + {}^\top\!(\nabla \mathbf{u}))

とおくと, \nabla \mathbf{u} = \mathbf{G}(\mathbf{u}) + \mathbf{D}(\mathbf{u}) と書くことができる.ここで, \mathbf{D}(\mathbf{u})変形速度テンソルといい,対称行列である.応力  \mathbf{T}(\mathbf{n}) は変形速度テンソル  \mathbf{D}(\mathbf{u}) からのみ引き起こされることが知られている

7. ナビエ・ストークス方程式の導出

さて,以上の準備を経て,ようやくナビエ・ストークス方程式の導出を説明することができる.以下, \rho を流体の密度, \mathbf{u} を流体の速度場, \mu をずり粘性係数, \zeta を体積粘性係数とする.ただし, \rho , \, \mu, \, \zeta > 0 を仮定する.

ここでは導出しないが,流体の質量保存則に当たる連続の式が成り立つことが知られている:

 \displaystyle \frac{\partial}{\partial t} \rho + \mathrm{div}\, (\rho \mathbf{u}) =0 .


また,流体はニュートン流体であると仮定する.このとき,応力テンソル  \sigma_{ij}

 \sigma_{ij} = 2 \mu D_{ij}(\mathbf{u}) + \zeta (\mathrm{div}\,\mathbf{u}) \delta_{ij}

と書けることが知られている.これは,応力  \sigma_{ij} が体積保存の変形運動に起因する成分  2 \mu D_{ij}(\mathbf{u}) と体積変化に起因する等方成分  \zeta (\mathrm{div}\,\mathbf{u}) \delta_{ij} の線形結合で表されることを示している.ここで, (D_{ij}(\mathbf{u}))_{ij} = \mathbf{D}(\mathbf{u}) は変形速度テンソルである.これより,運動量流束テンソル  P_{ij}

 P_{ij} = \rho u_i u_j + p \delta_{ij} - \sigma_{ij} = \rho u_i u_j + S_{ij}

と定義すると,次の運動量保存則を得る:

 \displaystyle \frac{\partial}{\partial t} (\rho u_i) + \frac{\partial}{\partial x_j} ( \rho u_i u_j + p \delta_{ij} - \sigma_{ij}) = \rho f_i

なぜ,運動量流束テンソルを上のように定義したかについては後述の流体力学のテキストを参照のこと.連続の式を使って式を整理すると

 \displaystyle \rho \bigg( \frac{\partial u_i}{\partial t}+ u_j \frac{\partial u_i}{\partial x_j } \bigg)= -\frac{\partial p}{\partial x_i} + \frac{\partial}{\partial x_j} \sigma_{ij} + \rho f_i

を得る.

さて,ずり粘性係数  \mu および体積粘性係数  \zeta は一般には圧力  p や温度  \theta の関数であり,定数でない.しかし,多くの場合に変化が少なく,定数と見做せる場合が多い.係数  \mu,\, \zeta が定数のときは,

 \begin{align*}\displaystyle \frac{\partial}{\partial x_j} \sigma_{ij} &= \mu \bigg(\frac{\partial^2}{\partial x_j^2} u_i + \frac{\partial}{\partial x_i} \frac{\partial u_j}{\partial x_j} -\frac{2}{3}\frac{\partial}{\partial x_i} (\mathrm{div}\,\mathbf{u}) \bigg)+ \zeta \frac{\partial}{\partial x_i}D\\
&= \mu \Delta u_i + \bigg(\frac{1}{3} \mu + \zeta \bigg)\frac{\partial}{\partial x_i}(\mathrm{div}\,\mathbf{u})\end{align*}

と計算できる.これを運動量保存の式に代入すれば,

  \displaystyle \rho \bigg( \frac{\partial u_i}{\partial t}+ u_j \frac{\partial u_i}{\partial x_j } \bigg)= -\frac{\partial p}{\partial x_i} + \mu \Delta u_i + \bigg(\frac{1}{3} \mu + \zeta \bigg)\frac{\partial}{\partial x_i}(\mathrm{div}\,\mathbf{u}) + \rho f_i

を得る.これをベクトル表記に直すと

  \displaystyle \rho \bigg( \frac{\partial \mathbf{u}}{\partial t}+ (\mathbf{u} \cdot\nabla) \mathbf{u} \bigg)= - \nabla p + \mu \Delta \mathbf{u} + \bigg(\frac{1}{3} \mu + \zeta \bigg)\nabla(\mathrm{div}\,\mathbf{u}) + \rho \mathbf{f}

を得る.これと連続の式をあわせた

 \begin{align*}
\frac{\partial}{\partial t} \rho + \mathrm{div}\, (\rho \mathbf{u}) &=0,\\
 \displaystyle \rho \bigg( \frac{\partial \mathbf{u}}{\partial t}+ (\mathbf{u} \cdot\nabla) \mathbf{u} \bigg) &= - \nabla p + \mu \Delta \mathbf{u} + \bigg(\frac{1}{3} \mu + \zeta \bigg)\nabla(\mathrm{div}\,\mathbf{u}) + \rho \mathbf{f} \end{align*}

ナビエ・ストークス方程式(Navier-Stokes equations)という.


特に,流体が非圧縮,一様密度の場合,すなわち, \mathrm{div}\,\mathbf{u} =0 のときは式がもう少し簡単になる.実際に,密度  \rho は正定数 \rho_0 になるので,方程式は

 \begin{align*}
\mathrm{div}\, \mathbf{u} &=0,\\
 \displaystyle \frac{\partial \mathbf{u}}{\partial t}+ (\mathbf{u} \cdot\nabla) \mathbf{u} &= - \nabla \bigg( \frac{p}{\rho_0} \bigg) + \nu \Delta \mathbf{u} + \rho \mathbf{f} \end{align*}

となる.通常これをナビエ・ストークス方程式ということが多い.ここで, \displaystyle\nu = \frac{\mu}{\rho_0} は動粘性係数である.これに対してさっきの粘性係数  \mu を力学的粘性係数という.これは, \mu が粘性摩擦力の係数となるからである.

8. 参考書

私は流体力学の授業を受けたことがないので,独学で流体力学の知識を得た(つもりです).そのときに参考になった参考書を挙げておく.


・神部勉 著「流体力学
知りたかったことがコンパクトにまとまっていて,大変参考になった.いまでもたまに参考にする.数学専攻の人はこの本で十分だと思う.

流体力学

流体力学



・巽友正 著「流体力学
これも丁寧でわかりやすかった.ただ,神部先生の本の方が薄かったので,この本はあまり読んでない.神部先生の本でわからなかったことを調べるのに使用した.

流体力学 (新物理学シリーズ)

流体力学 (新物理学シリーズ)


今井功 著「流体力学(前編)」
いろいろ詳しかった.等角写像を使った流体の解析が詳しく載っていた.ただ,等角写像を使った解析はどうやら時代遅れらしいので,あんまり一生懸命勉強する必要はないのかもしれない(あんまり勉強してないのでえらそうなことはいえませんが...).前編があるなら後編もあるはずだと思って,一生懸命探したけども,後編を執筆中に今井先生が亡くなったので,後編は幻の本です.

流体力学 (前編) (物理学選書 (14))

流体力学 (前編) (物理学選書 (14))


・棚橋隆彦 著「電磁熱流体の数値解析ー基礎と応用」
電磁流体を勉強するのに一番参考になった.当初電磁流体について研究する予定だったので,M1 の夏頃少しまじめに読んだ.本の前半は理論が丁寧に書かれていてわかりやすかった.結局,電磁流体について研究することにはならなかったので,ほとんど忘れてしまった.

電磁熱流体の数値解析―基礎と応用 (計算電気・電子工学シリーズ)

電磁熱流体の数値解析―基礎と応用 (計算電気・電子工学シリーズ)


最後まで読んでいただきありがとうございました.

論文の英語。

最近,論文の英語のルールを忘れつつあるので,いつでも閲覧できるようにメモを残しておく.これをホームページの数学お勉強ノートのところにアップするのも変なので,ブログにアップしておきます.去年の夏に作成したものなので,勘違いしているところもあるかもしれません.間違いがあったら指摘していただければ幸いです.

 

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よくわかるフーリエ変換。

今日は暑い.ということで,カキ氷のシロップを買いに行ったが,まだ売ってなかった.少々気が早かったみたい.

 

さて,最近ブログを更新できていないから,そろそろ更新しようと思って,いまパソコンにむかっています.こつこつ書いていた研究進捗ですが,4月から研究ノートを(初めて!)作るようになり,わざわざブログに書く必要がなくなったので,今後は不定期に更新します.

 

ところで,ついさっき,ちょうど去年フーリエ級数について書いたのを思い出した.

watanabeckeiich.hatenablog.com

この記事を書いたあと,フーリエ変換について書こうと思っていたけれども,すっかり忘れていました.最近,Twitter を見ていると,フーリエ級数フーリエ変換の違いについて活発に(?)議論されているようなので,今日はフーリエ変換定義について説明しようと思う.もちろん,フーリエ変換の持つ性質はバラエティーに富んでいるが,ここで説明すると長くなるので,やめておきます.

【目次】

1. Why フーリエ変換?

フーリエ級数とは何かを思い出そう.フーリエ級数は周期関数に対して考えられるものであった.周期  2\pi の周期関数  f (t)

 \displaystyle f (t) = \sum_{n = -\infty}^\infty c_n e^{i n t},

 \displaystyle c_n (t) := \frac{1}{2\pi} \int_{- \pi}^\pi e^{-int} f (t) \mathrm{d} t

と書けるのであった.特に,周期が  T であれば,

 \displaystyle f (t) = \sum_{n = -\infty}^\infty c_n e^{i n \omega t}

と書くことができる.ここで, \omega = 2\pi /T は周波数を表す.つまり,周期関数  f(t)単振動  e^{i\omega n t} の重ね合わせで表現できるというのがフーリエ級数の意味することであった.

 

もし, f(t) が実数直線上  \mathbb{R} で定義された関数で,しかも周期的かどうかわからない場合に対してもフーリエ級数展開が成り立つのか?というのがフーリエ変換のモチベーションである.

2. フーリエ変換の定義

勝手な有限区間  a \leq t \leq b で定義される関数  f (t) は変数変換

 \displaystyle t = \frac{b-a}{2\pi}t'

により,周期が  2\pi である関数  f(t')に変換することができる.実際に,

 \displaystyle \frac{2a}{b-a}\pi \leq t' \leq \frac{2b}{b-a} \pi

である.よって,

 f(t) = \displaystyle f\bigg( \frac{b-a}{2\pi}t'\bigg) = g(t')

とおけば,形式的に

 \displaystyle g(t') = \frac{1}{2\pi} \sum_{n=-\infty}^\infty \bigg(\int_{\frac{2a}{b-a}\pi}^{\frac{2b}{b-a} \pi} e^{-in r'} g(r') \mathrm{d}r' \bigg) e^{i n t'} ,

すなわち,

 \displaystyle f(t) = \frac{1}{b-a} \sum_{n=-\infty}^\infty \bigg(\int_a^b e^{-i \frac{2\pi n r}{b-a}} f (r) \mathrm{d} r \bigg) e^{i \frac{2\pi n t}{b-a}}

と書くことができる.ここで,b-a は有限であることに注意しよう(有限でないと上式は無意味になる).

 

ここで, b-a は非常に大きいとして,

 \displaystyle s = \frac{2\pi n}{b-a}

を考える.いま, n は整数であるから, \Delta n = (n+1) -n =1 とおくと,

 \displaystyle \frac{1}{b-a} = \frac{\Delta n}{b-a} = \frac{\Delta s}{2\pi}

であるから, f(t)

 \displaystyle f(t) = \frac{1}{2\pi} \sum_s e^{ist} \Delta s \int_a^b e^{-irs} f(r) \mathrm{d} r

と書ける.これに対して, a\to -\infty,  b\to \infty とした極限を考え,さらに和  \sum積分に置き換えることにより得る式:

 \displaystyle f(t) = \frac{1}{2\pi} \int_{-\infty}^\infty e^{ist} \mathrm{d} s \int_{-\infty}^\infty e^{-irs} f(r) \mathrm{d}r

 f(t)フーリエ積分という.このフーリエ積分が収束するためには,関数  f(t) に条件を少し課す必要があるが,ここでは言及しない.

 

さて, f(t)

 f(t) = \displaystyle \frac{1}{\sqrt{2\pi}} \int_{-\infty}^{\infty} e^{ist} \bigg(\frac{1}{\sqrt{2\pi}}\int_{-\infty}^{\infty} e^{-ir s} f(r) \mathrm{d}r \bigg)\mathrm{d} s

と書くことができる.このとき,

 \displaystyle\frac{1}{\sqrt{2\pi}}\int_{-\infty}^{\infty} e^{-ir s} f(r) \mathrm{d}r

 f(t)フーリエ変換といい, \mathcal{F}[f](s) と書く.よって, f(t)

\displaystyle f(t) = \displaystyle \frac{1}{\sqrt{2\pi}} \int_{-\infty}^{\infty} e^{ist} \mathcal{F}[f](s)\mathrm{d} s

と書ける.関数  g に対して,そのフーリエ逆変換  \mathcal{F}^{-1}[g](t)

 \displaystyle \mathcal{F}^{-1}[g](t)=\frac{1}{\sqrt{2\pi}} \int_{-\infty}^{\infty} e^{ist} g(s)\mathrm{d} s

と定義すれば,結局,

 f(t) = \mathcal{F}^{-1}[\mathcal{F}[f]](t)

を得る.これは,関数  fフーリエ変換して,さらに逆変換すればもとに戻るということを表す.これを反転公式という(もちろん,このときも  f に条件が必要だが,ここでは言及しない).もちろん,順番を変えた

 f(t) = \mathcal{F}[\mathcal{F}^{-1}[f]](t)

も成り立つ.

 

ここでは,簡単のために,1次元の場合についてのみ説明したが, N 次元の場合も同様に定義することができる.実際に,関数 f (x) に対して,そのフーリエ変換  \mathcal{F}[f](\xi) およびフーリエ逆変換  \mathcal{F}^{-1}[f](\xi) をそれぞれ

 \displaystyle \mathcal{F} [f] (\xi) = \frac{1}{(2\pi)^{N/2}}\int_{\mathbb{R}^N} e^{- i x \cdot \xi} f(x) \mathrm{d}x

 \displaystyle \mathcal{F}^{-1} [f] (\xi) = \frac{1}{(2\pi)^{N/2}}\int_{\mathbb{R}^N} e^{- i x \cdot \xi} f(x) \mathrm{d}x

と定義する.ただし, f (x) \mathbb{R}^N 上可積分関数である.

 

もし, \mathbb{R}^N 上可積分でない関数  f(x)フーリエ変換フーリエ逆変換)をしたい場合は,超関数を導入する必要がある.これについては,例えば,

ogyahogya.hatenablog.com

がわかりやすいと思う.

3. フーリエ変換偏微分方程式にどう使うか

フーリエ変換の定義がなんとなくわかったところで,フーリエ変換を実際に用いることを考えよう.いま,簡単のため熱方程式を考える(簡単に考えたいので,以降「変なこと」は生じないと仮定する).ユークリッド空間  \mathbb{R}^N における熱方程式は,点  x\in\mathbb{R}^N,時刻  t\geq 0 での温度を  u(x,t) と表せば,

\displaystyle \frac{\partial u(x,t)}{\partial t} - \Delta u(x,t) = 0,

 u (x,0) =f(x)

と書くことができる.ただし, x\in\mathbb{R}^N は空間変数,t\geq 0 は時間変数であり, f t=0 での初期温度分布, \Delta = \displaystyle \sum_{j=1}^N \frac{\partial^2}{\partial x_j^2}ラプラス作用素を表す.

 

まず,空間変数についてフーリエ変換を施すと,熱方程式は

 \displaystyle \frac{\partial}{\partial t} \widehat{u}(\xi,t) + |\xi|^2 \widehat{u}(\xi,t) = 0

 \widehat{u}(\xi,0) = \widehat{f}(\xi)

と書き直される.ただし, \widehat{u}(\xi,t) \widehat{f}(\xi,t) はそれぞれ  u fフーリエ変換を表す.重要な点は,フーリエ変換を施したことで,空間微分が「消えて」方程式が「常微分方程式」のように変わったことである.

 

すぐわかるように, \widehat{u}(\xi,t)

 \widehat{u}(\xi,t) = e^{-|\xi|^2 t} \widehat{f}(\xi)

と表せるので,フーリエ逆変換を施すと,

 u(x,t) = \mathcal{F}^{-1} [e^{-|\xi|^2 t} \widehat{f}(\xi)](x)

と書ける.実は,フーリエ変換のいい性質を用いれば,

 \displaystyle u(x,t) = \frac{1}{(4 \pi t)^{N/2}} \int_{\mathbb{R}^N} e^{-|x-y|^2 / 4t} f(y) \mathrm{d}y

と書き直せることがわかる.特に,

 \displaystyle E(x,t):=\frac{1}{(4 \pi t)^{N/2}} e^{-|x|^2 / 4t}

熱核といい,いろいろいい性質をもつことが知られている.

 

初学者は,空間変数についてフーリエ変換を施せばいいことがあると思っておけばいいと思う.一方,時間変数については,ラプラス変換を施すといいことがある.

4. 参考文献

今回は,めんどくさいところを省略した.しかし,やはりちゃんと勉強したほうがいいと思うので,勉強する上で参考になる文献を紹介することで,今回の記事を終わろうと思う.

 

ルベーグ積分の知識を要求しない本として.中村周先生のフーリエ解析を挙げる.知っておくべきことが満遍なく載っていると思う.

フーリエ解析 (応用数学基礎講座)

フーリエ解析 (応用数学基礎講座)

 

 

フーリエ解析整数論にも用いられるが,整数論への応用を意識した本として,スタイン先生・シャカルチ先生のフーリエ解析入門を挙げる.いろいろ書いてあって,読んでて面白いと思うが,ささっと勉強したい人には向かない本だと思う.

フーリエ解析入門 (プリンストン解析学講義)

フーリエ解析入門 (プリンストン解析学講義)

 

 もし,この本を英語で読みたければ

Fourier Analysis: An Introduction (Princeton Lectures in Analysis)

Fourier Analysis: An Introduction (Princeton Lectures in Analysis)

 

を読んでください.

 

フーリエ変換が出来上がるまでの「ストーリー」を読みたい場合はケルナー先生のフーリエ解析大全を挙げる.ただし,この本は少し確率論の知識を要求するので,確率論を全く知らない人は読まないほうがいいと思う.

フーリエ解析大全〈上〉

フーリエ解析大全〈上〉

 

 

超関数を用いたフーリエ変換をしっかり勉強したい人には垣田先生のシュワルツ超関数入門をお薦めする.この本は記述が丁寧である.

シュワルツ超関数入門

シュワルツ超関数入門

 

 

フーリエ変換偏微分方程式にどのように応用するかを意識して書かれた本として,垣田先生・柴田先生のベクトル解析から流体へを挙げる.ちなみに,私が学部生のときに一生懸命読んだ本です.ただ,絶版(?)になってしまったみたいなので,図書館で借りよう.

ベクトル解析から流体へ

ベクトル解析から流体へ

 

 

フーリエ解析を実解析に使いたいという人には次の2冊をお薦めします.

Fourier Analysis (Graduate Studies in Mathematics)

Fourier Analysis (Graduate Studies in Mathematics)

 

少々古い本ですが,

Introduction to Fourier Analysis on Euclidean Spaces (Mathematical Series)

Introduction to Fourier Analysis on Euclidean Spaces (Mathematical Series)

 

 

今日はこのくらいで失礼します.では.

研究進捗2018/5/11

久々の更新です。現在ドイツにきてます。やはりビールは美味しいです。

 

<これまでの進捗>

・GW中は扁桃腺炎になってしまい、半分くらい寝込んでしまった。

・研究する気力が出なかったので、ナビエ・ストークス方程式の弱解について勉強した。また、LaTeX でまとめた。

・Bad Boll で行われた研究集会に参加し、発表をした。

・学振 dc の申請書を提出した。今年は面接にはなりたくないなあ。

 

<来週までの目標>

・共同研究者と議論する。

・研究集会で得た知識を整理する。

・ちゃんと研究する。

 

いろいろ頑張ろうと思います。では。

研究進捗2018/4/26

昨日,映画「ペンタゴン・ペーパーズ / 最高機密文書」を観に行きました.最後のシーンが?だったのですが,すでに見ていた父親に聞いたところ,そのシーンもちゃんと意味があるみたいです.続編が出るかもしれないみたいですね.

 

<これまでの進捗>

・海外出張の手続きを終えた.ドイツ側のスタッフには迷惑をかけてしまった.今度はもっとゆとりをもって予約とかをしよう......

・上の研究集会のアブストラクト,発表スライドを作った.

・明日の発表練習をした.明日も練習しておこう.

・松村・西田の論文を読んだ.第5章はところどころわからなかった.補題6.1 はちんぷんかんぷんであった.

・学振DC2の申請書を先輩に読んでいただいた.この場を借りて改めて感謝申し上げます.

・先輩のコメントをもとに,少し申請書を訂正し,先生に申請書を送った.

・研究は進まなかった.自主ゼミの準備に追われて肝心の研究が進んでない気がするので,一緒に自主ゼミをやっているXさんにゼミの回数を減らせないかメールしてみた.

 

<来週までの目標>

・研究を進める.また,論文を書く.特に,定理4.3 を証明する.